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#31:共に進んでくれるか?

【ブクマ増加感謝です!!引き続き、応援のほど、よろしくお願いいたします!!】


本日もよろしくお願いいたします!

本日の投稿は、この#31からスタートです!どうぞよろしくお願いいたします!


~ブックマーク・評価・リアクション・感想等いただければ、執筆の励みになります~


朝の一言:「今日は昨日、親が作ってくれたショウガのスープの残りです!あったかぁ……他作品も含め、もう少し、執筆スピードを上げていけたらなぁと思っておりますが……詐欺にならないように頑張ります(笑)。引き続き、応援のほど、よろしくお願いいたします!」


【前話のあらすじ:バンデリオン王国軍十一万の襲来。その報は、フィルス大村にとっては、絶望を意味する報であった。そんな中、レイは北方国境守備軍長であるエルガンの軍をベルナ大村まで撤退させた。レイが見出した"策"とは……】

「レイ様、そ、そのどういうことでしょうか?私にはさっぱり……」

ゼノの顔は少し青ざめていた。

レイは円卓に置かれた地図から視線を離さず、淡々と語り始めた。

「我らの軍は黒岩の森と国境北塞(ノース・フォート)に兵を割かなければならない。一方にしか、兵を割かなければ、もう一方に敵が押し寄せた時、戦況は厳しくなる。対して、敵は、無能ではないと聞いている。国境北塞に北方国境守備軍二万がいれば、十一万いるといえど、ある程度の大軍で一点突破を仕掛けてくるだろう。国境北塞を正面から踏み潰し、そのまま我々の心臓部へ雪崩れ込む。そうなれば、ベルナ大村の1万の援軍があったとしても、我らは四万。すぐに瓦解するだろう」


