トラックによって人生革命?※こちらは4/1に投稿した作品です
※こちらは4/1に投稿した作品です
こんにちは、異世界のことやアニメの感想、そして音ゲーをのツイートをしている虹鳥です
まともに小説を書いたことがないので、生暖かく閲覧していただけたら幸いです
伏線を貼りまくって生涯をかけて大長編にします!!
「は、はい...分かりました、で、ではよろしくお願いします...では明日クラインフライカンパニーに向かいます...」
彼は携帯の電源を切り
「...はぁ」
大きなため息をついた
ここは現代社会の日本
彼は「五十嵐 裕也」20代後半の「(株)正用コーポレーション」で働いてるサラリーマンである
眼鏡をかけて、髪は肩ぐらいまで髪は伸びている事以外は特別外見の特徴は何も無い男性である
今彼は外回り中に取引先との大切な連絡をちょうど終えたところではあったが...
「はぁ...」
性格は内気で、コミュ障という程では無いが人と話すのは苦手であり...先程の取引先との電話も声が震え、言葉も詰まり、挙句の果てに足も震えてしまったのでベンチについて休憩しているところであった
「合わないのかなこの仕事、俺...人と話すの苦手なのに。
でも何社も落ちてようやくこの会社に入れた時、家族がとても喜んでくれたから...せっかく受かったこの仕事辞める訳には行かないし」
裕也は先程自販機で購入した缶コーヒーを飲みながらこれからの事を考えていた
「...上司に相談するしか無いのかな、でも上司とも話したくないし、下手に話して誤解されたりして失望なんてされたら...はぁ」
お先真っ暗な状況に裕也は3度目のため息をついた
その時ふと、正面の交差点に目が行った
ただ何の変哲もない横断歩道、日常のワンページであるその光景には一つだけのイレギュラーがあった、それは...
「あの子供2人...赤信号なのに渡ってる?!」
そこにいた子供達は談笑に夢中なのか赤信号に気づかずに横断歩道を渡っていた。
「そっそこの子供たち!赤信号だから渡らないでください!」
子供たちは全く聞こえていないのか、そのまま渡り続けている
さらに法定速度なんて知らない、と言わんばかりの速度で「マッハ運送」と書かれているトラックが突っ込んでくる
「このままじゃ!」
その時の裕也の視界はスローモーションになるような感覚がした
なりふり構わず裕也は駆け出し横断歩道を渡っていた子供たちを突き飛ばす
そのままうつ伏せで倒れてしまい、トラックの方に目を向けるとタイヤが目の前にまで迫って...
「う、うわああああああああぁぁぁ!!!し、死にたくな...」
(なんで、何も考えずに子供なんで助けたんだ俺は、死にたくないのに何をやっているんだ俺は、!何も考えなく行動しなければ............でも、やっぱり見捨てて一生十字架を抱えて生きるのはもっと嫌だ!)
次の瞬間、視界は暗転し鈍痛と共に肉などが潰れる音がし、意識が急速に遠のいていった
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裕也は意識が戻ったかに思えたが...何かに横たわっていた
体に感じる感触は石のようであった
(何が起きた?道路の上で寝ているのか?)
目を開けて見るが.........
