プロローグ ☆
お気に入りの飲み物を片手にゆるい気持ちで読んで頂けると幸せです。
部屋の窓から差し込む朝日で目が覚めた。
先程まで見ていた夢はもう殆ど思い出せない。
でも、見ていた夢はきっと素敵なものだった。その事だけは、夢から覚めた今でも漠然とした感覚として残っている。
でも窓に映る自分の顔を見ている内に、僕の気分は消沈した。素晴らしい目覚めも、生気の無いグリーンの瞳と寝癖のかかった髪を見て台無しになった。
「……相変わらず、酷い顔だよ」
僕は毎朝見ているこの顔が昔から大嫌いなんだ。
「そろそろ小皺の一つくらい増えて欲しいね……うんざりするよ」
自分の顔に毒づきながら眼鏡をかけて背伸びをすると、自分の体に違和感を覚えた。
「……ん?」
ふと体の方に意識を向けると僕を覆っているシーツの胸から足先にかけて不自然に膨れ上がっている事に気がつく。
「やぁ、おはようルナ。良い夢は見れたかな?」
僕はシーツを捲り、不自然な膨らみの正体に一日の始まりを告げる言葉をかけた。
「んん……」
彼女の名前はルナ。僕の大事なパートナーだ。
長い間、生活を共にしている僕が言うのも気が引けるが、とびっきりの美人だ。その透き通るような白い長髪に、色素の薄い肌、宝石のような碧い瞳、そして……
「……あら、もう朝になったのね」
頭頂部から生える白い兎の耳が、彼女が文字通り人間離れした美貌の持ち主だという事を教えてくれる。
でもそんな僕の素敵なパートナーには、困ったところが三つほどある。
「おはよう、ヴォルグラプター先生。素敵な朝ね」
一つ目、ルナは僕の名前を覚えない。
「そんな強そうな名前じゃないよ。あともう先生とは呼ばないでくれ」
「ごめんなさい、間違えたわ。ウェルダンだったかしら」
勿論、僕はそんなお肉の焼き方じみた名前でもない。
「……んんっ」
寝起きから少し経って頭が冴えたのか、彼女は気怠そうに上半身を伸ばして欠伸をする。透き通るような肌に朝日があたり、ただでさえ眩しい肢体はさながら女神のように輝いていた。
「……キャンディーはあるかしら」
「ガムならあるよ。ノンシュガーだけど」
「私が欲しいのは、あのキャンディーよ」
二つ目、彼女は大の甘い物好きだという事だ。甘い物が大の苦手な僕からすればかなりの悩みどころだよ。
「あのキャンディーが無いと、生きていけないの……」
「そんなに大事?」
「貴方と、あの子たちの次に大事よ」
ちなみにそのキャンディーは彼女の部屋に沢山ある。そんなに好きならこの部屋に来る時に何個か持ってくれば良かったのに……と言うのは野暮なんだろうね。
「そんなことより……ルナ君、一つ聞いてもいいかな?」
「何かしら、ヴェルタース」
ついにお気に入りのキャンディーの名前で僕を呼び始めた。
しかも僕の名前と微妙に似通っているんだから始末が悪い。いっその事、その名前に改名しようかな……うん、やっぱりやめよう。
「僕は毎晩、服を着て寝てくれと君にお願いしてるんだけど」
「そうね」
「どうして今の君は裸なんだい?」
三つ目は、裸で僕のベッドに潜り込んでくる事だ。
「裸の方が、貴方のぬくもりを感じられるから」
「別の部屋で寝た君が、僕のベッドでぬくもりを感じている理由は?」
「貴方と離れて夜を越すと、寂しくて朝には死んでしまうの」
ルナとは長い間一緒に暮らしているが、未だに裸で迫られると動揺を隠せない。そのくらい彼女のプロポーションは抜群なんだ。
「毎朝これだと僕が死んでしまうよ」
「貴方が死んだら、私も死ぬわ」
「それは困るな……」
