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第51話 俺、異世界で戦闘準備をする

「アスティィィナァァァわたし、わたし空を飛んでいるわよ!」


「そうだなぁ~、それと俺は魔法で負担軽減されているからいいけどエリンはそれないんだから、あんまりしゃべるなよ?・・・舌噛むぞ、マジで」


「分かってるわよ~、本当に心配症なんだから・・・」


「あー、はいはい・・・。本当に分かってるんだろうかねぇ・・・」


 最初の頃は「落ちる!落ちる!」と騒いで五月蠅かった彼女だったがすぐに慣れたようで、いまはこのおんぶ飛行アクティビティーを心の底から楽しんでいるご様子。


 俺の方としてはおんぶしている彼女が背中から落ちないように角度を保ちながら飛行することに必死だったりする・・・。それとフライの効果のおかげか彼女を背負っていてもそれほど重く感じることもなくスムーズに飛行できている。


 地上で麻ローブを括り付けてもらったときは「これ、飛ぶの無理かも・・・」と思えるほどに重さを感じていたのがウソのようだ。

 

 あと・・・おんぶでのラッキー的な要素も期待したりもしたのだが実際に背中に当たった感触は金属の感触でした・・・。


「・・・・あと数分でシャドーウルフのとこに到着するけど少し離れた場所で降りようか?さすがに目の前で降りて、すぐに戦闘はちょっと厳しいしな」


「そうね、それでいきましょう!」


「降下ポイントで良い場所を見つけたら、教えてくれ」


「この先輩に任せておいて!」


「それまだ気に入ってたのか・・・。まぁ頼むわ」


 それから移動すること数分・・・エリンからのお勧めにより、巨石周辺で降りることにした。ちょうど巨石の陰に入るように降下するとそこで戦闘準備をすることにした。俺はショップから各種魔法を購入するとポシェットに攻撃魔法や回復などの補助魔法などが分かるように収納先を別々に入れていくことにした。 


 彼女の方はというと新たな武器である聖弓ユグドラシルの弓弦を引いたりしながら、確認している様子だった。俺はその中で一つ気になることを見つけてしまった・・・。ここに来るまで気づかなかったのもどうかとは思うのだが彼女は矢を背中に携えていなかった。


 師匠のポーチに収容しているのかとも思ったのだが一向に取り出す様子もなく、俺はそのことを彼女に聞いてみることにした。


「なぁエリンその・・・なんだ矢の準備はしないのか?」


「ふふふ・・・それはね・・・あとで教えてあげるわ!」


「・・・・・・そうか。楽しみに待っとくよ」


 俺はそんな彼女の自信満々な姿を見て聖弓ユグドラシルの能力を思い出しことにした。わざわざ思い出さなくても実物が目の前にあるのだから鑑定すれば済むことなのだが、そればかりに頼ってしまうともし使えなくなったときにすぐに対応ができなくなってしまうのではと思った。


 確か・・・自動追尾と矢を生成、あとは威力を上げることができる・・・この3種類だったはず。俺の記憶が正しければ全て魔力を消費するはずなのでエリンのMPがどれほどあるのかは分からないが・・・今後MP切れのことも考慮するならば通常の矢も購入しておきべきかもしれない。


 彼女が翠弓姫とかいう二つ名で呼ばれていようがいまいが俺からすれば最初に会ってからいままでずっと彼女の印象は変わっていないのでMPのこととか気にせず能力を使いまくることはもう確定事項である。


「アスティナ、わたしは準備完了よ!いつでもはじめられるわ!!」


「おっ、そうか。それじゃ・・・俺も何枚か手元に持っておくか」


「別々に収納しているとはいえ選ぶほどの時間は無さそうだしな・・・」


 俺はポシェットから4属性、火、水、風、土のアローと名の付くカードを取り出すとそれを左手で手札のように持つと彼女に準備ができたことを知らせた。

「面白い」「続きが気になる」と思っていただけましたら

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