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TCGコレクターのイラストアドな異世界生活!?~異世界に飛ばされたけど、推しカードの見た目や性能で召喚されたので、特に問題はありません~  作者: 虎柄トラ
第3章 ガルード連合国編

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第196話 俺、異世界で大会にエントリーする

 それからシスティが王城に帰るときに毎回する恒例行事であるハグを無言で受け入れ、システィが王城に戻るのを見送った俺とエリンは大会にエントリーするために大きな広場がある首都オオエイドの中心部を目指すため、宿屋をあとにした。


 それと今日の予定については朝食を食べながら、彼女たちに話しておいた。


 髪型はエリンが提案してきたポニーテールを採用した。


 システィの方はシンプルにストレートで前髪を流しておでこが見えるようにヘアピンで留めるというものだった、それはそれでアスティナの良さが出ていて悪くはなかったが今までポニーテールをしていなかったこともあり、とても新鮮に見えたのが今回の勝因。


 いつもの前髪が揃った状態のパッツンでも良かったのだが、髪型はエリン提案のポニーテールで決めたので前髪部分だけはシスティが提案してくれた留め方を採用することにした。


 この頭を動かすたびに揺れる銀髪がとても良い・・・。


 広場に到着すると巨大な看板が地面に打ち付けられており、その看板にはデカデカと【我らが王!ガムルッドに挑め!!】と書かれている。


 この大会は定期的に行われているようで前回は半年ほど前に行われたらしい・・・そもそもこの大会は何かというと・・・ガムルッドと戦いたいという命知らずがトーナメント方式で挑戦者同士で戦い合い、そして最後まで生き残ったひとりがこのガルード連合国の王であるガムルッドに挑戦する権利が与えられ、そこでガムルッドに勝利すると褒美が貰えるというものだ。


 ただ未だに誰もガムルッドに勝てた者はいない・・・まぁ勝っても負けても毎回褒美は貰えるらしい・・・ただもしも勝つことができれば、王に臣下として採用されるとのこと・・・これなら堂々と入城することができる。


 いままでずっと臣下は変わっていないのか・・・とも考えたが、それはそれでまた別の方法で採用しているようだ・・・こっちはどちらかというと指南役のような立ち位置らしい。


 ただひとつ問題があるとすれば・・・用が済んだらすぐに次の大陸に移動しないといけないので・・・お暇を頂く理由を考えるのが面倒くさいことだ。


 まぁ俺かエリンどちらかでも優勝できれば・・・ガムルッドが相当な化け物じゃない限りは勝てるはず・・・たぶん・・・。


 受付所には手書きで大会の注意事項などを書いた紙が貼られている。


 当日はこの広場に師匠が張ったような結界によって広場の外には影響が出ないように万全な状態で大会が始まるようだ。


 師匠のような化け物が・・・・・・あんな天才があちらこちらにいてたまるか・・・。


 よくよく見てみると注意事項のほかに絵があって、そこに広場を囲うように複数の魔法使いが結界を張る様子が描かれていた。


 それ以外も色々と書かれているが・・・大会で一番重要そうなのはこれだな。


 大会で武器を使用するのは問題ないが、対戦者の生命を奪った場合や今後の生活に支障が出るほどの重傷を負わせた場合は即失格。


 これ・・・冒険者の場合はただの失格だけでは許されない・・・なぜなら冒険者に登録してカードを所持しているということは冒険者の規約に準ずる必要がある・・・その中で人の生命を奪うと登録抹消するという一文がある。


 ただこれだけだと正当防衛でやむを得ず殺してしまったとしても登録抹消されることになるので、他に何かしら条件があるとは思うが・・・まぁ俺の戦闘スタイルで冒険者をダウンさせることはできても、その先まではいけないと思うし・・・大丈夫だろう・・・それに危ないと感じたら俺の方でヒールをかければ何とかなるだろう。


 エリンも・・・大丈夫だろう・・・たぶん。


 俺とエリンは看板の隣に簡易な作りの受付所でエントリーを済ませる。


 何度かここを通り過ぎたこともあって、ここの受付所のおっちゃんも俺たちのことを知っていたようでエントリーリストに名前を記入し終わり、その場から離れようとしたときおっちゃんから声をかけられた。


 大会受付のおっちゃん~エミスガバル~、ワーウルフのおっちゃん、尖った爪や牙で怖そうに見えるが子煩悩な優しい親父さん。


 とりあえず視界に入った人物はできるだけ鑑定するようにしているので名前程度は知っている。


「嬢ちゃん、やっと大会に参加する気になってくれたのか!あんたたちのことは風の噂で知っているよ、大会当日楽しみにしているよ!!」


「ありがとうな、おっちゃん!!それじゃ三日後にまた来るよ!!」


 俺がそう返事を返すとおっちゃんはニカっと笑い「あぁ!またな、嬢ちゃん!!」と手を振ってくれた。


 笑顔で見送ってくれるのは嬉しいのだが・・・その分鋭利な犬歯がさらに良く見えるので少しだけ・・・ほんの少しだけ恐怖を感じてしまった。


 俺とエリンは手を数回振ったあと、受付所に背を向けると冒険者ギルドを目指して歩く。

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