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エッセイ集

シャンフロに出てくるようなクソゲーあるわけない。と思ってる人に贈るPKMMO列伝:Darkfall

作者: I/O

Darkfallは洋ゲーである。


その内容はハードコアMMOの名の通り殺るか殺られるかの世界をゲームにしたもので、種族間の争いとクラン間の領土戦を含めたPvP満載のコンテンツが特徴。


2009年当時としても時代に逆行するハードコアMMOの登場に世界の注目度は高く、アカウントを販売すれば秒で当日分が売り切れる始末。

毎日の販売開始時間が日本時間で朝4時なため、早起きしてアカウント購入に挑戦し、3日目にしてやっと買えた筆者のようなプレイヤーも少なくなかった。


システムとしては一人称視点でノンターゲット戦闘(見た目通りに当たる)

キャラ成長はスキル制で、剣を振れば剣術が、魔法を使えば魔法スキルが伸びていくタイプだ。

もちろん生産スキルも取りそろえていて、血みどろの世界で商人プレイをする事も可能。

あくまで理論上可能というだけだが……


Darkfallの特徴である対人のルールとしては

・いくつかの種族に分かれているが、同族をPKすると犯罪者になる

・逆に言うと他種族はPKし放題

・PKした相手の持ち物は「すべて」入手する事ができる

・プレイヤーにカーソルを合わせるまで名前が見えない


Darkfallの怖さは3つ目と4つ目に集約されると言っていい。

すべてを奪えるという事は材料を取りに行って帰りにPKされると道具もろとも全部奪われるという意味であり、逆に言えば「奪えば自分で素材を集める必要がない」という意味でもある。

どれぐらい世紀末(ヒャッハー)してるか想像できるだろう。


安全な素材収集など存在しない。

街から一歩出れば危険地帯なのだ。

街から出なくてもNPC衛兵から隠れて侵入(スネーク)してる敵対種族プレイヤーがいてPKされて全部持ってかれたりするから油断はできないがな。


一般的なMMOでは範囲内のプレイヤーの名前は頭の上に表示されていたりするわけだが、カーソルを合わせるまで名前が見えないDarkfallにおいては「プレイヤーが認識するまでわからない」という意味であり、木の陰に敵が隠れていても自分で視認しなければ気付く事はない。

仮にポツンと怪しいダンボールが落ちていても、それがダンボールかダンボールに隠れたスネークかはカーソルを合わせるまでわからないわけで、油断すれば出会い頭にバッサリとか通り過ぎたところを後ろからバッサリとか日常茶飯事なのだ。


ビクビクと周囲を確認しながら鉱山でツルハシを振るい、物音がしたら急いで物陰に隠れる姿はスローライフとは程遠いものだった。

ちなみに最適解は複数人で採取に向かい、PKが出たらバラバラに逃げて、誰かを犠牲にして他が生き残るという草食獣スタイル。

ま、頑張って生産したものもPKされて奪われる事がほとんどなんすけどね。


そんな世界で生き残るためにはどうすればいいかと言えば当然徒党を組む事だ。

暴力にはそれを上回る暴力で対抗する。


仲間を集めクランを作り、街や砦を奪い、そこを拠点に素材を集め、さらにクランを強化する。

戦闘系は前線で体を張り、生産系は建築や装備で貢献する。

自分たちの平和のために兵力を集める。

これが自然の摂理と言わんばかりに。


Darkfallは洋ゲーなのでグラフィックはバタ臭いし、ヌルヌルFPS格闘(剣を振りながら前後左右に移動できる)というバランスが良いとは決して言えないゲームだったが、そこにある混沌はホンモノであった。


一時期は日本でもMGamesでプレイする事が出来たがすでにサービスは終了しており、2020年現在ではプレイする事は叶わないが……え? まだサービス中?

DARKFALL:RISE OF AGONという名前になってPlay Free(基本無料)


という事らしいので英語ができる人で興味ある方はプレイしてみてはいかがでしょうか。

アメリカ勢やヨーロッパ勢とは時間がずれるので案外平和な世紀末になるかもしれませんよ?


それではまた。

当時の記憶を元に書いているので、現在は仕様が変わっている可能性があります。

ご了承ください。

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― 新着の感想 ―
[良い点] なんと! そんなゲームがあるんですね! そもそもMMO系のゲームすらやったことありませんので、見るだけなら見てみたいなーと少し思いました!
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