「......ここは?一体何が?」
裕也は自分の知らないところにいた。そこは学生の頃、教科書でよく見たギリシャ神殿の内部のようなところであり
床は冷たく、白いタイル状になってその地面に横たわっていた
自分の姿を見てみると、素っ裸に男の体に似合わない白ワンピースを着ていた。
「...さっきまで交差点で子供たちを押し出して...その後、トラックのタイヤが迫ってきて...何が起きたんだ?」
「お目覚めですか?...」
裕也が声のした方に振り向くとそこには、真っ白な服に包まれて、白い鳥の翼のような羽が生えていた男性が立っていた
童話とかに出てくる天使の姿のままであった
「え??え?天使?ドッキリかなにかですか?」
「ドッキリではありません、この空間、そしてあなたの目の前にいる私は本物であり現実です。」
「本物...?現実...?あ、あなたは一体誰ですか?」
「私はあなた達みたいな人間で言うところの『神』という存在です」
「神......き、急にそんなことを言われましても」
「信じても信じなくても構いません、しかし、これから言う事実は信じなくては行けません」
「し、真実とは?」
「五十嵐 裕也...あなたはトラックに轢かれて死にました
この事実はいくら否定しても変わりません、受け入れてください」
「う...嘘ですよね?!!じ、冗談でも言っていいことと悪いことがあります!!そっそそそんなのうっうう嘘だ!」
「否定しても変わりませんと私は言いました。」
「だっだっだって生きていなければ今のこの状況はなんですか!?」
「そうですね......あの世で神と対面しているといえば納得しますか?」
(意味がわからない!急に死んだと言われても俺は...俺は......)
その時に裕也は死ぬ直前の様子を思い出した
逃げる子供、迫り来るトラック、全身に響く鈍痛
それらの光景を思い浮かべると、自分の生存率を考えると絶望的であった
「......なんで、こんなことに..夢なら覚めて...」
裕也は目を見開きながら、その場に座り込んでしまった
目からはポロポロと涙が流れてる
「ようやく理解したみたいですね。理解して絶望しているようにも見えますか......落ち着きましたらまた私にお声をかけてください」
裕也は体を振るえながら嗚咽を漏らしていた...
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「...おぇっ...はぁはぁ...あの」
「どうしましたか?」
「死んだことはわかりました......で、でも、お願いがあります」
「なんでしょうか」
「家族に別れを告げたいです...そ、その時だけ生き返られてはいただけないでしょうか?」
「............その話は置いときまして...私はあなたに死を伝えに来ただけではありません」
「置いとくんですか...」
「私は神と言いましたが...実を言いますと、私達の仕事は神として世界の管理をしています」
「あ、あのさっきの俺の話と関係ありますか?」
しかし、神と名乗る男は無視して話を続ける
「世界というものはいくつも存在し...それぞれ一つ一つを管理しています。『1つの世界に1人の神が管理していると』言うのが分かりやすいと思います」
「...」
(これ以上何か言っても無駄みたいだ...話は中途半端に聞くことにしようかな...遠回しに出来ないと言っている感じがするし
言っていること意味わからないし)
裕也は神とやらの話は話半分で聞き、考え事をしていた
「私は、あなたの住んでいる『地球』という世界とは違う世界を管理している神でございます」
(神とかそうゆう宗教的なやつは、正直興味が無い。存在しているか、していないか、分からないのにそんな「存在」に縋って、崇めて、祈る。そんなの馬鹿馬鹿しいとは思っていたけど、初詣とかそうゆうのはやってはいたな...
まあ、ただみんなに合わせて、お参りとかしているだけ。流されるだけの人生だったな)
「現在、私の管理している世界には魔王と呼ぶ邪悪な存在がいまして、世界中の生命を襲っています。そこで様々な世界から死んだ人を、『世界を救う勇者』として転生させています」
(生きている時に読んでいた異世界系とかの作品の展開みたいだな...でも、自分には起きて欲しくなかったな、元の世界の家族とかといきなり離れ離れになるなんて、正直...しんどい
話の流れから、恐らく「その世界を救ってください」なんて言われそうだけど、正直別の世界とかどうでもいい...家族と離れ離れになった上に事情を知らない世界を救わなきゃ行けないなんて、なんだか身勝手すぎる)
「そこでお願いがあります」
(即答で断ろう、いきなり世界の運命を背負うとか無理すぎる)
「魔王が倒されましたら『あなたの運命をねじ曲げ元の世界で生きられる』という達成報酬のもとに、『世界を救う勇者』として転生していただけないでしょうか?」
「申し訳あ.........え!今なんて言いましたか?」
「ですから、魔王が倒され世界が救われたら、あなたを生き返らせてあげますので、世界を救ってはいただけませんか?」
(最初に言ってよ!人のこと言えないけどそんな大事なことを後回しにしないで!だったら手のひらを返すようで申し訳ないけど...)
