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11/18

#11:では、ゴミ掃除に行こうか……

ブックマークありがとうございます!今後も精進して参ります!!

【前話のあらすじ:一介の商人、ゼノと共に村に帰還したレイ。そんな折に、村には、一千人規模の盗賊が迫りくるのであった...】

【......の一言:「#10まで投稿し、いざ読み返してみると、誤字・脱字等ありましたので、修正しました....申し訳ないです...皆様の温情に感謝です。特に、"名前"....まさかのミスでした....」】

これからも、精力的に執筆して参りますので、応援のほどよろしくお願いいたします!!

「――レイ様! 正気ですか!? 相手は一千二百、対するこちらはわずか三十名……。いくら彼らが強くなったとはいえ、数には限度というものがあります! 今すぐ村に籠城し、王都に早馬を――」

ゼノが、その鋭い知性をかなぐり捨てるように叫んでいた。

王都でレイが放った「常識を捨てろ」という言葉。

それを理解したつもりでいたゼノだったが、いざ目の前に突きつけられた「一千二百 vs 三十」という絶望的な数字の前では、商人の計算式はエラーを吐き出すしかなかったようだ。

「お兄ちゃん、うるさい」

そんなゼノの隣で、シアが冷めた紅茶を啜りながら、呆れたように言い放った。

彼女は、混乱する兄とは対照的に、どこまでも冷静だった。

「レイが『掃除だ』って言ってるんだから、そうなんでしょ。お兄ちゃん、そんなに騒ぐと喉枯れるよ?」

「シア、お前……! 怖くないのか!?俺は怖いぞ!!商会を世界一にするまでは死にたくないんだ!!」

「だって、レイの横にいる方が、安全そうだもん。そんなに心配なら、ついてけば?」

シアは、隣で不敵に微笑むレイを見上げた。

レイは、ゼノの混乱を無視すると、黒岩の森の方向に視線を向けた。

「村を戦場にするのは面倒だな。農地が荒れるし、家を直す資材も馬鹿にならない。こちらから出向くか……」

「そ、それだけのために、敵の本陣へ乗り込むと……?」

ゼノの言葉は、風に流されていった。

—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—

レイは、整列した三十人の村人たちの前に立った。

そこにはニーナ、ロブ、ガストン、そして地獄の半年間を生き抜いた精鋭たちがいた。

彼らの瞳には、かつての農夫としての卑屈さは微塵もなく、そればかりか、己の強さを試してみたいという、狂気的な熱気をはらんでいた。


レイは、静かに、村全体に響き渡る声で告げた。

「――いいか。これからお前たちがやるのは戦ではない。ただの『掃除』だ。邪魔者をささっと掃いて、愚か者はザバッと捨ててくる。それだけに終始しろ!....では、ゴミ掃除に行こうか……」

「「「「おう!!」」」」

大地を揺らす咆哮と共に、三十人の影が森へと消えていった。

その後に続くレイの足取りは、まるで散歩にでも出かけるかのように軽やかだった。

—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—

黒岩の森。

そこには、周辺の盗賊が、まるで”ギルド”のように連合した「一千二百の暴力」として存在していた。

彼らは確信していた。

あんな辺境の小村など、一晩で蹂躙し、女は攫い、略奪し尽くせると。

「ヒャッハハ! 偵察によれば、村の連中がこっちに向かってきてるらしいぜ! たった三十人でよ!」

「自殺志願者かよ。適当に矢の雨を降らせて、残りはなぶり殺しだ!」

賊たちが下卑た笑い声を上げる。

だが、その笑いは、突如として天から降り注いだ「雨」によって凍りついたようだった。

「――《天に遍く流転の理よ、我が呼び声に応えよ。 形なき蒼を束ね、雨にあらぬ雨と成せ。 柔き身に貫く意思を与え、 天より降れ、水の槍。 我が敵を穿て》 ――天水穿槍ハイドロ・インペイル

おどおどしながらも、力強いロブの声。

次の瞬間、夜空の雲が不自然に凝集し、数十本の「水の槍」が形成された。

それは普通の魔法とは違った。

レイに教えた、水素と酸素の結合角104.5度を極限まで固定し、流体としての柔軟性を失わせ、ダイヤモンドに匹敵する硬度を与えたいわば、”物理的な杭”だった。


ドスドスドスドスッ!!

「ぎゃあああっ!? なんだこれはっ!」

「水だろ!? なんで水で盾が貫通するんだよっ!」

水分子の超高速運動と質量攻撃の前に、粗悪な鎧など紙同然だった。

一撃ごとに、盗賊たちが地に伏していく。

「な、なんだ!? 敵はどこだ!?」


混乱する賊たちの中心で、今度は少女の声が響く。

「――《あまねく風の理よ、我が呼び声に応えよ。 流れ、重なり、うずとなれ。 逃げ場なき円環えんかんを描き、 天と地を繋ぐ刃と成せ。 吹き上げよ、ほろびの旋風。 我が敵を砕き、み散らせ》 ――風天壊渦テンペスト・アナイアレイト

ニーナが両手を広げた瞬間、砦の周囲の気圧が急激に変動した。

大気が悲鳴を上げ、巨大な真空の渦が発生する。

それは単なる風ではなかった。

ルークの教えた、一万ヘクトパスカルを超える圧力差が生み出す「吸引力」と、流体の粘性を利用したいわば”不可視の竜巻”であった。

「吸い込まれる……助けてくれっ!」

絶叫と共に、数十人の盗賊たちが宙に舞い、旋回する真空の刃によって虚空のかなたへと消えていく。

そして、逃げようとする者たちの背後には、巨大な「壁」が立ち塞がった。

「――《遍く地の理よ、我が呼び声に応えよ。 眠れる大地よ、目覚め、立ち上がれ。 守りにあらず、逃げ道にあらず。 迫り、重なり、終焉のおりとなれ。 閉ざし、押し潰し、我が敵を地にかえせ》 ――地圧封壁アース・クラッシュウォール