特に小柄な体格に不釣合いな程の豊満な胸は、僕の平静を乱す禁断の果実だよ。下着をつけてくれるだけでかなり気持ちが楽になるんだけどね、彼女は裸じゃないと眠れないらしい。
「まぁ……、君が寂しがり屋なのはよく知っているけどこれだけは伝えておきたい」
「何かしら?」
毎朝、似たような問答を繰り返している。
うんざりする時もあるが、彼女とこれからも暮らしていく上で避けて通れない事だ。何故なら、彼女は朝が来る度に僕の名前を必ず忘れてしまうのだから。
そういう訳で僕の一日は、自分の名前を彼女に教える事から始まる。
「僕の名前はウォルターだ。ウォルター・バートン」
「そうね、そんな名前だったわね」
「覚えたかい? もう忘れないでくれよ」
「わかっているわ、ウォルター」
彼女はうっすらと笑みを浮かべて答えた。
「失礼いたします」
彼女の笑顔に見惚れていると、見事な白髪をオールバックで整えた老執事が素敵な一日の始まりを知らせに来た。
「旦那様、朝食の用意が出来ております」
彼の名はアーサー。僕の家で長い間雇っている執事だ。因みに彼は正真正銘の人間さ……羨ましい事にね。
既に老齢に差し掛かったがその眼光は鋭く、体幹はぶれずに背筋もピンと伸びている。まったく……老いても男前な執事というのは少し嫉妬してしまうよ。
「おはよう、アーサー君。今日もいい朝だね」
「左様でございますね」
彼はとても優秀で家事全般に加えて車の運転、おまけにちょっとした荒事対処も熟す素敵な執事だ。だがそんな有能な彼にも困ったところが色々とある……。
「でもノックをせずに部屋のドアを開けるのはやめてくれないかな?」
アーサーは部屋に入る前にノックをしない。昔から。そう、昔からだ……何度言っても聞いてくれないんだ。
「おはよう、今日も素敵な笑顔ね」
「はっはっ、御冗談を」
女神の如き透き通った裸体を惜しげもなく晒すルナを見て、アーサーはほっこりした笑顔を浮かべた。
「アーサー君、笑ってないで早く出ていってくれるかな?」
「相変わらず、仲がよろしいことで」
「ふふふ、少しだけ待っててね。アーサー」
ルナは何故か僕以外の家族の名前はちゃんと覚えている。それが辛い。そしてこの何とも言えない空気がまた辛い。
「それでは、私はこれで」
アーサーは挨拶を済ますと静かにドアを閉め、1階の食卓へと向かった。
「さて、とりあえず服を着てくれるかな?」
「おはようのキスは?」
「……いや、うん」
「ふふっ、冗談よ。照れ屋さんね」
流石にずっとこんなやり取りをしていると心に来るものがある。
でも不思議な事に、僕の顔には自然と笑みが浮かんだ。うんざりする時もあるが、それでも彼女と過ごす日々はとても素敵なものだからね。
◇◇◇◇
「おはようございます、旦那様、ルナ様」
着替えを済ませて1階に降りると、もう一人の使用人であるメイドのマリアが笑顔で挨拶をしてくれた。彼女はアーサーよりも長い付き合いになるが、その美貌と若々しさは今尚色褪せない。
……というより出会った当初から変化がない。
淡い茶色の長髪を後ろで束ねた三つ編みに、瞳の色は黄色。そしてメイド服を着用していても目立つ程の豊満なバストと、モデルの様に完成されたプロポーション。彼女もまたルナのように人間離れした美貌の持ち主と言えるだろう。
「やあ、マリア。今日もいい朝だね」
「ええ全く。不愉快になるほどに快晴ですわ」
彼女は髪を指先で軽く弄りながら、少し不機嫌そうに言った。
マリアはこの世界では異人種と呼ばれている少し変わった人種だ。その異人種の中でも吸血鬼と呼ばれるかなり厄介なタイプなんだけど細かい説明は省略しよう。