「分かりました。せ、世界を救いに行きます」
「ご協力感謝致します」
「それで、ど、どのように行けばよろしいのですか?」
「安心してください、今から道を作ります」
そういうと、神は両手を上にあげ、腕を広げながら下ろすとそこには鉄でできた扉ができ、大きな軋む音を立てながら開かれた
開かれたところを見ると、中には真白い空間が広がっていた
(うわわ!魔法みたいだな、少しビックリした...)
「ここをくぐればい、いいのですか?」
「はい、ここをくぐれば新しい世界に行くことが出来ます。その世界では、魔物とかが蔓延り戦闘は確実にあるでしょう...あなたの強さではすぐに死んでしまいます、なので力を与えます」
しかし、裕也は食い気味に突然取り乱して言った
「そっ!それはやめてください!!」
「うわ!...急にどうしましたか?」
神も突然の事に一瞬驚いたが、すぐに冷静に会話を続けた。
「あっ...すすすいません!!そっその...力はいらないです...自分の力だけで世界を平和にします」
「与えなくて、大丈夫ですか?」
「...ない方がいいです」
(異世界系の作品って、なんでかチートという言葉が似合うような規格外な能力を手に入れるけど...正直憧れない、力を手に入れて調子に乗ることもあるし、キれて「つい」で相手を殺す可能性もあるし、そんな元の世界から見て規格外な能力を持ってしまったら、もう人間じゃなくなりそうで怖い!そんな状態で家族に会うなんて出来ない!!!)
「...分かりました。なにか事情はありそうですが詳しいことは聞かないでおきます
ではゲートをくぐってその世界に行ってください」
「最後にし、質問があるのですか」
「どうしましたか?」
「俺が死ぬ前に助けた子供たちは...」
「安心してください、あなたのおかげで元気に日々を過ごせます」
「良かった...で、では俺は行ってきます」
「行ってらっしゃいませ、ご武運を」
裕也は開かれ他ゲートをくぐり抜けると鉄の扉は大きな軋む音を立てながら閉められた
視界は真っ白に染まっていき......
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「......っは!...ここは?」
目が覚めると何かに腰をかけている状態だった。少し周りの風景を見ようとしていたが、「突然の死亡」「神との遭遇」「転生」と常人には超越したことが多く...
(本当に異世界とか、そうゆうとこに来たということなのか?...神って本当に存在しているという感じなのかな?...驚いてはいるけど、全然反応できない...急なことすぎて、頭が理解してない...いや、なんだか手が震えている、急にこんな世界に来て怖い...こんな調子で、本当に世界は救えるのか?...怖い怖い...誰か知っている人いないかな...怖いよ...)
驚きや焦りよりも、恐怖に蝕まれていた...
と、突然水しぶきが裕也にかかる
「うわっ!水っ!?な何が!?」
自分の腰をかけていたものを見てみると噴水だった、はねている水しぶきにがなんでか心地よく、恐怖心が少し消えていった
(少し落ち着いたのか?1回冷静になって周りを見てみよう...)
落ち着いて深呼吸し、周りの様子をしっかりと見てみると
自分の住んでいた世界とは違って、建物は木でも石でもない機械で出来ており浮いている家もあった、道はネオンのような光がピカピカと光っており、光が道のようなものを作ると、そこに車のような鉄の箱が通っていたりした
人々を少し様子見てみると、一件普通の人間に見えるが体の一部が機械になっていたりチューブのようなものが伸びていたりしていた
自分の服装を見てみると自分がいた会社の制服のまんまで黒いスーツに黒いズボンという姿をしており、周り比べると完全に浮いていたが誰も気にしていなかった
(何人も転生しているとか神が言っていたけど、俺の事気にしていないのは日常茶判だからかな?)
