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毒にも負けず、武力による脅しにも負けず、必死に足を掻いて這い上がった貧乏伯爵令嬢と第三王子の逆転人生

作者: ユミヨシ
掲載日:2026/03/01

マリーシャ・リッセルは伯爵令嬢である。親友のエレナ・ミセル伯爵令嬢と一緒に中庭でいつも弁当を食べている。


貴族なら誰しもが通う王立学園。

二人は16歳。大の仲良しだ。


エレナにはすでに婚約者がいて、ピエール・パレド伯爵令息。彼の家に嫁入りが決まっている。二人は熱々カップルで有名だ。


マリーシャは羨ましかった



自分と違ってエレナは金髪美人だ。それに比べて茶髪のマリーシャはあまり美人ではない。

でも、エレナは美人だという事を鼻にかけない、とてもいいお友達だ。


「マリーシャにも良い婚約者が現れるといいわね。私の婚約者のピエールはとても優しいのよ」


「いいな。エレナは。うちは貧乏伯爵家だから、いい話が来なくてね」


木の陰からじっと見ている人がいる。

エドアルド第三王子殿下だ。


エレナが、「あら、また見ているわ。それも、貴方の方を」

マリーシャは目を白黒させて、

「えええ?私の方を気のせいよ。気のせい」

「いえ、貴方の方だわ。私の方じゃないわ」


エドアルドが近づいて来た。

マリーシャに話しかける。


「そのちょっと茶色っぽい卵焼きを食べてみたい。何故、いつも茶色っぽい色をしているんだ?」


マリーシャは慌てた。


貧乏伯爵家、料理人がこの間、辞めてしまい、自分でお弁当を作っているのだ。

卵焼き上手く出来なくていつも焦げてしまう。


茶色っぽい?いや、焦げて黒っぽいんだけど。

なんでソコに興味を持っているのよ。


「とてもじゃないけど、王子様に食べさせる卵焼きではありません。苦いだけですっ」


「そう、そうなのか?それでその。今度、君の家に遊びに行きたいんだが」


エレナと顔を見合わせた。

この人、婿に貰ってくれる家を探しているんだ。


コヘル王国の第三王子であるエドアルドはまだ16歳。国王陛下がメイドに手をつけて産ませた王子だ。

有力な後ろ盾もいないこの王子を婿に貰ってもなんの旨味もない。


だから五人の王子のうち、この第三王子だけが婿に貰う家がなかった。

顔もそれ程、美男っていう訳ではない。


だから必死にエドアルド第三王子は婿入り先を探していると噂になっていた。

だからって、貧乏な我がリッセル伯爵家にまで声をかけてくるなんて気の毒過ぎる。


「解りました。でも我が家も貧乏ですよ。苦労させますよ」


「え?それじゃ私を婿入りさせてくれるのか?」


「やはり婿入り狙いですか?」


「勿論。誰も私を貰ってくれない。王室にいたって邪魔者扱いされているだけだし、早く婿入りしたいんだ」


エレナが慌てたように、


「頑張って。マリーシャ」


そそくさと弁当を片付けてその場を去ってしまった。

気を利かせてくれた親友の為にもエドアルドとの話を進める事にした。

勿論、正式には家と王家との話し合いになるが、王家もこの旨味も何もない第三王子を早くどこかへ放出したいだろう。


結局、休みの日に、両親に引き合わせたエドアルド。

話し合いはトントン拍子に進み、エドアルドは身一つで、さっさとリッセル伯爵家に移り住んだ。まだ婚約者だというのに。結婚もしていないというのに。

いやでもだって、我が家も貧乏で事業も上手く行っていなくて。今年は名産のワインを作る葡萄も病気にかかり不作で。


料理人も給料が安いと辞めてしまって、使用人も二人しか残っていなくてもう、涙しか出なくて。

移り住んで来たエドアルドが両親とマリーシャに向かって、


「私が力になります。まずは葡萄。病気に強い葡萄の品種を知っています。それを植えて徐々に対策致しましょう。後、ピヨピヨ精霊の住む森を領地内に作りましょう。伯爵領は自然だけは豊かです。そこに精霊達が住む保護区を儲けましょう。それによって精霊の守り神、レティナ女神様の加護が受けられます。女神様に手紙を書きましょう。それから、帳簿を見せて下さい。無駄を省きましょう」