とりあえず彼女に噛まれれば酷い目に遭うという事だけ覚えてくれればいい。
「相変わらず生きづらそうだね」
「あら、旦那様。私はもうとっくに死んでいますわよ?」
「笑顔で挨拶が出来る死人は、生きている人間と何も変わらないさ」
彼女が歳を取らない理由はズバリ死んでいるから。
そう、彼女は動く死体だ。面白い事に死人である彼女が、この街ではちゃんとした人権を与えられているんだ。
「マリア、シロップをお願い」
「かしこまりましたわ」
「頼むから料理にまでシロップをかけるのはやめてくれないか……、見てるだけで胸焼けしそうだよ」
ルナは僕の言葉を気にも留めずに、手渡されたシロップをドレッシングか何かのように朝食のベーコンエッグにかけていく。続けて切り分けられたパンに、そしてサラダにも。
「ふふふ、美味しそう」
彼女は兎にも角にも色んな食べ物に甘味を投入する。そしてそれを最高の美味と信じて疑わない味覚の持ち主だ。僕からするとかなり強烈な光景だが、ここは我慢してあげよう。
彼女から甘いものを取り上げると、それはそれは酷い事になってしまうからね……。
「一人足りないようだけど、まだ寝ているのかな」
「そのようですな。お声はかけているのですが、届いていたかは怪しいところです」
アーサーは薄く笑みを浮かべながら呟いた。
実はこの屋敷にはルナの双子の姉妹も住んでいる。髪型と目の色は違うけど彼女そっくりの美人で、おまけにルナに双肩しうる程の甘いもの好きだ。勿論、ルナと同じくらい素敵なレディだよ。可愛らしさで言えば、彼女の方が上かな?
「まぁ、まだ眠いなら素直に寝かせてあげようか……」
でも残念な事に、彼女にも困ったところがある……朝にとても弱いんだ。
「たまには皆で一緒に朝食を食べたいけどね」
「ウォルター、あの子は朝に起こすと……」
「左様でございますな」
「困りますわね~」
無理に起こそうとすると酷い目に遭うので、自分から起きてくるまでそのまま寝かせておくのが彼女と暮らす上での鉄則だ。
「……さて、冷める前に食べようか。うーん、今日も美味しそうな目玉焼きだ」
「ふふ、そうね。いただきましょう」
鼻呼吸を控えて胸焼けしそうな甘い匂いを出来る限り軽減しつつ、僕はゆっくりと朝食を楽しむ事にした。少し古いがそのレトロさに惹かれて購入したテレビは、今朝のニュースを淡々と流している。
『先日、深夜に発生した大規模な爆発事故の情報が新たに入りました。爆発の直接的な原因は……』
「やれやれ、たまには明るいニュースが見たいよ。この街には全く困ったものだ」
灰色の肌をした巨漢のニュースキャスターが、この街の物騒な事案について真剣な面持ちで話している。どうやら中々の被害を出してしまっているみたいだ。
『ウォルター・バートン氏が放った魔法が工業施設の魔力機関に直撃したことによるものと見られ、施設の責任者から────』
僕はそっとチャンネルを変え、無言でベーコンエッグを頬張った。
そういえば昨日、夜中に一悶着あったね。
でも、あの時は仕方が無かった。言葉が通じない相手に僕が取れる唯一の手段だったんだから。まさか僕の魔法が、そのまま相手を突き抜けて魔力機関に直撃するなんて思いもしなかったからね。
「……暴力反対を訴えて、尚も暴力で訴えかけてくる相手に手加減は失礼だと思うんだ。うん、彼も『かかって来いよ!』とかほざいてたしね」
「たまには明るいニュースが見たいわね」
「全くですな」
「爆発の瞬間はピカッと明るくなったでしょうけどね~、うふふふ」
朝からこの調子では辛いものがある。僕は何も悪くないのに……
