第27話 名付け
お待たせ致しましたー
ぎゃんぎゃん騒いでいると、エルフ芸妓ちゃん……ええっと、ミディアちゃんがぽんぽんとアタシを触ってくれたわ。
「騒いでてもしゃぁないやろ? 名前名乗れんなら……うちが付けたろうか?」
『……あなたが?』
「せや」
嬉しい。
正直言って、嬉しい!!
転生しちゃって、獣人ちゃん達には声が届かなかったのに!! 気づいてもらえているんだから……嬉しくないわけがないわ!!
『お願いするわ!!』
「せやなあ? 今は茶釜……元は男でも、女ぽい話し方。あんさん……衆道のきらいがあるん?」
『……間違ってないわ』
ゲイとかの古い呼び方だけど、アタシはオタクだから覚えていたわ。江戸時代前後の呼び方だったかしら?
まあ……そこはいいとして。
「ふーん。安直やと『カマ』やけど、そこは可哀想やし……別ん呼び方……可愛らしいんで、『ポット』はどやろ?」
『……それも安直だけど、いいわよ』
カマよりはマシ。
アタシはゲイだけど、オカマとは微妙に違うんだからね!?
そこんとこ間違えないでほしいわ!!
「ふむ。ポットか? 良い名じゃ。して……一巡して転生させたあの子が選んだ状態じゃが……まさか話せるようになるとはのお?」
おじいちゃん神様は相変わらず呑気ね?
まあ、アタシが言えたことじゃないけど……騒がれるよりいいわ。
とりあえず。
今のアタシは!!
茶釜だけど、ポットちゃんよん!!
次回はまた明日〜