なんか色々と言ってきて、両親はエドアルドに帳簿を見せた。

エドアルドは色々とチェックをし、無駄な出費を省くように、進言してくれた。

マリーシャも頑張った。

両親とエドアルドと共に領地を回り、色々と領民たちの意見を聞いて、枯れてしまった葡萄の品種の見直し。ピヨピヨ精霊の保護区の設置等、頑張ったのだ。


エレナとその婚約者であるピエール・パレド伯爵令息も交えて、四人で王立学園で、どうしたらリッセル伯爵家を建て直せるか。リッセル伯爵領が豊かになるか色々と意見を出し合った。

前へ前へ前へ。ともかく前へ進みたい。

今はまだ貧乏だけど、マリーシャはエドアルドとなら、前へ進める。そう希望を持って思えたのだ。


それなのに……


毒を盛られた。


王立学園で食事に毒を盛られたのだ。

エドアルドの食事に。

幸い、味に異変を感じ、エドアルドは口に含んだパンを吐き出した。

命はとりとめたが、誰かがエドアルドを殺害しようとたくらんだようだった。


高熱が出て部屋で寝込んでしまったエドアルド。


エドアルドはマリーシャと伯爵夫妻を呼びよせて、


「私を憎く思う者がいるようだ。私はメイドの息子だから、あの方がよく思わないのだろう。幼い頃からよく虐められた。水が降って来たり。他の王子達は式典に出られたのに、私はびしょ濡れで式典に間に合わず、メイドの子だからと笑われた事もある。私の何がいけなかったんだろうか‥‥‥ただただ、母がメイドだっただけで、兄や弟達の母は貴族だというのに、母は平民だった。私の何が‥‥‥」