とにかくチャンネルを弄り、少しでも気分を変えようと試みた。
『ウォルターよ!! あの眼鏡、私の店の前でドンパチやらかしやがったの!!! おかげで店の半分が溶けたチーズケーキみたいに────』
近所にあるケーキ屋さんの女主人が何やら叫んでいた気がするが、気のせいだろう。チャンネルを変える。
『ええ……わたしも何が起こったのかわかりませんでした。一瞬、辺り一面を眩しい光が包み込んだと思ったら目の前に初代工場長のブロンズ像が逆さまに降ってきて……はい、確かに怪しいメガネの男s────』
ひょろ長い身体のスーツ姿の誰かが何か言っているようだが、気のせいだろう。またチャンネルを変える。
『あの畜生眼鏡もう絶対許さねぇ! また店の中で魔法をぶっぱなしやがって!! おかげで特注品の窓ガラスが台無s────』
行きつけの喫茶店のオーナーが怖い顔で怒っていたような気がしたが、気のせいだろう。
「何だ、今日はやけにテレビの調子が悪いな。みんなが僕の悪口を言っているシーンばかりが映されるじゃないか」
仕方なく僕はテレビの電源を切り、目の前の朝食に集中する事にした。
「ウォルターは人気者なのね」
「人気者は辛いよ」
「うふふふ、嫌われ者の間違いではありませんの?」
……確かに街の人に迷惑をかける時もあるが、僕に悪意がある訳じゃない。
ケーキ屋さんを溶かしたのは信号無視して突っ込んできたトラックが運んでいた怪しい液体だし、ブロンズ像を吹き飛ばしたのは例の不慮の爆発だし、喫茶店で魔法を使ったのは礼儀知らずの旅行者を黙らせる為で……
うん、僕は何も悪くない。
「もう引っ越されては如何ですかな?」
「冗談でも傷つくよ、アーサー」
朝食を食べ終えると同時に電話が鳴り響いた。食後の心安らぐひとときも許されないとは、今日はなんて日だ。せめて紅茶の一杯くらいはゆっくり飲ませて欲しいよ。
「誰かな」
「思い当たる節はいくらでも御座いますが」
「例の施設の責任者かも知れませんわね。賠償ですわ、損害賠償ですわ~」
使用人の心無い言葉に気を削がれつつ、僕は席を立って電話を取る。
「もしもし、僕です。言っておくけど僕は一切悪くないからね? 昨日のあれは不幸な事故だったんだよ」
『そうか、その話もあるが今日は別件のことで連絡したんだが。宜しいかな?』
電話の相手は件の施設責任者ではなく、この街の警察署に勤務するアレックス警部だった。
「なんだい警部。別件とは」
『今、テレビを見ていないのか?』
「あー……、ちょっとテレビの調子が悪くてね」
アーサーは僕のアイコンタクトに反応し、静かにテレビを点ける。
「え、何? 立て篭りだって?」
テレビは【13番街】の大型ショッピングモールとその周りをとり囲む野次馬に慌ただしく動く報道陣達を映し出していた。
『そうだ、プリミティブ主義の過激派馬鹿が異人種を人質にショッピングモールで立て篭ってやがるんだ。何処からか手に入れた魔導書を武器にしてな』
「はぁ、人類愛に満ちた心清らかな神の使徒共が穢れし悪魔の書物である魔導書を? 何かの冗談かい?」
『あいつらにプライドがあるわけないだろ。悪魔の書物だろうが、武器になるなら何だって使う。あいつらのクソッタレな理想の為にな!』
「ご立派だね。でも魔導書が使えるということはメンバーの誰かは……」
『いや、書物そのものが魔力を帯びているタイプだ。そっちの才能がなくても扱えちまう、馬鹿に一番渡しちゃいけないヤツさ』
その非常時にどうして警部は僕に電話をかけてくるんだろうね。ひょっとして彼は僕を便利屋か何かだと思っているのかな?