レイの指先が、フィルス大村からベルナ大村へ一直線の線をなぞる。

「しかし……」 そこで、レイはようやく顔を上げた。

「守備軍が後退したのを見れば、奴らはどう思う?」

「『フィルス大村は見捨てられた』。そう判断するはずだ。なにより、前例があるからな」

リーンが、はっとしたように息を呑む。

「そう判断すれば、眼前の敵は、民間人一万。ゆえに、奴らは“効率”を優先する。より早く蹂躙するために、軍勢を二分させるだろう」


その言葉に、円卓の空気がわずかに揺れた。

「……つまり」 レイは静かに続ける。

「こちらにとって、やりやすくなる、そういうことだ」

敵の思考を誘導するための撤退。そんな策が朧げに頭をよぎる。

理解が追いついた者たちの顔色が変わる。


「国境北塞が落とされれば終わりです」

低く、だが確かな重みを持った声。 

ゼノだった。

「いかに策があろうと、国境北塞を突破されれば、村は直接叩かれる。そこは否定できないだろう」

クロムの言葉にレイは軽く頷く。

「その通りだ。勿論、北方国境守備軍やベルナ大村の軍は合図を出せば、即座に援軍に来るだろうが、時がかかるのは事実だ」

クロムは少し考え込むような仕草を見せた。

「敵の密偵は、どこにでもいます。この情報を我々以外に知っているのは誰ですか?」 

クロムが淡々と言った。

「この事実を知っているのは、ここにいる我々と、バルム、エルガンの二人だけだ」


「では、もう一つだけ」

「この策のそもそもの核はレイ様が黒岩の森で、ドゥラハム率いる三万を殲滅すること」

「奇襲ではないのですか!?」

ガストンが困惑した表情を浮かべるが、レイの表情は変わらなかった。

「そして、残された我々が、その(かん)、国境北塞でヘルヴァン軍とゼファール軍の八万を食い止めること」

「しかし、国境北塞は改築で堅牢になったとはいえ、相手は八万」

クロムは一拍間を置くと、逡巡するように告げた。

「せいぜい一日もてばいい方だと思います。その間に、レイ様がドゥラハムを討てなければ、我らは内に毒を招き、挟撃され、瞬く間に全滅します」

クロムの指が、地図の中央で交差する。


クロムがそう言い終えると、密議の間には再び沈黙が落ちた。

この作戦は、成功すれば歴史に残る。失敗すれば、誰一人として生き残らない。

今や、その事実を誰もが理解していた。

レイは静かに、円卓の中央に佇んでいた。

「相手は魔獣部隊です。森という足場の悪さも、苦にはしないでしょう。数で押し切られればそれまで。二千で三万を討つことは、到底できぬように思えます」

クロムはレイをまっすぐ見つめた。

「どうやって、その三万を仕留めるのです。納得できる理由がなければ、このフィルス大村を捨てて、ベルナ大村に下がるという策もありますが?そうすれば、護る場所は一カ所で済みますし、村は再生しようと思えば、いつでもできますから」

密議の間の空気が、ピンと張り詰める。

クロムの言葉にはそれだけの説得力があった。これは勇気や覚悟で覆せる数字ではない。それは誰の目から見ても明らかだった。


だが、レイは眉一つ動かさなかった。

「森に、要塞を造る」

あまりにも淡々とした答えだった。

「……要塞?」

リーンが思わず鸚鵡返しに呟く。

「我々が奇襲と退却を繰り返し、ドゥラハムを黒岩の森の深部へ誘い込む」

レイは円卓の外縁に指を滑らせ、森の要衝となる地点をいくつも示した。

「その間にリーン、カイル、ルード、バイス。お前たちの部隊で、ここに“簡易的な要塞”を急造してもらう」

「急造の……?」

カイルの声には、隠しきれない困惑が混じる。

「そんなものが、ドゥラハムの魔獣部隊に通用するわけが……」

「通用させる必要はない」 レイは即座に言い切った。

「すぐ壊れる程度のものでいい」

空気が揺れる。

「重要なのは、防御力ではない。ただ、要塞に見えることだ」

クロムの眉が、僅かに動く。

「そこに要塞らしきものが存在すると、敵に錯覚させる。それだけでいい」

レイの声は静かだったが、確信に満ちていた。

「ドゥラハムは血気盛んな男だと聞く。魔獣部隊という兵種を率いているなら、なおさらだろう。人間より罠にかかりにくいのが魔物の特性だ。その中でも魔獣は戦闘力に優れていて、視覚や聴覚や嗅覚が発達しているのが特徴だからな」

クロムは、レイの瞳をじっと見つめた。

やがて、クロムは深く息を吐いた。

「……なるほど」 口元に、不敵な笑みが浮かぶ。

「敵を殺すのは後だということですね……」


レイは立ち上がり、円卓を囲む全員を見回す。

「三日後、ここが戦場になる」

「各自、配置につけ。我々の後ろには、守るべき民がいる。積み上げてきた商売がある」

「この村を捨てれば、楽になる。それは承知の上だ。だが、ここで折れれば、未来は断続的なものになる。我々が創ったのは、自らの手で変える未来だ。それは誰にも邪魔されない、自由な未来のはずだ。共に進んでくれるか?」

「「「はっ!!」」」

重なる声が、密議の間を震わせた。

軍議は解散された。  一人、また一人と幹部たちが部屋を去っていく。


最後に残ったのは、レイだけだった。

消えかかった魔導灯の下、彼は黒岩の森の地図を指先でなぞる。

まるで、既に戦場を歩き尽くしたかのように。

外は、嵐の前の静けさ。 しかし、その闇の奥では、確実に「牙」が研ぎ澄まされていた。

十一万という巨大な巨獣を食い殺すための小さく、鋭い牙が。

「……俺はこんなところで止まれない。父さん、力を貸してくれ……」

レイの低い声が、静かな部屋に溶けていった。

それは、これから始まる凄惨な殺戮の幕開けを告げる、静かな合図だった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

