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TCGコレクターのイラストアドな異世界生活!?~異世界に飛ばされたけど、推しカードの見た目や性能で召喚されたので、特に問題はありません~  作者: 虎柄トラ
第2章 アルトグラム王国編

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第177話 俺、異世界でミストに戻る算段をつける

 アルトから貰った指輪はストレージに収容しておいた。


 さすがにこんな権力の塊を指にはめて歩き回れるほど肝が据わっていない。


 ブラッシェント家のペンダントもそういう意味では内心ドキドキしながら首からかけていたりもする。


 このペンダントを外す予定は今のところない・・・なぜかというと神級を一度でも自分のものとして手に入れたのならばストレージのある能力が強制発動する。


 この世界に来たときはストレージの使い方も分からなかった。


 そんな中、偶然取り出した【女神様のお手紙】を読み終えた俺はそこに書かれていた文章を拒絶するかのように樹海にポイっとその手紙を投げ捨てたことがある。


 しかし気づけばその捨てたはずの女神様のお手紙がストレージに収容されていた。


 つまり所有者が自分である限り神級は一種の呪いのように手放すことができないというわけだ、一生付き纏う・・・。


 このペンダントもそれらと同じ神級・・・つまり俺から一定距離離れると強制的にストレージに収容されるということ。


 そういうこともありこのペンダントを無くす可能性はゼロに等しい・・・ただ高価な物を身につけていることには変わらない。


 そもそもあっちの世界に住んでいた頃の俺はジーンズにTシャツといったラフな服装を好んで着ていた。


 アクセサリーの類もあまりというかほぼ身に付けることもなかったため、高価という言葉の響きだけでドキドキしてしまうというわけだ。


 話が脱線したが、とりあえずこの指輪がある限りはもし向こうで何かがあったとしてもこれを見せれば、荒事も起きずにすみそうだ。


 さてと、これで必要なものは揃ったことだし、今すぐにでもガルード連合国がある南西の大陸に行くことが可能になったわけだが・・・・・・あーーーーー、やっぱ何も告げずに旅立つのはマズいかなぁ・・・あとで説明するとなったら、かなり面倒くさいことにもなりそうだし・・・みんなに一言いっておくか・・・何週間も帰ってこないとなるとさすがにリリアーヌも心配するだろうしな。


 ・・・・・・エリンは連れて行かないで俺ひとりで行くことにしよう。


 フライで乗せて帰ってもいいのだが、また一時間以上飛び続けなければ行けないし・・・ポロっとエリンが誰かに話してしまうかもしれない・・・うん、連れて行くのはやめておこう。


 いや・・・・・・それはさすがにないかエリンにはもし誰かにしゃべったら、お前だけ食後のお菓子は無しって約束をしたしな。


 あのときのエリンの絶望した表情は一生忘れないだろうな・・・まぁだからこそ誰にも話さないはず。


 つうか・・・エリンと一緒に行けば流れで俺がつい口が滑ってしまいそうなんだよな・・・。


 いずれ話さなければいけないタイミングが来たときには存分に彼女の口から話してもらっても構わないんだけど、いまはまだその時ではない。


 そもそもエリンに七つの大罪のことを話さなければ良かっただけのことなんだが・・・俺と一緒に旅をしてやつらと対峙する可能性がある以上、やつらの行動や思想、目的については知っておく必要がある。


 ひとりでミストに向かうとして、移動方法はどっちにしようかな・・・せっかくひとりで飛べることだしフライで同乗者を気にせず全力でかっ飛ばすか、それか姉の愛から逃げ出すために使用したテレポート・・・さてどっちを使おうかな・・・・・・今回はテレポートを使ってみるか。


 テレポートの効果についてもまだ完全に理解したわけでもない、フライのように術者にだけ効果があるやつかもしれない。


 任意で自分以外も対象に取れるのであれば、かなり使い道が増えそうではある。


 まぁその辺は追々試してみることにしよう・・・・・・あっ、試すで思い出したが・・・せっかく師匠に会うんだし、予定通りデスサイズの練習に付き合ってもらおう。


 ある程度考えがまとまったところで俺はエリンにミストのみんなに旅立つことを伝えるため戻ることを告げる。  


「エリン~、ちょっと今からミストに行ってくるわ。みんなに世界を見て回ってくるって一言声をかけてくる」


「それならわたしも一緒に行くわ。それでね、挨拶を済ませたらその足でオセロンを目指せばいいのよ」


「あー、テレポートの練習も兼ねて俺ひとりでミストに行こうと思っていたんだけど・・・」


「テレポート・・・!!ねぇアスティナそれってわたしも一緒に移動できたりするの?」


「いや分からん・・・それ以前に思い浮かべた場所に移動できるかも試していないんだぞ。だから俺ひとりでまず実験してみようと思ったんだが・・・」


 チラッとエリンの方を見ると俺が拒否することなど微塵も考えていないのが一目見て理解できるほどに目をキラキラさせて、いつ出発してもいいように準備を整えている相棒の姿がそこにはあった。


 ・・・・・・ふむ・・・断れる雰囲気じゃないな・・・それにエリンが言ったように挨拶をしてそのままオセロンを目指すってのはいいかもしれない。


 ミストから南に下ったところにある町なんだから、普通に考えればすぐに思いつくはずなのに・・・俺はそれすら思いつかないほど視野が狭まっていたらしい。


 それに・・・1か月程度の俺よりも長い間ミストに暮らしていたエリンの方が彼らにちゃんと旅立つことを伝えたいはず・・・ふむ、何というか相棒のことを気にかけられないとは俺もまだまだだな・・・精進しねぇとな。


 さて・・・あとはテレポートが成功すれば万々歳なんだけど。

「面白い」「続きが気になる」と思っていただけましたら

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