『だから魔法使いの力が要る。手を貸し───』
「すまない、今日は大事な約束があるんだ。とても心苦しいがその件は魔導協会の皆さんにお願いしてくれないか」
魔導協会というのは街で最も強い影響力と抑止力を持つ組織だ。この街で困った事があれば普通は僕じゃなくて彼等に助けを求めるべきだろう。仕事熱心な職員達が魔法の力で幅広い悩みを解決してくれるよ。
『それができないからお前に頼むんだよ、ウォルター』
……そんな頼りになる組織があるのに、アレックス警部は僕によく厄介事を押し付けてくるんだ。警部とは彼が小さい頃からの付き合いだけど、流石に僕だって嫌になる時はある。例えば今この瞬間とか。
「どうしてかな?」
『協会の皆さんは別件で忙しい。何でも本部の真ん前に異界門が発生してその対処に奔走しているようだ』
「はて? 異界門だって?」
『異界門発生予報を見てないのか? この三日のうちに50%の確率で開くと注意勧告が出されていただろ』
……なるほど。確かに本部前に異界門が発生したら協会も人員を割けないな。
異界門 -ゲイト- とは不定期にこの街に、そして外の世界でも発生する、異世界に繋がる【門】の事だ。不定期に開いては異世界の生き物やよくわからない物体を吐き出す傍迷惑な自然災害のようなものと思ってくれたらいい。魔導協会にも有効な対処法が確立できない厄介な異常現象の一つさ。
『……という訳だ。協力してくれたら例の施設の件は一先ず不問にしておいてやる』
「その話はもういいよ。代わりに手伝ってあげるからとびっきり美味しい紅茶を用意してくれ。用意して欲しいお茶の銘柄は……」
僕が話し終える前に警部は電話を切った。どうやら紅茶の銘柄を聞く暇も無いくらいに向こうは切羽詰まった状況にあるらしい。
「……はぁ」
僕は深く溜息をついた後、使用人達に声をかける。
「アーサー、車を用意してくれ」
「目的地は?」
「今、13番街で一番話題になっている場所さ」
「かしこまりました」
「マリア、杖を用意してくれ。小振りのものでいい」
「本日は何になさります?」
「ロイヤルスモールガジェット社製のエンフィールドⅢを一本、いや二本頼むよ」
この世界には僕のように魔法という異能力を扱う魔法使いと呼ばれる者達が当たり前のように存在している。
だから魔法使いの武器である魔法杖の需要も今や銃に迫るものがあり、多くの軍事企業、銃器メーカーが杖を銃に代わりうる商品として目をつけている。僕が扱うエンフィールドⅢのように銃の形を模した銃型魔法杖も最初はバッシングの嵐だったが今やメジャーな一品だ。
「うふふ、ご用意いたしますわ」
「まぁ、一本で十分だとは思うけどね。念には念を……だ」
ちなみに魔法使いは異人種には属さず、普通の人間とも違う【魔法使い】という独自のグループに分類されている。
「それじゃあ、ルナ」
「はい、ウォルター」
「君はお留守番だ」
「……ひどいわ、お留守番なのね」
「君に怪我はさせたくないからね、じゃあ少し行ってくる」
彼女は少しがっかりしたような顔をしたが、僕が頭を撫でると幸せそうに笑い出す。そして彼女は僕を見つめながら、いつものようにこう言った。
「いってらっしゃい、ウォルター。今日は遅くならないで」
この街の名はリンボ・シティ。何でも起こる奇跡の街。
この街では、世界の言う常識は通用しない。
この街では、世界の言う非日常こそが日常だ。
僕の名前は、ウォルター・バートン。
「旦那様、車の用意ができました」
「旦那様、杖をご用意いたしました。ではご武運を」
人間よりも少し、長生きをしている この街で一番の嫌われ者だ。
chapter.1 「Fortune comes in at the merry gate」 begins....
因みに自分がオススメする飲み物は紅茶です。