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第20話 俺、異世界で魔法適正検査を受ける

「彼女とは昔一緒にパーティを組んでたことがあるのよ。それにイクストリアは魔法のエキスパートなのよ!!」 


「それほど僕は魔法に詳しくはないよ。だって、まだ最上級も極めていないし、神級についてはなにも知らないし」


「あなたねぇ、普通は上級魔法を使えるだけでも冒険者だとA級なのよ・・・?」


「そういわれてもねぇ、僕そもそも冒険者ギルドに入ってないし」


 彼女たちの話を聞いていると魔法にもレアリティが4種類あるようだ。コモンだと初級、アンコモンだと中級というようにその上に上級、最上級とあり彼女は上級までの全ての魔法と一部最上級が使えるとのことだ。


 俺はついつい彼女に対して敬語になっていた。ショップでスペルが購入できるということは、俺にもスペルつまり魔法が使えるはずだ、ならばそれを教えてもらうには彼女しかいないと思った。


「イクストリア師匠!!」


「な・・・、なんだい!君、僕は君の師匠になった覚えはないんだけど!?」


「俺に!俺に魔法を教えてください!お願いします!」


「・・・・、魔法を教えるもなにもそもそも君?魔法適正はあるのかい・・・?」


「・・・・・・魔法適正、なんですか・・・、それは?」


「あのね、魔法を使うにはそれに合った適性がいるのよ。適性がないと魔力があっても魔法は使えないわ」


 それを聞いてガッカリしている姿を見た師匠はため息をつきながら奥の方の部屋にはいっていった。それから1分ほど経つと水晶を持って帰ってきた。

 

「とりあえず調べておくかい?この水晶に手をのせてごらん。それで適性があれば水晶の色が変化するからさ」


「はい!ありがとうございます!」


 俺は師匠が用意してくれた水晶に手をのせた。水晶の色は全く変わる気配がない、せっかく異世界に来れたのに魔法が使えないのかとガッカリしていると水晶が黒一色に染まったあと、鏡のようになり覗いている俺の顔がそこに映った瞬間、通常の水晶に戻っていた。


「君の魔法適正は闇と無の2種類だね。どちらもなかなか希少な適性だよ。君、良かったね」


「えっ、本当ですか師匠!俺も魔法が使えるんですね!調べていただきありがとうございました!」


「アスティナおめでとう、良かったね!」


「あぁ!エリンありがとう!」


「簡単に説明するよ。まずこの世界には全部で7属性の魔法がある。火、水、風、土、光、闇、無。まぁ火ならその名の通り火に関係する魔法が使えるってこと。その中でも一番特殊なのが無なんだけどさ」


 師匠は俺にこの世界の魔法についていろいろと教えてくれた。火、水、風、土、光、闇の6種類はそれぞれに関係する魔法が使える。師匠が先ほど説明してくれたように火適性なら火に関係する魔法が使える。

 

 光は邪悪なものを浄化したりするのに効果的な適性で、この世界で聖職者になるには必須適性らしい。


 逆に闇は暗殺者や諜報員など陰に生きるものがよくもっている適性らしい。そういうこともあって国によっては適性があるだけで差別をされることもあるとか。まぁ、これはアスティナが不死族だからということもあるのだろうか。


 最後に無なのだが、これは師匠もなんて説明すればいいのかちょっと悩んでいた。簡単にいうと全属性が使えるけど、すごくコスパが悪いとのことだった。普通ならMP10消費とかで使えるような魔法をMP500消費して、やっと同等程度になるとのことだった。


「う~ん、だから無の適性があっても実際にどんなことが出来るのかいまいちわかってないんだよ」


「つまり、魔力さえあれば無属性は最強ってことですね!!」


「君、すごいポジティブだね。君の言う通り、もしそれが可能ならそうかもしれないね」


「それで師匠!魔法を覚えるにはどうすればいいのでしょうか?」


「あー、それはそこら辺におち・・・置いてある魔法書読めば覚えれるさ。自分がその魔法を使える場合は、魔法書から使い方を教えてくれるからね」


「師匠・・・?売り物ですけど、買わずに読んでもいいのでしょうか?」


 そういうと師匠はまたため息をついて、僕の弟子なんだろ君はそんな君からお金なんて取れるかといってくれた。ただその分エリンになにかを請求しているのが見えたがそこは見なかったことにした。彼女には本当になにかいいものをプレゼントしてあげよう。


 魔法のことで忘れてたけど疾風のバトルブーツをストレージに収容しないとだな。さすがに金貨150枚の物をずっと持ってウロウロは精神が持たない。俺は彼女たちが話してる横でストレージを発動すると、紙袋ごとそのまま入れたのであった。


「これで安心して買い物が出来るわ。それにしても一緒にいれても別々に分かれて収容されるのか」


「ちゃんと使ったのはこれが初めてだけどこれはなかなか便利な能力だな」


 俺は一仕事を終えた感を出して、2人の話に入ろうと彼女たちの方を振り向いた。するとなぜかさっきまで会話していたはずの2人と目が合った。


「2人ともなぜ・・・こっちを見ているのでしょうか・・・?」


「アスティナさっきのはなに・・・?なんか紙袋が空中で消えたんだけど」


「君、それは魔法とは違うようだけど一体なにをしたんだい?」


「あの、あのさ、2人とも目が・・・目が怖いんだけど・・・」


 どうやらこのストレージはかなり貴重な能力なようだ。見たのがこの2人で良かったと安心したが、このあとの質問攻めがすごかった。

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