マリーシャは熱が出ているエドアルドの額のタオルを取り換えてやりながら、


「悪くはありません。エドアルド様は立派な方です。私の家の事を考えて頑張ってくれています」


父リッセル伯爵も、


「悪くありません。エドアルド殿下。悪いのはあの女です」


母リッセル伯爵夫人も、


「そうですわ。王妃様が悪いのです。王妃様が。大事な我が家の婿に毒を盛るなんて許せません」


エドアルドが慌てて、


「まだ王妃様と決まったわけじゃ」


リッセル伯爵夫人は、


「王妃様に決まっています。あのメギツネ。許せないわーーー」



父が燃えた。母が燃えた。マリーシャはもうこれは止められない。そう思った。


母は深く頷いて、

「私がどうにか致します。ですから、エドアルド殿下は安心して療養して下さいませ」


母の姉は派閥のトップのドリーク公爵夫人だ。

そして、このドリーク公爵夫人、凄く凄くおしゃべりなのだ。


母も凄くおしゃべりだから、この二人が揃えば、この毒殺未遂事件はあっという間に社交界に広まるだろう。


そして、誰がやったのか、皆、王妃ではないかと噂をするだろう。


あっという間にこの事件は広まって、まさに皆、王妃がやったのだと噂した。


「メイドの子だっていって第三王子殿下を虐めていたらしいですわ」

「それはもう、式典の時も第三王子殿下だけが遅れてきましたもの。水をかけたって本当だったのですね」

「まさか殺そうとしていたなんて、なんて恐ろしい」


王妃は夜会で必死に取り繕って、


「まさか、わたくしがエドアルドを殺すなんて。いくら何でも」


皆、ひそひそと王妃を遠巻きにする。

国王陛下が、皆に向かって、


「騎士団に調べさせている。誰の指示で毒を盛ったのか。すぐに解るはずだ。王族殺害未遂だ。犯人には同じ毒を与え責任を取らせることになる」


王妃は真っ青になった。


「わ、わたくしはっ…‥」


「今までお前がやってきた事は目を瞑って来た。だが、まさか殺そうとするとはな」


「わたくしではありませんわっ」


毒を盛ったという、王立学園の職員の男性が捕まった。だが、彼は舌を噛んで自殺をしてしまった。


彼が誰に命じられてエドアルドの食事に毒を入れたのか、解らない。

だが、王妃は王宮の夜会に出てこなくなった。


父リッセル伯爵は、あらゆる伝手を頼り、良い医者にエドアルドを見せた。

お陰でエドアルドはメキメキと身体を回復させて、ベッドから起き上がれるようになった。


エレナもピエールも心配して、見舞いに来てくれた。


「エドアルド殿下は私達の友達ですから」

「早く元気になって、また、皆で将来の事を話しあいましょう」


エドアルドはまだベッドの上だ。

二人の言葉に嬉しそうに、


「有難う。皆がいるから私は頑張れる」


でも、夜になると、マリーシャの手を握って。


「皆が私に良くしてくれる。でも私は何も返せてはいない気がするんだ」


「何をおっしゃいますのやら。一生懸命、我が領地の為に働いているじゃありませんか」


「でも今は学生だ。少ししか役に立てていない。そんな私の為に君のご両親や、マリーシャ。そしてエレナやピエールもよくしてくれる。私は私なりに返したい」


「それならば、早く元気になって下さい。そうしたらうんと働いてもらいます」


「そうだな。早く元気にならないとな」



しかし、とある日、一人の男が訪ねてきた。

門の中に入れるなと言ってあるので、門の外でそいつは喚きたてた。


「マリーシャ。俺がお前を貰ってやる。だから、婚約破棄しろ」


マリーシャは会いたくなかったが、煩い奴なので、門の前まで行って、


「貴方はアリディア様に言い寄っていたではありませんか」


彼はボルト・ガセル伯爵令息。リッセル伯爵家の隣の領地のガセル伯爵家の令息だ。

隣の領地なので何かと顔みしりで。


学園でもエドアルドと婚約が決まった時に、嫌味を言われた。


「お前みたいなチビが王族と婚約だと?」


「ええ、チビでもちゃんと婚約致しました」


「王子が気の毒だな」


と嫌味を言われる位、苦手な相手だ。

ボルトはアリディア王女に夢中で、付き纏っていた。

アリディア王女は腹違いのエドアルドの姉である。


太って醜いボルトをアリディア王女は嫌っており、


「無礼ね。わたくしに近づかないで頂戴」


と、一刀のもとに切り捨てていた。


でもしつこく付きまとっていたはずである。

なのに何故、今頃、マリーシャに自分と婚約しろと言ってきたのだ?


ボルトは、


「俺も現実を見つめないとな。お前と結婚してやる。旨味の無い王子より、領地が隣のうちの家の方がいいだろう。だから俺と婚約しろ。もししなかったら、お前の領地に嫌がらせをするぞ」


脅してきた。


エドアルドが門の前まで来て、


「私はマリーシャを愛している。このリッセル伯爵領を愛している。私はリッセル伯爵家に婿入りすることは決定している。これ以上、脅し文句を言うのなら、ただではおかない」


ボルトは門の前で喚きたてる。


「ただでおかないって?我がガセル伯爵家の騎士団が黙っていないぞ。リッセル伯爵領なんて踏みつぶしてくれるっ」


ガセル伯爵家は自慢の騎士団がいる。

ガセル伯爵自ら鍛えた素晴らしい集団だ。


それに比べて、リッセル伯爵家は騎士団なんて抱えていない。

彼らが本気になれば隣接するリッセル伯爵領に嫌がらせをするなんて朝飯前だ。


マリーシャは泣きたくなった。

せっかくエドアルドという婿を迎えて、両親と共にリッセル伯爵領の為に頑張って来たのに、ガセル伯爵家から無理難題を言ってきたのだ。


絶対に嫌。ボルトなんかと結婚したくない。


泣くマリーシャにエドアルドは、


「君や君のご両親には良くして貰っている。一月、なんとか持たせてくれ。

私が解決策を考えておくから」


翌日、エドアルドは屋敷から消えた。

置手紙を残して。


「変…辺境騎士団に頼んで来る。必ずいい返事を貰ってくるから私を信じて待っていてくれ」








エドアルドにとって、マリーシャやその両親はとても大事な身内だ。

国王の息子に生まれながら、メイドだった母は早死にした。

だからエドアルドは孤独だった。

他の王子達の母は、正妃か、側妃か。いずれも由緒ある貴族の家の母を持っている。


王妃から嫌がらせを受けていた。

式典でも頭から水をかけられて、一人だけ遅れて出席した事がある。


だからいつも泣いていた。


他の王子達は婚約者がすでに決まっていても、何の旨味もないエドアルドは婚約者すらいなかった。


だから中庭で焦げた卵焼きを食べていたマリーシャに声をかけたのだ。

確か彼女は婚約者がいない。

だから自分の婚約者になって欲しいと。


マリーシャの家のリッセル伯爵家は貧乏だって知っている。

もしかしたら自分を婿入りさせてくれるのではないか?

