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○○にて。

屋上にて。

作者: きさんた

 

 私の妹はかわいい。


こんなことを言うとシスコンだと思われるだろうが、客観的に見てもとてもかわいいのだ。

ホントに私の妹?と疑いたくなるほどに。


そんな妹は学校でもモテモテなので、彼氏が途切れたことがない。

まあ長続きもしないが…


その妹の前の前の彼氏(いやもう一つ前?)から、妹とやり直したいから協力してくれと頼まれ、つい「あの子は、今の彼氏に夢中だよ?」と本当のことを言うと、怒った彼は私を学校の屋上に閉じ込めてしまった。(屋上に呼び出され、相談を受けていたのだ)



 「なんで屋上のカギ持ってんの?」


と、取り残された私が呟くとハハッと乾いた笑い声が聞こえた。



 「閉じ込められちゃったのに冷静だね」


今まで気が付かなかったが、先客がいたらしい。

貯水タンクの陰から現れた、その無駄に綺麗な顔の男は、笑顔のまま私の方に近づいて来た。


  

 「いやぁ、昼寝したてたら君たちが来て、告白でも始まるのかと思って思わず隠れちゃった。災難だったね、沖野さん。」


なんで私の名前を知ってるのかと一瞬不思議に思ったが、有名な妹の付属品として自分もこの学校では有名になってしまったのかと思い当った。


  「いや、巻き込んでしまって申し訳ない。佐伯くん。」


私が彼の名前を知っていたことに驚きもせず、「閉じ込められるなんて貴重な体験ができたよ」と何故か楽しそうに言われた。





 これが、私、沖野絵里と、妹と同じくらい有名な彼、佐伯奏多との出会いだった。


 

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