第15話 恋愛観点
お待たせ致しましたー
ぐつぐつぐつ
ふつふつふつ
しばらく……実際には出来ないけど、ゼーゼー息切れながら焦りに焦って。
落ち着いた頃にもまた、音は相変わらず聞こえてきたけど。あっちぃし、汗だくだくだーけーど。
いい匂いも声もしないのよねん?
今度もまた、獣人(ちゃんとくん?)の世界にループして転生しているわけぇ?
(……しかし、あれはショックだったわ)
うさぎとオオカミ!!
なんで!?
草食と肉食が!?
イチャイチャ出来るわけぇ!?
意味わかんないわ!? ファンタジーだからって、なんでもありぃ!!?
ってか、彼女いてもおかしくないわよね……あんなにもイケメンくんならぁ。うさ耳獣人ちゃんが相手なのが、解せぬだけど。
(……けど、そうね。アタシは言えたことじゃないわ)
トランスジェーターだし。
オネエ口調だし。
女は恋愛対象外だし。
種族違いだけで、ちゃんと普通の恋愛してるあの子らの方が……ずっと健全だわ。
とは言え……これからどうすべきか。
今回で……四回目? だけど、今度はどんな場所に転生よん?
「どぉーれ?」
声が聞こえてきた!?
今度は……あんまり若くない?
ちょっとおばちゃんって感じね?
アタシは、だいぶ慣れてきた『目』を使ってみようとしたんだけど。
(あっちぃいいいい!?)
ちりっと。
ジュワッと!?
熱が上がって、あっちぃいい!!?
下から? 今度は下からあっつくなっているわぁ!!?
「うんうん、まだ水気多いねぇ?」
おばちゃんの声が遠くなっていく時に……ちょっとわかった。
アタシ……今度は煮炊き釜なの??
次回はまた明日〜