cf.)F:1~20 E:21~50 D:51~90 C:91~150 B:151~220 A:221~260 S:261~300

【今話の極小情報:】ルードとエルガンのステータス。

ルード:【名:ルード 年齢:300】【MP:3000】【ステータス】武力:200.B(230.A) 知力:230.A(260.A) 統率:240.A(260.A) 政治:160.B(160.B)【サブステータス】兵法:190.B(210.B) 馬術:200.B(230.A) 陸戦:200.B(210.B) 海戦:250.A(250.A) 工作:200.B(200.B) 諜報:200.B(220.B) 農耕:120.C(150.C) 商業:130.C(180.B) 建築:150.C(150.C) 成長:170.B(170.B) 忠誠:100【固有スキル】--【スキル] 剣術(B) 弓術(S級) 体術(B) 投擲術(A) 風魔法(B) 付与魔法(B) 精霊魔法(A) 探索(B) 隠蔽(A)


エルガン:【名:エルガン 年齢:33】【MP:200】【ステータス】武力:180.B(190.B) 知力:160.B(170.B) 統率:160.B(180.B) 政治:100.C(150.C)【サブステータス】兵法:170.B(170.B) 馬術:160.B(170.B) 陸戦:160.B(160.B) 海戦:150.C(150.C) 工作:100.C(170.B) 諜報:150.C(150.C) 農耕:130.C(130.C) 商業:140.C(140.C) 建築:140.C(140.C) 成長:160.B(160.B) 忠誠:--【固有スキル】--【スキル] 剣術(B) 体術(B) 探索(B)

【お読みいただきありがとうございます!】

次話は、開戦です!!


~高評価やブックマーク、感想・リアクション等いただけるとありがたいです!~ 


ふっと二言:「前話に載せましたが、ヘルヴァンとドゥラハムは数値的には優秀ですね。ムルゼフが……なので、なぜ、ゼファールも含め、ムルゼフに仕えているんでしょうかね……今回は難しい戦いになりそうです!乞うご期待くださいませ!—―引き続き、応援のほど、よろしくお願いいたします!」


――――――――【他作品も全力執筆中!】

更新をお待ちいただく間に、こちらの作品もご一読いただけると幸いです!


・『生涯、20時間睡眠だった俺、夢で組んだ必勝パターンで異世界を攻略する ~無能と蔑まれた公爵家三男の、理想再演・無双譚~』

「夢を追う。non。夢を負うんだ。夢が現実だったらいいのに。non。現実を夢にするんだ。TOPを狙う。non.non.non。そんなの後からついてくる。狙うべきはTOP(テクニカル・オキザリ・プレイ)だろ??」

夢と共に最強に!

圧倒的な「勘違い(相互)」×「成り上がり」×「無双&夢想」×「最強」!!


・『【武の極致】と【フェンリル】の力を以て、三つの世界で覇者となった俺』

「動かないだけの者に何がわかる。動けば変わる。今はそう信じろ。」

【戦×無双×成長】 →天下を争う軍記モノです!※後々、魔法や異世界系に変わっていきます!

※初期、1話あたりの字数1万字ちょっと、と長すぎるので、#1-52~からご一読いただけると、字数的にも、よりスムーズかなと……


・ロード・オブ・ザ・キャット ~「人生」取り戻したいだけの猫(元人間)が、無自覚に神獣へ進化した結果、人類最強が首輪を持って泣きついてくる件。これって営業妨害ですか? 

「可愛いからって舐めないで。僕の敏捷、150はあるから。」

圧倒的な「猫の可愛さ」×「人類の勘違い」×「チート無双」! 僕を人間に戻せる(評価をくれる)のは、読者の貴方だけです。


・『生涯、病室だった俺、異世界で自由な体を手に入れたので、天下を獲ることにした』

「窓の外を眺めるだけの日々は終わった。今度は俺が、世界に眺められる番だ。」

不自由を極めた過去を、最強の自由で塗り潰す!

【戦×無双×成り上がり×領地経営】 ――病室を抜け出した俺の、天下取りが今始まる。

⇧※本作です。これからもお付き合いのほど、よろしくお願いいたします!

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