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【プロットタイプ】吐き出すなよ。吐き戻すなよ。

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

諭羅の話、また明日も書きたいなぁ。

人嫌い聴いて、皆はどんな人々を思い浮かべるだろう?

人と接さない、話さない? 人付き合いが悪い? どれも正解。けれどももう一つ。物凄く愛想が良くて、何でも言う事聞いてくれて、その上で人嫌いな人間がいる。


「はい。ハッピーバレンタインデー!! 手作りして来たから、ちゃんと食べてよね。特に瑠衣たん!!」

語尾にハートを付けながら、ニコニコの笑顔で私はチョコを渡す。どうやら瑠衣は興味が無いようでガン無視、諭羅は黙った箱を受け取った。

「有難う。家でゆっくり食べさせて貰うよ」

諭羅はそう言うと、鞄の中にチョコの箱を忍ばせた。対する瑠衣は私が差し出したチョコを平手で突っ張り断固として拒否をする。

「俺は要らない」

「『要らない』じゃない。食べるんだよ。今此処で」

「物を書きたい」

「食べながらでも物は書ける!!」

「鏡花のは、自分の生き血を混ぜてそうで、食いたくない」

「そんな衛生面最悪な事したら、大天使・麗衣ちゃまに怒られるでしょ!!」

そんな瑠衣の寿命をこれ以上縮める様な真似をしたら、瑠衣の妹の麗衣が黙ってない。断固として私を許さないだろう。

言い争いにうんざりしたのか、瑠衣は幸江一号ことマネキンを片手に準備室に逃げ込んだ。慌てて後を追うも、しっかりと内側から鍵を掛けられており、揺さぶっても全く開く事は無かった。

渋々自分の席に戻り、諭羅の方を向く。先程までの女子高生風の人格を捨て去って、命令を下す女帝の人格を着込む。

「で、諭羅。貴方も今、此処で食べるの」

「なぁぜ? 家でゆっくり食べるよ」

甘ったるい、砂糖を煮詰めた様な声で返答した。表情も甘ったるかった。普通の乙女が見たら、コロッと落ちてしまいそうな程。

けれども私は騙されない。変わらず冷たい口調で切り返す。

「家まで持ち帰ったら食べないだろうから。捨てるか、誰かにあげそうだから」

諭羅は表には出さないけれど、物凄い人間嫌いだ。いや、好きではある。けれどもそれは観察対象として。人が人を愛する様な感情は持ち合わせて居ない。

科学者が実験動物に対して人としての情や、交わりを持たない様に、諭羅も人に対してはそんな感情を持たない。接する時には大きな壁を作って客観的に見下している。

「作った者からの命令だよ。諭羅、此処で食べなさい。そして其れを吐き戻す事も許さない」

そう言うと、ほんの一瞬、あの甘ったるい仮面を剥がして、私を見た。嘘がバレた詐欺師の様に冷たい瞳が私を射抜く。

けれども直ぐに元の笑顔に戻って、鞄の中に仕舞い込んだチョコの箱を飛び出した。一つだけ摘むと、舌の上に乗せる。

「満足かい? 女王様」

「吐き捨てるなよ。吐き戻すなよ」

そう再度念を押して伝えると、僅かに口角を上げて、噛み砕く。口腔の中で何度も何度も擦り上げているのが、口の動きで分かる。そうしてまた口を開く。舌を出す。

「ほら。溶けたものは吐き出せないよ」

諭羅は人間嫌いだ。人のものを自分の身に取り込むのを嫌がるほど。

諭羅の性格は私に似てます。

言動に矛盾が伴う面倒臭い本性。

ほら、乙女が

『アンタの事全然好きじゃないんだから!! あっちへ行きなさいよ!!』

※物凄く大好きだから、傍に居てよ!! 気付いてよ!!

の真反対。もう、ど真反対。

ツンデレならぬ。デレツン。


明日あたりに深掘りしたいのですが、

人間観察は大好きだけど、その輪の中に自分が入りたくない。ゾンビ映画を見るのは大好きだけど、その中に巻き込まれたくない。

そんな感じ。


瑠衣も似てるけど、まだ人としての温情がありそう。

人の可能性大好き人間だから。


だから人が作った物を自分の中に入れるの、嫌がりそうなんですよ。

『食べる』なんて『身に取り込む』以外の何物でもないないじゃないですか。


だから基本的に『ごめんね。受け取らない事にしてるんだ。だから一生懸命に作った功労者である君が食べて欲しいな』と言って断りそう。

鏡花は其れをしたらダル絡みするから、貰ってそう。

でもね、この勝負、最初から鏡花の勝ち。

断っても押し付けるし、貰ったら食べるとこ見るまで許さない。


ちなみに瑠衣たんも渡そうとした途端、断ります。

『要らない』で終わりです。さっさと去ります。

机の中に入れようものなら、まず自分では食べない。

自分に直接渡さない時点で、本命じゃない。本気じゃない。覚悟が足りない。って。


其れを知った麗衣がぶちギレそう。平手打ちしそう。

『そんな人の思いも分からないで、良い小説なんか書けるわけない!!』って。

其れでちょっとした喧嘩になるか、渋々食べるかの何方かになりそう。

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