次に、噴水を再び見てみると
泳いでいる人もいたけど体の半分が機械化しているのにも関わらず平気そうであり、先程自分に液体がかかった時の気持ちの落ち着きを考えると「この水はただの水ではないのか?」とかそんな感じのことを裕也は考えていた
(でも、読んでいた異世界系の作品と全然違うな...ちゅうせい?とかそんな時代のような感じだったけど、そこで剣や魔法、種族はエルフやドワーフとかだったかな...まあ、実際の異世界こんな感じという事なのかな?別の世界だから常識が通じないという訳であったりして...)
...と考えていると、いつの間にか目の前にたくさんの人達がいた、見てみると全員子供のようであった
「え?」
「カメフロウ!」「ねねね!!」「ツイナタン!!ツイナタン!!」「ツイナタン!!ツイナタン!!」「ツイナタン!!ツイナタン!!」
子供たちは何やら裕也を見て喜んでいるような?何かを聞いているようなそんな状態であったけど、何を言っているか裕也には分からない状態であった
というより本人は人と話すのが苦手なので...
「えっあっちょあっ...あのっちょ」
(ちょっと待って!みんな俺の事気にしているの?!好奇心かなんかで聞いているの!?それとも、警戒心なんかなの!?なんでもいいから離れたい...離れたいのに動けない!!)
少しパニック状態になってしまい、そのうち...
「だっ誰か助けてぇぇぇぇぇぇえええ!!!!」
子供のように泣き叫びまくった...
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「ノノヘヘ!!ミミミヌ!」
突然、子供とは違った大人の女性の声が聞こえた。すると子供たちは蜘蛛の子を散らすように逃げていった
その女性は、雰囲気は大人っぽく髪は青く背中の真ん中ぐらいまで伸びていた、この世界の住人たちのように両腕にはチューブのようなものが着いており片足はサイボーグのようになっていた
「ねねみりむ」
「えっえと?その?」
(助けて頂いたのか?でも何を言っているんだ?)
「むーりるーーろーろーほー」
「あーえーと」
(なんか結構真剣な表情で話しているけど...、本当に何を言っているか分からない...)
「ははひすとととととおととおと」
「えーっと...」
(ただでさえ、人と話すのが苦手なのに別の世界で言葉が通じないって、キツすぎる...)
「つっつつっつつっ」
「..」
(家族に会うために...この理不尽な状況を我慢しないと...)
「ピーピピーピー」
「っあっ...、」
(でもなんて言ったらいいんだ!?まず言葉が通じないと意味が無い!?)
...すると
「それとも話せるのは日本語ですか?」
「えっえ?日本語!?言葉がつ、通じないはずでは」
「あなたの事が分かりました。あなたは地球から来た日本人ですね?」
「え?なんで?前にに、日本人が転生したとでも?!」
「これまで何回も同じことがあったので説明します。あなたの世界の時間の単位で言うと3年前から多数の別の世界からの転生者が来ました。言語も力も容姿も何もかもがバラバラな人たちがいました。言語が合う人もいれば合わない人もいました。何やら神という人物に『強くさせてもらった』と言っている人もいました。
初めはあまりの状況に理解が出来なかったですが、誰もが私たちの世界にいる邪悪な魔王を倒すという意思は変わらず、戦っていましたので、協力関係を結び共に戦い続けました
言語についてですが、稀に言語が通じる人が時々いました
それに、私たちは言葉が分からなくても、相手の会話や言語を3日ぐらい聞き続けていれば、パターンを分析して普通に対話できるぐらいには話せます。
なので会話をすることに関してはなんの問題もありません
あなたが何かしら言葉を話していれば、すぐに分かりましたが、聞いたことの無い言葉しか話していなかったので、手探りで反応する言葉を探していました」
「わざわざ説明あ、ありがとうございます...あーうーとかそんなこ、ことしか言えなくてす、すいません」
(それにしても、淡々とした口調だな...まるでネット翻訳みたいに感じる、多分実際の口調とは違うのかな?)
