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TCGコレクターのイラストアドな異世界生活!?~異世界に飛ばされたけど、推しカードの見た目や性能で召喚されたので、特に問題はありません~  作者: 虎柄トラ
第1章 樹海ミスト編

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第84話 俺、異世界でオークエンペラーの亡骸を調べる

 冒険者ギルドに在籍する全ての冒険者の頂点とされるSSS級は全部で5人いると前にセンチネルから聞いた。そのうちの一人目がセンチネル、そしてさっき教えてくれた情報により二人目がセルーンであることが分かった、ならば必然的に三人目はセレーンさんだろう。


 SSS級の一人であるセルーンでさえ、倒せなかった魔物がS級冒険者数人程度で倒せるはずがない・・・。まぁそんな魔物を一撃で屠った人が俺の後ろにいるだけどな・・・システィってマジで何者なの・・・。


 俺はその事が気になりストレージを開いて、オークキングの亡骸を調べてみることにした。しかし、いくら探してもオークキングという名前の亡骸を見つけることが出来なかった・・・その代わり【オークエンペラーの亡骸】というアイテムを見つけた・・・。


 テキストには・・・オークの皇帝です。全てのオークの頂点であり、オークキングでさえ頭を垂れます。王冠もオークキングよりも一回り大きいです。お肉もさらに上品な味わいになり、人によってはドラゴンよりも美味しいと評価が別れるほど絶品です。


 ふむ・・・あいつオークキングどころか、オークキングさえも土下座するレベルのやつじゃん・・・あの豚の王様・・・いや、豚の皇帝って。


 俺が何も無い空間をポチポチしながら、目が左右に動いている事に気づいたセルーンは何か調べているのか俺に質問してきた。


「ねぇねぇ、アスティナちゃん。ストレージで何を見ているの?」


「セルーンお姉ちゃん・・・オークキングを討伐するのって、今回が初めてとかだった?」


「そんなことないわよ、いつもならわたし一人で数発殴れば倒せるんだけどね・・・なんか今回のは頑丈だったわね!」


「・・・・・・なるほど」


 数発で倒せるはずのオークキングに100発近い連撃を当てているのにも関わらず、倒れるどころか相手にさえしてもらえない時点で、いつものオークキングとは何かが違うとは思わなかったのだろうか。まぁ今は普通にそう考えられるがあの時はそんな余裕なんて1ミリも無かったな。


 そして俺は深呼吸を数回繰り返すと、テキストに載っていた魔物の名前をみんなに教えた。


「はい、皆さんに連絡があります・・・・・・今回、討伐した魔物はオークキングではありませんでした」


「うん?アスティナちゃん、それ本当なの・・・確かに頑丈だったし、何かいつもよりも大きかったけど、いつものオークキングだったわよ?」


「セルーンお姉ちゃん・・・魔物って基本的に成長したら、大きさってほぼみんな同じなんだ・・・まぁこれはガラクさんに教えてもらったんだけど」


「へぇ~、そうなのね、知らなかったわ。アスティナちゃんは物知りね」


 彼女はそう言うと、わざわざ反対側のソファーからこっちに移動し、横に座ると「えらい、えらい」と頭をナデナデしてきた。


 俺はその状態のまま、さらに話を続けた。


「やつの正体はオークキングではなく、オークエンペラーという全てのオークの頂点に位置する魔物だそうです!」


「アスティナさん・・・それって、本当の事なの?オークキングではなく、オークエンペラーだというのは・・・」 


「あぁ・・・本当だ。セレーンさん、俺のストレージに収容したモノは全てカードになるのは知ってるよな?」


「えぇ、何度も見ているもの・・・・・・そういうこと・・・カードに名称と文章が書いてあるんだったわね」


 俺が言ったことをセレーンさんは信じてはくれたようだが、それでも驚きを隠せずにいる。


 姉のセルーンはいまいちピンと来ておらず、未だにナデナデ継続中である・・・なんかデジャブかな・・・前にもこんなことあったような。


 センチネルの方はどうかと見てみると、さっきまで机に乱雑に置かれていた書類を探しまくっていたはずが、今はその手がピタリと止まっている。


 そしてセンチネルが「あー、それは・・・」となにか話そうとしていた時だった。


 彼の言葉を遮るようにセレーンさんがセンチネルに問い詰めるように強めに話し始めた。


「センチネル様!確か当日まで斥候部隊に調べさせていたはずですよね、それなのにオークキングとオークエンペラーを間違えるなんて!!」


「いや・・・それはボクも驚いているんだ、まさかとは思ってさっきから斥候が調べてくれた書類に目を通しているんだよ」


 俺はそのやり取りを聞いている時、ある事を思い出した、それは昨日センチネルに言われた【アスティナを守護する者は絶対に呼ぶこと、分かったかい?】という言葉だった。


 この事についてセンチネルに聞いてみるか、流れ的にもそんな感じだしな。


「なぁセンチネルそういやさ、昨日俺に言ってくれた。アスティナを守護する者は絶対に呼べってさ、あれこうなる事を予言してたとか?」


 軽い気持ちで聞いたはずなのに質問をされたセンチネルの顔が真っ青になったと思えば、すぐにセレーンさんから目を背け始めた。

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