ナイトメア
これが、夢ならば…
貴男と私は永遠に‥‥‥
【ナイトメア】
今、私は人を殺した。
現実じゃない夢の中で。
大切な、大切な貴男を、
この手で殺した……!!
ナイフが無造作に刺さった惨殺死体。
そうにしてしまったのは私
貴男のことを誰よりも一番愛している……
この私。
手、足、顔、全てに血が着く。
涙と血が交ざり、異様な色をして私の頬を伝ってゆく雫。
貴男に息は無く。
とっくに死んでいる。
―…涙が、自然と流れてくる。
―…體が、不自然に震える
私は……どうしてしまったんだろう‥?
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この夢を見たのは今朝。
私は、目覚めたとき涙を流していた。
―…なんだろうあの違和感
―…なんだろうあのリアルな死体。
―…なぜ貴男が死んでいたの。
―……なぜ?
いつの日か、私は貴男の全てが知りたかった。
……愛しているから。
貴男がいつ何をしているのか、
貴男がいつ誰と恋をしていたのか、
貴男がいつ居なくなってしまうのか…
―…でもね、私は全て知っているの。
……―人間じゃないから。
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俺は、死んだ夢を見た。
腹部に走る激痛。
血飛沫が飛び散る赫い世界。
そして微かに人影が視界に入る。
それは、見覚えのある君の顔だった。
君は、瞳いっぱいに涙をため。
その透明な雫を雨の様に、僕の顔に降らす。
その、涙の塩気さが傷口に凍みる。
徐々に命の燈が消えていく感覚を覚える。
ふと、君の口が動いているのに目が着く。
…だけど、かなり弱っている僕には聞こえる余裕なんて無い。
僕は君に願った。
僕が死んでも、忘れないでほしい…!
ごく少ない僕のわがまま、
このまま永遠を手に入れたい。
君との…永遠を……!!