「そちらも日本語でしたか、新しいパターンとして記憶しておきます。そして、私はこの世界について知らないことはないと思いますのでなんでも聞いてもいいですよ」
(この感じたと「助けて!」と言っていたのは聞こえなかったみたいだな...それにしても随分と説明口調というか、丁寧口調というか...とりあえず、前の日本人の転生者に感謝しないと、ありがとう...それで聞きたいことか...)
「何となくき、気になってはいたのですが、この噴水の水は?」
(この水浴びたら何となく、落ち着いた...気がする。でも実は人体に害があるやつじゃなきゃいいけど)
「こちらですか?こちらはあなたより前の転生者が作りました、無限に水源が出る噴水です、水もただの水ではなく怪我の治癒や病気を治したり、更には精神的にも健康になります
具体的な構造や水の成分などはわかりませんがこの水のおかげで私たちは毎日健康に暮らせます
傷にかけても飲んでも効果がありまして、皆さんよく泳いだりしています、1杯いかがですか?」
「あっいっいえ、遠慮し、しておきます」
(ものすごい治癒的な成分があるのは分かったけど、そこまで効果が高いと副作用がなくても依存的な中毒作用がないか心配になるな...
浴びて恐怖心が少し減った?の少し気持ちいいと思ってしまったけど、これ以上は浴びない方がいいな...味をしめてこのまま飲むと色んな意味で戻れなくなりそうだし...元の世界に戻った時、「あの治療が欲しい!」と薬中にでもなりそうだし。やっぱり、『規格外に良すぎる』というのはあまり好きではないな...
いや、その前に泳いでいる人いるし、衛生的な面でも問題ありそうだし、よく泳いでいるということは垢とか汚れとか細菌まみれじゃないのか?!気持ち悪くなってきた、考えるのはもうやめておこう...うぇっぷ)
「他に何か疑問はありますか?」
「えーと...」
他にも何を聞くか迷っていると
「ウルスムピーーーー!!!」
「うわっ!一体何が!?」
「始まります」
「えっ?な、何がですか?」
「魔王討伐によるパレードがです」
「そうですか...ってえ?」
(魔王...討伐?)
「あっあの魔王って?」
「私たちの世界では邪悪な魔王が存在していました。転生者達はみんな『魔王を倒す』という目標を持ち、私たちと協力し皆魔王と戦い、そしてあなたの世界で言う6時間前に魔王が倒されました!
そしてたった今、魔王討伐によるパレードが始まりました」
周りを見てみると、大規模なマラソンのイベントのように人々は道の左右に別れ中央に大きな道ができた。
その大きな道に、何体もの龍・持てる人がいないぐらいの大きな剣・かなりの装飾が着けられた車などの様々な芸術作品が道を通っていた。そしてそれらの後ろにいたのは檻に入れられ十字架に磔にされている見るのもおぞましい存在...恐らく魔王であるソレと、そのまわりを手を振りながら20人ぐらいの歩く人たちがいた
その人たちは、裕也と同じような人間だったり、鱗がついている人型の何がだったり、狼と鳥を合わせたような獣だったり。とにかく様々な種族がいた
「あの檻に入れられているのが討伐された魔王であり。そのまわりにいるのは魔王を討伐した勇者様たちです。
ウルスムピーーーー!!
すいません、勇者たちを見てテンションが上がって自分の言葉が出でしまいました
それぞれの勇者を紹介します。あの人は爆炎王の異名を持つ...」
裕也は動揺のあまりそこから先の話が頭に入ってなかった
(あまり人が多いイベント苦手...って言いたいところだけど、魔王討伐っていうことは俺の目的は一体どうなるんだ!?)
そこで裕也は神の言葉を思い出す
「魔王が倒され世界が救われたら、あなたを生き返らせてあげます」
『魔王が倒され世界が救われたら』
(そういえば神は「世界が救われたら」と言っていて...何も「俺が世界を救ったら」なんて言っていない...って言うことは、実質目標達成したということ?まって!?そんな拍子抜けでいいの?!俺子供たちに囲まれ泣き叫んで助けを呼んだぐらいしかしてないよ!?...いや、誰かがやってくれたんだったらそれでいいけど...って、だとしたらなんで俺はここにいるんだ?倒されたんだったら、戻れるんじゃないの?だったら他に何かしら条件が...)
