EP6:消える少女と見え過ぎる少女?
6年ぶりくらいの更新です。
…今後も書けたら更新していきます。
瑠奈が自分のグループへと向かって直ぐに、南条さんは私に話掛けてきた。
「そ、それでは試験内容を説明しますね…分かり辛かったらごめんなさい…」
「南条さん、わざわざありがとね」
「い、いえ…それでは最初からお話します。まず––––」
…南条さんの説明を要約するとこうだ。
・試験は各グループ毎に4つの課題を行い、総合的に成績の良かった上位4人を決める。(残り2人はコーチが決める…というか実質キャプテンと副キャプテンらしい)
・試験は原則2日間行い、両日出席しないと失格として扱う。
・試験は上級生下級生混合で行う。
とまぁこんな感じかな?
「えっと…説明は以上です」
「なるほど……うん、わかりやすかった!ありがと南条さん」
「い、いえ…コーチから頼まれただけなので…。…それでは失礼します」
「コーチ…大雑把過ぎるよぉ…。まぁでも助かった…よ?…あれ?」
コーチのいい加減さに呆れて思わず天を仰いでいたが、気を取直して南条さんへお礼を言おうと南条さんのいた場所を見たのだが、既にそこには誰もいない。
「えーっと……んー??」
おかしい。たった一瞬目を離しただけで視界から完全に消えたんだけど……あれれぇ?
…とりあえず、自分のコートに行こう。まさか幽霊と話してたなんて事は無い、ハズ…うん。
さて、不可解な事象が非常に気になるけど今は試験に集中しないとね!
「それじゃあこれから試験を始める!最初の内容は持久力を見る為のシャトルランだ!!」
「「「「「はい!!」」」」」
––––という事で始まりましたレギュラー選考を兼ねた実力試験ですが……早速驚かされる事になるとは。
なんせ…
「はぁ……はぁ……っ」
「ぜー……ぜー……はぁ…っ」
「ふー…っ…ふー…がふっ!!ごふっ!!」
…まぁ、そうですよね…下級生と上級生が同じ試験受けたらそりゃこうなりますよねー…最後の子なんか血吐くんじゃないかってくらい咳き込んじゃってるし。
…とはいえ
「…………」
「…………」
「はっ…はっ…はっ…はっ」
上級生はやっぱり付いてこれてる。…無名校のバスケ部といえどやっぱり体力はそこまで変わらないか。
…そんな風に周りを観察しながら走っていたら、何か妙に目につく女の子が私の前を走っていた。
「ぜー…はー…ぜー…ぐはっ…」
…めちゃくちゃバテてる…てか背格好的には多分6年生なんだけど、…下級生並みにバテてる。
そして何故か気になる。てか目が離せないんだけど。
…とりあえず特徴的なのは身長なんだけど…うん。とにかくデカイ。
こう言っては何だが、170を超えてる私より頭一つはデカイ…んだけど、今は倒れ掛けてるせいか何故か私と同じくらいの高さだけど。
あと気になるのは…うん。無い!
なのに目が離せない。…自分で言ってて訳分からんって思うけど…何でだろうね?
「おら北神!!まーた周回遅れになってんぞー!!」
「ぜぇー…っるさい!!…ゴホッ!」
……ま、シャトラン中に言い返せてるんなら大丈夫かな?さ、次の周回行こう。
…私?勿論トップでした!
シャトルランが終わって一旦休憩中の私は、体育館入り口にて涼んでいました。
ふー疲れたー
ってこんな顔(ー_ー)で休んでたらさっきのやたら目につく巨人女子(今命名)に絡まれた。
「そこの君。ちょっといいかな?」
「はい?」
「君、つい最近入った新入部員だよね?名前は?」
「えっと…」
「てか6年生だよね?帝都大附属から来たって言ってたけど本当?何でこの学校来たの?」
「えっ?えっ?ちょっ!?」
「瑠奈っちと稲っちと仲よさそうだったけどどんな関係?…てかさ」
こちらの事などお構い無しに立て続けに質問してくる巨人女子は最後に声のトーンを変えて
「途中入部でレギュラーになろうとか何様だよ」
そう言ってきた。
ええー……
「あのさ、うちの部はお世辞にも強いって程じゃないし、私だって1回くらい勝ちたいよ?…でもさ!その勝ちは一緒に頑張った皆と喜びたい訳。…わかる?」
「…うん、わかるよ」
「ならっ!」
「でもね…ひとつだけ訂正」
…この巨人女子が言いたい事がようやく理解出来たのでとりあえずいつもの一言を言う事にしました。
「レギュラーは年功序列決めるんじゃない。いつでもどこでも成果主義なんだよ」
「っ!」
「…自己紹介、聞いてなかったみたいだからもう一度名乗るよ。私は今井ひなた。親の転勤で帝都大学附属小学校から来たしがない転校生だから宜しくね、北神さん」
そう名乗ってから私は体育館の中へ戻った。
…うわーめっちゃ睨まれてるよぉー…
色々修正必要かもですが、完結までいこう。
次回は二つ目の課題です。