第28話 これから①
お待たせ致しましたー
目とか口とかは、具体的には動けないようなのよねぇ?
ミディアちゃんに手を離してもらったけど……くぼみ? 囲炉裏?? のようなとこから、出たくても出られなかったわ。
「ほーん? 動けへんの?」
『……ダメみたい』
けど、まだ!!
目で見たり、話が出来るだけマシ!!
あっつい思いもしてないし!!
ごとごとん、とか……動く感じは全くないけど。ミディアちゃんとおじいちゃん神様と話せるだけいいわ。
「ほほほ。まあ、いきなりは無理じゃろう? して、ポットや。これからどうする?」
『とゆーと?』
その質問だけじゃ、ちょっと意味がわかんなかったわ。
おじいちゃん神様にも、アタシの返事の中身を読んだのかなっがいヒゲを撫でていた。
「うむ。お前さん……と言うか、元の茶釜はじゃが。具体的な所持者がおらん。共有の所有物という状態じゃ」
『……あんたや、ミディアちゃんじゃないの?』
「ポット、この御方は神やで? そないな口きかんと」
「良い良い。儂があの子とは異なる神じゃからの?」
えーっと、つまり?
アタシが憑依(?)してる茶釜……ミディアちゃんのものじゃないってこと?
え? じゃあ、次使われるまで……クローゼットインとか!?
『あ、アタシ……仕舞われるの!?』
「普通ならの? しかし……この状況じゃ。ミディアはどーする?」
「ほな。連れて帰りましょ。湯沸かしだけは頼むかもやけど」
『……お願いするわ』
あっちぃ思いはするけど……ひとりじゃないより全然いいわ!!
「では、今日は解散かの? また三日後に会おうぞ」
「ほな、おおきに」
『……またね』
おじいちゃん神様はちっちゃい入り口からさっさと帰っていったわ。
説明色々聞きたいけど……まだいいわ。
名前とかがとりあえず決まっても、アタシだってまだ混乱してるもの。
茶釜本体は、ミディアちゃんが布にくるんで持ってってくれるようだったが。
「この方がええか?」
『……どこでも大丈夫そうね?』
適当に、茶釜の蓋部分は包んでもらわなかったが。
外はなんとか見えた。
部屋の外は……なんと、木の上であちこちにツリーハウスがあったわ!?
次回はまた明日〜