その刹那...
「...うっ!」
突然意識が遠のいていった...
意識が途切れそうなその最中、周りを見てみると
先程まで話していた女性は心配するように裕也に声をかけ、パレードの主役である勇者様達も全員糸が切れたあやつり人形のように全員突然倒れ、街中はざわつきに染っていった。
裕也は起き上がって、倒れた勇者様達を助けに行きたがったが、それでも意識は容赦なく消えていった...
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(.....っはぁ!!...ここは?...このやり取り何回目だ...)
目が覚めるとそこは病院のベットの上だった。
口には呼吸器具がついて喋れなく、腕には点滴が付いておりまさしく重症患者と言わんばかりの状態になってた
(戻ってきたのか?本当に?現実に?!この病室見覚えが...
ああ、ここは近くの病院だな、1回過労で倒れた時に入院したあの病院だ...チューブとか点滴とか、色々なものが繋がってる...近くには誰もいない...なら...)
裕也はナースコールを押して看護婦を呼んだ...
それから看護婦が来て、「目が覚めた」と病院が大騒ぎになった
裕也は例の事故の直後、救急車に乗せられ即座に集中治療を受けた。手足が潰され、心臓も止まっており。生存は絶望的と言われていた。
医師は出来る限りの事をし手足を完全に治すことが出来たが、それからは意識不明の状態が続いていた。
それから3週間が経ち、裕也はようやく目が覚めて現在に至るということを裕也は看護婦から聞いた
器具等も外れて、それから1ヶ月以上入院生活が続いていたある日...
「五十嵐さん、面会の時間です」
「え?め、面会ですか?」
(今日は家族が来る予定がなかったはずだけど?)
「あっこちらですどうぞ!」
入ってきたのは茶色いスーツを着た礼儀正しい雰囲気のする年配の男性であった
「どうもこんにちは、クラインフライカンパニーの社長、二階堂西門でございます」
「あっはい、ど、どうもこんにちわ...えっと...」
(二階堂西門...?誰だろう?でもクラインフライカンパニーってどこかで...)
「知らなくて当然だと思います。私の息子兄弟はあなたのおかげで、命が救われました...本当に...」
と言うと、男性は涙を流しながら土下座をし...
「あぁぁありがとうございました!!」
「あっあっいっまっまっ...」
(ちょっと?!あの時の子供たちの父親ですか...いきなり土下座から入る挨拶なんて斬新...じゃなくて!どうしたらいいんだこれは!)
男性は何事ももなかったかように立ち上がった
「突然の取り乱し失礼しました、あの時の事故ことを詳しくお聞きしてもいいですか?」
「えっとー、わ、分かりました、まず...」
とその時、看護婦が大急ぎで入ってきた
「五十嵐さん!面会中すいません!」
「ああ、先にどうぞ」
「は、はいどうしましたか?」
「あなたの職場から、このようなものが来ました...」
看護婦は封筒を裕也に届けると足早に去っていった
(なんだこれ?職場から?)
「開けて大丈夫ですよ、お待ちします」
封筒を開けてみるとそこには
「はああああああああ!!!!???」
「っ!どうしましたか」
「しっ仕事が...」
封筒の中身を西門に見せながら...
「無くなりました」
裕也はこの世の終わりのような顔で話した
「退職届!?なぜあなたのような心優しい方が!?」
「わからないです...職場に連絡してみます...」
静寂な病室に携帯の着信音が響く...
「はい、こちら...」
「あっあの前にこの仕事に入っていた五十嵐 裕也ですが」
突然通話が切れ...ツーツーと電子音が鳴り続いた...