ガストンが地面を叩く。

結合エネルギーを自在に操られた土壌が、まるで生き物のように隆起し、巨大な半球状の檻を形成した。

逃げ場を失った盗賊たちは、迫りくる土の壁に文字通り「圧殺」されていく。

「ば、化け物だ……! あいつら、人間じゃねえ!」

一千二百もいた盗賊たちは、開戦からわずか数分で、その半分以上が「物理現象」の犠牲となっていた。

他の村人たちも次々と、盗賊たちを伸していく。

そして、 砦の最奥、震える盗賊首領の前に、一人の少年が降り立っていた。

彼は、冷徹な瞳で首領を見下ろした。

「……お前が、このゴミ溜めの責任者か?」

「ひ、ひいっ! 魔法使いか!?い...いくらでも出そう....!! 貴様、いくら積めば助けてくれる!? 金か? 女か?」

首領は腰を抜かしているのか、どうやら、動けないようだった。

「残念ながら、ゴミの管理はお前の仕事だ....最後まで責任をもって、全うしてくれ...」

レイは、優雅に右手を掲げた。

周囲の温度が、一瞬にして、絶対零度へと近づいていった。

「――《遍く氷の理よ、我が呼び声に応えよ。 熱を奪い、時を止め、 その身を静寂せいじゃくふうぜよ。 凍てつくおりを成し、 砕くために、完全なる静止を与えよ。 ほどけ、またたけ。 こなと成れ。 我が敵を砕き、しょうとして散れ》 ――氷晶瞬壊クリスタル・フラクチャー

レイの言葉と共に、首領の体が足元から透明な氷へと変わっていく。

それは細胞内の水分子の振動を完全に停止させ、瞬時に結晶化させる究極の冷却であった。

氷の中に閉じ込められた首領は、恐怖の表情を浮かべたまま、一輪の巨大な「花」のような結晶へと成り果てた。

パキンッ。

レイが指を鳴らす。 その瞬間、美しく輝いていた氷の彫像は、無数の光の粒となって、夕闇に染まる森へと霧散した。

肉体も、魂も、存在そのものが「晶」として砕け散ったようであった。

—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—

静寂が戻った。 黒岩の森には、もはやゴミ一つ残っていなかった。

「……終わったわね」

ニーナが、少しだけ疲れた様子でレイの元に歩み寄る。 「レイ、一人も逃さなかったわよ。これで満足?」

「ああ。ご苦労だった、ニーナ、ロブ、ガストン。村の者たちは、皆、正しく世界を理解したようだな」


後方から、腰を抜かしたままのゼノを連れて、シアが歩いてきた。

シアは死体の山を見ても眉一つ動かさず、レイの顔についた微かな煤を、自らのハンカチで拭った。

「レイ、お疲れ様。……お兄ちゃんがまだガタガタ言ってるから、何か言ってあげて」

「……あ、ありえない……。一千二百の軍勢が、たった数分で消滅した……。これこそが、これこそがレイ様の『力』……なんてことだ.....」

ゼノは、ありえないとでも言いたげに、口を半開きにしていた。

レイは、東の空から昇り始めた朝日を浴びながら、満足げに口角を上げた。

「掃除は終わりだ。……さて、村に戻って、朝食にしようか」

昇る太陽が、新たなシレハ村の夜明けを告げていた。

世界は、ますますmeに微笑んでいた……。

—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—

今話の極小情報:ステータスについて。ステータスは「1万1=∞」であるが、システム上は、"概算数値"で表示することができる。概算数値の指標はF:1~20 E:21~50 D:51~90 C:91~150 B:151~220 A:221~260 S:261~300である。

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【お読みいただきありがとうございます!】

次話は、ついに新展開!!

~高評価やブックマーク、感想等いただけるとありがたいです!~ 

「ふっと二言:前書きに書かせていただいたように、色々と名前がおかしい....と気づいてから、焦りまくりました...何を思ったのか、ストックの方にも、そこらへんが少々あったので、直しておきました....これからも、お付き合いのほど、よろしくお願いいたします!.....あとは、悩んだ末に、概算数値を登場させることにしました!....個人的には、やはり、(筆者的には...)設定を作りこんだ以上、数値化したかったので....ストックを直すのが少々、大変でしたが....皆様をお付き合いに感謝です!」

――――――――【他作品も全力執筆中!】

更新をお待ちいただく間に、こちらの作品もご一読いただけると幸いです!

・『自分』と『推し』のために暗躍する無能(偽)な護衛

【無双×悪役令嬢×暗躍×チート×恋愛】 → 悪役令嬢の護衛でありながら、別の「推し令嬢」を救うために裏で無双する暗躍劇です!

・『【武の極致】と【フェンリル】の力を以て、三つの世界で覇者となった俺』

【戦×無双×成長】 →天下を争う軍記モノです!※後々、魔法や異世界系に変わっていきます!

・『生涯、病室だった俺、異世界で自由な体を手に入れたので、天下を獲ることにした』

【戦×無双×成り上がり×領地経営×魔法】 → 成り上がり無双譚です!

⇧※本作です。これからもお付き合いのほど、よろしくお願いいたします!

 


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