路地裏の魔王
ここはどこだ?
私はどこかの街の路地裏に倒れていた。
私は勇者に魔物に人々を襲わせたとあらぬ疑いをかけられ呪いをかけられた。
何の呪いだ?
とりあえず立とうとした。
しかし
動けない。
指一本。
それに体が子供になっていた。
私の着ていた黒いドレスはぶかぶかだった。
魔法も......使えないか......
おそらく子供にすることで魔力を封じたのであろう。
それに、大気中に魔力を感じない。
別の世界か......
私を魔力の無い場所でどうにかして殺そうと考えたのだろう。
「誰か......」
声もかすれて小さい声しか出なかった。
雨が降る。
「誰か......」
その声は雨音にかき消されてさらに聞こえなくなる。
なんでこんなことに。
私は魔界をきちんと統治して、魔物にも人間は襲わせないようにしていた。
しかし、突然魔物が人を襲う事件が発生し、私が命令をしたということにされて、勇者たちにこんな目にあわされた。
違うといっても信じられずこのざまだ。
ふざけるな。
人間はもう信用できない。
元の世界に戻ったら覚えておけ。
翌日、雨はやんだが雨のせいで体は冷えている。
寒い。
古びたひび割れた鏡が落ちていた。
そこに映る姿は魔王とは思えない姿。
私の銀髪の髪は雨に濡れて顔にくっついていて、服は薄汚れていた。
目は死んでいる。
そんな子供の姿が鏡には映っていた。
これが魔王の姿か?
二日が経った。
魔王といえどそろそろ限界が来ていた。
精神の限界。
そして肉体の限界。
あつい。
何だこれは?
まさか風邪というやつか?
魔王の私が?
まずい。このままでは。
「だ......れか......」
そう言って私は意識を失った。