「ふざけている職場ですね...理由も何も話さず社員を追い出すとは...あなたの会社の名前はなんですか?」
「あっあの...「(株)正用コーポレーション」です。」
「(株)正用コーポレーション...2ヶ月ぐらい前にある契約を結ぼうとした...あそこか...」
「...あっ」
裕也は思い出した。クラインフライカンパニーは...自分が一時的な転生をする前に連絡した取引先であった。
「すっすすすいません!大事な取引があったのにも関わらず、こ、こんな形でキャンセルしてしまって...」
「いやいや、事故なら仕方ないですよ...って、もしかして2ヶ月前連絡してたの君?」
「はい...私です。」
「いやいや、君は悪くないよ。悪いのは君の元いた会社だ
恐らく、君が事故り私たちの会社との面会をドタキャンしてしまったから君はクビになったのだろう...」
「そうですね...」
(最悪だ...子供たちを助けられたのは良かったけど、死んで転生して、戻って来れたと思ったら仕事を失うなんて...家族にどう言ったらいいんだろうか、ああああああああぁぁぁ...こんなことなら生き返らずに死んでいればよかった、退院したら人知れず死ぬか...)
かなり絶望している裕也を見かねた西門は...
「...君」
「はい...」
「人と話すのは苦手かね?」
「えっ...?」
「君と会話をしていて分かったが...言葉が詰まったり、声が震えていたりと対人とのやり取りが苦手に見えるが...どうかね?」
「...はい、私はひ、人と会話をするのがこ、怖いんです...
相手の期待を裏切ってしまわないか?いきなり暴言を言われないか色々考えてしまって、上手く話せないんです...そのせいで、面接にも非常に苦労し...ようやく入れたのがさ、先程の会社でしたが...まさか...こんな...か、家族になんといえば...」
「そうか、そーかそうか君、素晴らしい心優しいところがあるのにそのような理不尽な仕打ち...あまりにも可哀想すぎる。そこでだウチの会社で働かないか?あまり人と関わらない仕事をお願いするけど」
「え?」
(ええええええええええええ!!!ってこのやり取りもどこかで?ぶち落とされてから一気に持ち上げられる感覚...前にあった気が...あれか、神との話の時の...)
「どうした?随分とキョトンとして...」
(こんなお誘い...)
「...います」
「ん?」
「ありがとうございます、あっあなたのところで働きます...本当にありがとうございます...」
(断れるわけないでしょ!)
「いえいえ、私の息子達の命の恩人なので、ウチに雇えるなら大歓迎だよ」
ーーーそれからというもの、俺はまずしばらくの病院生活を送り、怪我が完治し退院した。家族に「仕事が変わった」と説明したけど...まぁ最初は戸惑っていたな、けどのちのち西門さんが家に訪問し色々な説明をしたら、家族は納得した。
そして、転職のための資料書きやらなんやかんやが終わり、いざクラインフライカンパニーに向かってみると...なんだか会社ビルと言うよりも完全に大きな館だった...
館に入れられ頼まれた仕事は掃除や荷物整理、確かに雑用だったけど、人と対面する仕事とは違って気が楽だったな...職場仲間とあまり話さなくていいし労働時間も賃金も前の会社より何倍も良かった、正直俺にとっての天職です。「このまま続けて行ければいいなー」なんて思いながら今日もまた働きます。案外「規格外に良すぎる」というのもいいかもしれないですね
まぁ1つ気になっているとしたら、俺は少し優遇されているかも?というところかな?そのことを西門さんに聞いてみても「君は息子兄弟の命の恩人だからこの待遇は普通だ」と言っておりました。まあ、良いに越したことはないけどね
ーーーそういえば、異世界の様子とかどうなったんだろう?でも魔王を倒したから世界は平和になっているはずだよね?
元の世界に戻る直前の様子とか気になることはあるけど、まあ、魔王は倒されたけど、勇者の活躍はその世界で歴史として残ると思う
ちなみに俺は異世界に行ったことは誰にも話してない、いた時間が短すぎて自分でも少し信じていないところもあるし、非現実的すぎるから誰も信じないと思う、ただ1つ気がかりなのは、俺に話しかけてきたあの女性...一瞬だけど世話になったのにあまり感謝の言葉を伝えられなかったことだな、そういえば名前も聞いていなかった...ごめんなさい
でも俺の中では一生の思い出として忘れません、ありがとうございます。
人生って本当に何が起こるか分かりませんね...俺はそのまま家族と共に老衰するまで幸せな幸せな人生を送りました。
めでたしめでたし
世の中には知らなくていいこともある...