一縷の望みにかけてマリーシャに声をかけた。

それが上手く行くとは思わなかった。


打算で近づいたリッセル伯爵家。

王宮にいたくなかったから、婚約と同時にリッセル伯爵家に転がり込んだ。


そして、リッセル伯爵家の温かさを知った。


マリーシャはとてもいい子だ。そしてご両親も人がいい。

一緒に食べる食事は豪華ではないが、とても温かい。


そして美味しさを感じる。

王宮で一人で食べる食事は冷たく、不味かった。


皆で今日一日、あった事を話しながら食べる食事はなんて美味しいことか。


伯爵領が潤う為に、王立学園に通いながらマリーシャや伯爵達と努力をした。

マリーシャの友達のエレナとピエールも良い人達で学園でああした方がいいこうした方がいいと相談に乗ってくれた。


何て幸せな。

生まれて初めて孤独から逃れて、エドアルドは幸せを感じたのだ。


それなのに毒を盛られた。

毒を盛ったのはきっと王妃だ。

自分が幸せになるのを許せない。そう思っている王妃の仕業だ。


でも証拠がない。

毒を盛ったとされた職員は自殺してしまった。


それでもリッセル伯爵夫人が自分の姉の公爵夫人を巻き込んで社交界で噂を流してくれた。

王妃がやったのではないかという噂をさりげなく。


だから、王妃は社交界に出てこられなくなった。

自分の為に動いてくれたリッセル伯爵夫人とその姉の公爵夫人に感謝した。


隣接するガセル伯爵家のボルトがマリーシャとの婚約を破棄しろと言って来た。

何でマリーシャと別れねばならない。

だがガセル伯爵家は騎士団を持っている。

嫌がらせをしてくるに違いない。


どうしてなんで?私はただただ、マリーシャやそのご両親とリッセル伯爵領で幸せになりたいだけなのに。彼らは私の家族だ。


マリーシャはとても可愛い。

えくぼがぽこっと出てくるその笑顔。

とても性格がイイ子だ。


マリーシャと一緒にいると毎日が楽しい。

焦げた卵焼きも、ハムがチョコっと挟まったサンドイッチも、一緒に食べるととても美味しくて。

その幸せをこれからも味わっていきたい。


だから、変…辺境騎士団員に頼むためにギルドへ行った。


ギルドになら、彼らが顔を出すこともあるだろう。


運よく、変…辺境騎士団のバルトス騎士団長が来るという。

頼んでみることにした。


バルトス騎士団長がやってきた。

ギルドの受付嬢が教えてくれた。

エドアルドは自己紹介をした。


「私はコヘル王国第三王子エドアルドと申します。依頼をしたい。ただ、私は自由になる金がない。一月、働かせて貰えないか?

私はリッセル伯爵領を助けたい。隣のガセル伯爵領が騎士団を抱えていて、私の婚約者を妻にしたいと脅してくる。断れば騎士団を総動員して嫌がらせをしてくるだろう。どうか頼む。お願いだ。それを防いで欲しい。もし、金で引き受けるのなら、必ず後払いする。今は金が自由になる立場ではないんだ」


必死に頼んだ。


バルトス騎士団長は顔をしかめて、


「うちは何でも屋って訳でもない。魔物討伐を主としている騎士団だ。伯爵家同士の争いに口出しをする気もない。後払い?ふざけるな。仕事は前払いが相場だ。決まっているだろう」


「私の婚約者マリーシャとの結婚を望んでおります。ですから、私はっ。私はマリーシャと結婚してリッセル伯爵家で幸せに暮らしたのです」


「お前は婚約者を愛しているのか?」


「マリーシャはとてもいい子で。私は彼女の笑顔を毎日、見たいのです。その為ならばどんな苦労も厭いません」


「よかろう。前払いだ。私の元で一月働いて貰う。その間に、情報部にガセル伯爵家の事を調べさせる。それでよいか?」


「有難うございます」



変…辺境騎士団に感謝した。(ちなみに変…辺境騎士団と言われているのは、屑の美男をさらって教育する騎士団だからだ)



バルトス騎士団長の元で、秘書業務を手伝う事になった。

留守の間、リッセル伯爵家の事が心配だったが、約束は約束。前払いの為に働かねばならない。


騎士団長秘書の黒髪美男アルトが色々と教えてくれた。


「私は以前、屑の美男としてさらわれてきたのです。でも、騎士団長が特別に助けてくれました。公爵家の執事をしていたのなら優秀だろうと。私はまだついている方です。さあ書類の仕分けを手伝ってください。騎士団長は仕事の鬼ですから」


