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情報の元へ

お待たせしました笑笑

マジかよ……1時間以内に2回も間違われるとか儂もうモンスターなの?まだピチピチの18歳だぞ?


「待ってください!この人は人間です!私達をここまで案内してくれました!」



サラリーマン風のおっさん…!あんたいい人だったのか……!



「確かに敵と間違えてしまいそうな雰囲気をかもち出していますが彼は正真正銘の人間なんです!私達をここまで連れてきてくれたので、きっといい人のはずです!」



おいおっさん言葉を選べよ。それ守ってくれてるようで儂にもダメージくらってるからな。



するとその願い届いたのか拳銃を下ろして話を聞いてくれた。



「一応確認するが……あなたはモンスターではありませんね?」


「当たり前だろ。どっからどう見ても人間だろーが」


「すまない……こんなにも大きい人間を見たことがなかったもので」



やっぱり身長だったわ。誰か身長を縮める薬とか開発しないかな?見た目は子供、頭脳は大人みたいな。



「とりあえず今は学校が避難場所として使われているのですか?」


「あぁ、昨日訳の分からないモンスターがこの世界に現れてからここが避難場所となっているんだ。」



なるほど。てことは儂の家の近くの住民達は学校に避難していたのか。校舎の中を歩く人影やグラウンドに待機している人も見える。



「じゃあこの人達を中に入れることは可能ですか?」


「ああ、今手続きをする。少し待っていてくれ」



警察も大変なんだな。よく分からん事態になっても市民を守るために恐怖と戦いながら仕事をまっとうしなければならない。一般市民からすればとても頼もしいがな。


1人ずつ名前を確認し、書類に記入していく。かなり分厚いから結構な人数がここに避難しているのだろう。


待っている間、2人の子供が儂の腕にぶら下がったりして遊んでいる。子供は適応能力高いな。


そんなことをしている間に儂の番になったが、儂は非難するためにここにきた訳じゃない。情報を得るためにここに来たんだ。



「儂はここに非難しに来た訳ではない。儂は情報が欲しいんだ」


「いや何を言っている!非難するべきだ!今外にはモンスターが蔓延っているんだぞ!?」


「大丈夫。儂、強いから」


「確かに強そうだが、あのモンスター達には勝てない!今まで何人が犠牲になったと思ってるんだ!」



うーん……、でも現に余裕で勝てるんだよね。



するとズシン、ズシンと足音が鳴り響く。

そう思っていたところにオークが歩いてきた。



「オークだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」



誰かが叫んだのを皮切りに一気にパニックになった。

普通の人からしたらオークは恐怖の対象だろう。


でもいいタイミングで現れてくれたよ。

これで儂1人でも行動できることを証明できる。


儂はオークに向かって駆け出した。

後ろで何か言っているがとりあえず無視だ。



おっ!オークも儂の存在に気づいたようだな!

しかしもう遅い。飛び上がってオークの首に腕を回す。そして……



「ほい!D.D.T!」


プロレス技D.D.T 地面が硬い場所でやれば頭が割れて死ぬので注意しましょう。


オークは頭がコンクリートに刺さり、そのまま消えた。


「これだけできれば一人で行動する許可が得られるだろう。」


後ろを振り返れば、大人達は目が飛び出るんじゃないかというほど驚愕し、子供達は泣き叫んでいた。

きっとオークが怖かったんだ。決して戦う儂の姿に恐怖したわけではない。きっとそうだ。そうに違いない。


儂が歩いて近づくに連れて子供達との距離が離れていく。やっぱり儂の方か。泣いていいかな?


「な?儂強いだろう?」


「……もう一回確認するが、人間に擬態したモンスターって訳じゃないよな?」


「だから違うと言ってるだろ。だからその銃を一旦降ろそうか。」



そんなオーク倒したぐらいで拳銃を向けなくても……



「オークを倒すことがそんなにも驚かれることか?」


「「「驚くわ!!」」」



うおっ!!警察のおっちゃんだけでなく一緒に避難した人達からもびっくりされるとは。儂みたいな人間も何処かにはいるだろう。(*いません)



「それよりもオークを素手で倒すってどんな筋力してんだ!!あのオークに何人の市民が犠牲になったことか……」


「だから市民を守る為にこの辺りの強い奴を探しているんだ。これは儂の予想だが、何処かにきっとボスのような奴がいる筈だ。」


「ボス?」


「人間にも言えることだが、偶にボスみたいな奴が命令している場合がある。そういう奴らはボスを叩けば大人しくなるんだが……もしかしたらボスを倒せば被害も少しはおさまるかもしれん。」


「成る程な……」



警察のおっちゃんは考え込んでいる。

先程までは儂の身を案じてくれていたが、儂の戦闘を見て大丈夫だと思ったのだろう。



「本当ならこの学校を守ってもらおうかと考えたが、それ以上に外の被害が尋常じゃない。無線でも悪い話ばかりしか流れてこない。だから、少しでも改善しそうな確率があるのなら、俺はお前に賭けてみたい。」


「おう、任されるぞ。儂は強いからな。」



なんとか警察のおっちゃんは認めてくれた。

でも肝心の強い奴の情報を持っているかどうか……


「さっき無線で連絡が入ったんだが、色が違うオークがいるらしいんだ。」


「色?」


「場所は……『ニコニコマート』だ」



ニコニコマート、それは儂の家から少し離れた場所にあるショッピングモールだ。そんな場所に強そうな奴がいたとはな。


「そうか、ありがとう。そうと決まれば早速向かおう。」


「ああ。それと市民を守る身で、例え強くても一般人に現地に向かわせるなどしてすまない。」



おっちゃんは頭を下げた。

なんだ、いいおっちゃんじゃないか。


「いや、元はと言えば儂が言い出したことだ。サクッと向かってサクッと倒してくるよ。あっ、それと……」


これを聞くのを忘れていたな。


「この学校の生徒は無事か?」


「ああ。誰一人死者は出ておらず、全員無事だと聞いているぞ。」


「そうか。ありがとう。じゃあ行ってくる。」



警察のおっちゃんと握手を交わし、一緒に避難した人達に挨拶をしてから儂はニコニコマートに向かった。


さぁ、待ってろ!まだ見ぬ強者よ!!




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