ここは二階堂西門の部屋の中、高級な雰囲気のする部屋の中で電気も付けずに西門はTVを見ていた
「本日未明...(株)正用コーポレーションの社員が1人残らず行方不明になっていることが分かりました
警察は現在、事件と事故両方の可能性を考え調べております」
「...もしもし、ああ、はい西門だ「(株)正用コーポレーション」の奴らの件はご苦労...うちの可愛い職員を虐めた報復は受けてもらわないとね、口座に多額の金額を払っておく、連続で依頼するがいいか?...ああ、ありがとう、次はマッハ運送の運転手の××××を頼む、私の息子達を殺そうとしたからね...息子達が信号を無視したとしても、悪いのは法定速度を無視した運転手だ...それ相応の報いを受けなくてはいけないからね...では頼む...ああ、報酬ももちろん支払っておくよ」
西門は冷酷な表情のまま電話を切り部屋をあとにした。
消し忘れたTVは淡々の次のニュースを話す
「続いてのニュースです。本日未明〇〇国にてテロ思わしき出来事が起こりました
犯人は単独犯で、『俺は爆炎王の勇者だ!』『元の世界に返せ!』『俺に勝てるやつはいない!』と〇〇語で支離滅裂なことを言い、あちこちに謎の爆発を放っていました。
爆発源は爆発物はなく、〇〇国の警察は調査を進めています......はい?はい...分かりました
速報です。先程のテロを起こした男性は特殊部隊によって射殺されました...」
「おっと、電気代がもったいない、にしても単独でテロを起こすとか無謀すぎる...愚かだな、魔法のようなファンタジーな力でも なくては不可能、なぜ単独で起こした?まあいいか...」
戻ってきた西門の手によりTVは消され部屋は静寂に包まれた
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場所は変わりここは異世界、裕也と他の転生者たちが倒れた直後に遡る...
青髪の大人っぽい女性のルルリーは倒れた男性に声をかけた
「なんてこと...!大丈夫ですか?!急にどうしたんですか?!誰か!?救援隊を!」
周りの人は、倒れた勇者たちに夢中でルルリーの問いかけには答えない...
(何が起こったのだろう...さっきまで話していた。この名前も分からない男性を、助けなくては!)
その時世界に一瞬ノイズが走る
「っつ!!...あら?私はなぜ座っているのかしら?」
「なんだ?この大きな...なんだ??作り物?」
「うわ!?なんで魔王が...でも死んでる?」
「死んでいるということは...世界は平和になったのか?」
「一体何が起こったのかしら?みんなもなんか混乱しているし...まるで...記憶が抜け落ちたような......
記憶が抜け落ちた?何を言っているのかしら私は...元々こんな感じだったはず...?いや、元々こんなだったね、うん!
みんなー!なんかよくわからないけど!協力して片付けるわよー!」
ルルリー達ははパレードの山車や片付け始めた
その時に世界中から、勇者は全員消えた...作ったものや、やった形跡は残されていたが、勇者の姿と全員の記憶から勇者の存在は消えていった
形跡を見て疑問に思ったとしても、「まあいいか」「これが普通だ」「元々こんな感じ」と考えるのも阻害されてしまい疑問は直ぐに消えていった......
「魔王」が消えたという事実は残されたが「勇者の記録」が残ることは無かった......
END
この度は俺の四月馬鹿に付き合っていただきありがとうございます。
異世界転生して、壮大な物語が始まると思いましたか?エイプリルフールなのでこれ以上は続かないです。
でも、4月1日の朝7時ぐらいに裏話やあとがきみたいなものを上げます。