「解りました」


アルトに教えられた通り、書類の仕分けを手伝う。


バルトス騎士団長は、騎士団員の給料から、仕事の振り分けから色々と忙しい人だ。

眉間にしわを寄せて、書類を見ている。


アルトが手作りのレモンケーキを差し入れしてくれた。

とてもさっぱりしていて美味しい。リッセル伯爵家の人達に食べさせてやりたい。

そう思った。


二週間過ぎた頃に、バルトス騎士団長に言われた。


「奴らが動き出したらしい。ガセル騎士団を蹴散らしに行くぞ」


第一隊から第八隊、総勢160名全員にバルトス騎士団長は命じた。


「出陣だ。行先はコヘル王国ガセル伯爵領。そこの騎士団を粉砕する。しっかりと働け。屑の美男の尻ばかり追っていないでな」


全員のやる気が削がれた。

だからバルトス騎士団長は、


「情報部、情報を出せ」


情報部長のオルディウスが書類を手に、


「コヘル王国の王太子ビクトルが凄い美男で有名だ。浮気ばかりしていて公爵令嬢が悲しんでいる。寄り道してさらってよいと思われる」


「「「「「「「うぉーーーーーーーーー」」」」」」」


士気が一気に上昇した。


一日と持たずにガセル騎士団は粉砕した…‥‥‥






エドアルドは帰って来た。

バルトス騎士団長が二週間で勘弁してくれた。残りは後払いでOKと言ってくれた。


マリーシャが抱き着いてきた。


「よかった。ご無事で帰ってきてくれて」


「ずっと心配していたよ。君に会えて嬉しい」


リッセル伯爵夫妻も涙を流して、


「ガセル伯爵家は自慢の騎士団を失って、何ももう出来ないだろう」

「そうそう、息子のボルト、行方不明になったそうよ」


変…辺境騎士団がついでにさらっていってくれた。


彼らにものすごく感謝した。



毎日毎日、頑張って伯爵領の為に働く。

王立学園を卒業し、愛しのマリーシャと結婚した。


何故か変…辺境騎士団の騎士団から祝い金が届いた。

いやいや、後払いが残っているのに祝い金?

騎士団長秘書のアルトが直に持ってきてくれて。


「後払い金はおまけして下さるそうです。どうかお幸せに。これは私からレモンケーキです」


式の後でアルトから直接レモンケーキを渡された。


マリーシャと一緒に食べたらとても美味しくて。

エレナとピエールも祝いに駆けつけてくれて。リッセル伯爵夫妻も交えて、一緒にケーキを食べた。


教会から美しい花嫁姿のマリーシャと一緒に出る。


空は晴れ渡り青空。とても幸せで。


森の方からピヨピヨ精霊達が飛んで来た。

女神レティナが、ピヨピヨ精霊の森に500羽のピヨピヨ精霊達をよこしてくれたのだ。

女神レティナの加護は豊作。

葡萄は病気に負けず豊作になるだろう。


祝うかのように、沢山のピヨピヨ精霊達が空を飛ぶ。

何て可愛らしい光景なんだろう。


これからも困難が待ち受けているだろう。

でも、愛しのマリーシャやリッセル伯爵夫妻。良き友達がいれば怖くない。


これからもマリーシャと共に頑張ろうと思うエドアルドであった。


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― 新着の感想 ―
拝読させていただきました。 エドアルドもマリーシャも頑張りました。 変…辺境騎士団のみなさんの士気の上がり方に大笑いでした。 よくボルトは引き取ってもらえたなと思っていたら、鉱山送りですか。
>寄り道してさらってよい オルディウス様、撒き餌は適宜、と流石ですわ。  不要な豚は肥料として森を富ませたのかしらねえ。 ピヨちゃん達は崇高且つ慈愛に満ちていますもの、豚の1匹や2匹、素敵養分に変えて…
バルトス騎士団長様に直接渡りが付けられたこと。そして、誠実にマリーシャ嬢を愛したエドアルド様だからこそ、今回依頼をうけていただけたのかしらね? 女神様も、ピヨピヨ精霊様達も祝福していらっしゃいますしど…
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