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TCGコレクターのイラストアドな異世界生活!?~異世界に飛ばされたけど、推しカードの見た目や性能で召喚されたので、特に問題はありません~  作者: 虎柄トラ
第2章 アルトグラム王国編

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第173話 俺、異世界でアルト一家に今後の予定を話す

 ライユちゃんに読み聞かせていたシスティは「おしまい」と最後の一文を読み終えるとパタンと絵本を閉じる。 


「システィお姉ちゃん、絵本読んでくれてありがとう!!」


「どういたしまして、それではライユ様・・・またこの絵本を持っていただけますか?」


 システィのそう言って絵本をライユちゃんに手渡そうとするが少女は頑なにそれを預かろうとしない。


 ただ機嫌は物凄く良い・・・別にライユちゃんが喜んでくれているからいいんだけど、俺の膝に座っていたときよりも楽しそうだ。


 その様子を見ていた俺はすぐにその理由について思い浮かぶ。


 実に簡単なことでライユちゃんが絵本を預かろうとしないのはその絵本を手にしてしまったら、現在の抱っこ状態が解除されて絨毯に降ろされてしまうと考えているからだろう。


 ふむ・・・無理矢理降ろしてもいいが・・・年相応に暴れそうだしな・・・この状態で話を進めるとするか。


 俺がシスティに代わりあの子を膝の上に乗っけてもいいのだが・・・楽しそうにしている少女をわざわざこっちに座らせなくてもいいか・・・まぁ個人的な意見としては座ってもらっても全然問題ないんだけどな。


 対象方法が分からずまた困惑しているシスティは俺に視線を向けている。


 俺はシスティにライユちゃんを座らせたままにしておくように指示をする。


 ライユちゃんには膝の上に座る代わりにシスティから絵本を受け取るように約束をする。


 システィから絵本を受け取るとライユちゃんは落とさないように両手で抱きかかえている。


 ちゃんと約束を守ったライユちゃんの頭をナデナデして褒めると少女は目を閉じ気持ちよさそうにしている。


「ライユちゃん、完璧な作戦だったぜ!ありがとうな、助かったよ!」 


「ふふん!どういたしまして!!」


 少女はシスティの膝の上で満足げに仰け反っている。 


 何というか・・・こういうとこもソレイユによく似ているなと思った俺はつい彼女の方に顔を向ける。


 そのことに勘づいたソレイユも愛娘と同じように仰け反り始めた・・・。


 俺は拍手をするように二回手を叩いて音を出して、みんなの視線をこっちに向かせる。


 全員が注目したのを確認すると最初にこの部屋に入ったときのようにみんなで円を囲んで会話しやすい状態になるように指示する。


 システィ組み以外の5人が輪になったところで、俺はシスティを護衛として王城に残すことや見聞を広めるために五大陸を旅すること・・・実際は七つの大罪の情報収集、妨害などをするためなのだが・・・ライユちゃんとアルトジュニアがいる手前、あまり深く話さないようにした。


 システィとライユちゃんは保護者席的な感じで少しだけ離れた位置で話を聞いている。


 このままでは確実に世界大戦が起こりうることは確実だが・・・まだ年端もいかない彼らにそのことを言う必要がないとここに来る前に謁見の間でそう取り決めていた。


 だが、もし今後アルトが彼らに言う必要があると判断したときはそれを尊重することにしている。


 王妃であるソレイユにはアルトは言うべきだと感じているようだ。


 確かにこっちに引き込むことで彼女の予知能力による手助けがあるのは非常に助かるし、俺としてもあっちの世界を知っている数少ない人物が仲間になってくれるのは素直に嬉しい。


 いま七つの大罪のことを知っているのは俺たち3人とアルト、カークランドの5人。


 情報漏洩を気にするのならば、人数が少ない方が良いのはもちろんだが・・・情報を集めるには人が多いことにこしたことはない・・・。


 一番の懸念は情報が漏れた場合、七つの大罪は対策を講じてくることだ・・・そらそうだ自分たちが熱狂しているゲームを部外者に邪魔されたくはないはず。


 しかもやつらからしたら、ただのNPCが言うことを聞かずに暴れまくっているということになる。


 そういうNPCがいた場合どうするのが最良だろうか・・・簡単な話だ・・・そのゲームから除外すれば良い。


 カークランドの戦力はどれほどか分からないが間近でオークエンペラーを見て生きている時点でそこそこ戦えるんじゃないかな・・・ということで俺たち5人はやつらが操る駒に襲われたとしてもまだ戦うことができる。


 だが・・・ソレイユは能力はずば抜けているが戦闘に関しては話にならないレベルだろう。


 そのためにシスティを護衛として王城に残すのだが・・・無理に火中の栗を拾うようなことはしなくても良いんじゃないか・・・。


 まぁソレイユに話すか話さないかはアルトに判断を委ねているからどちらを選んだとしても俺は賛同するだけだ。


 つうか戦力を言うならば・・・俺もやっぱ師匠に話すべきか・・・戦闘力順で並べるとシスティの次が師匠なんだよなぁ・・・。


 こうなったら逆にバレるの前提でやつらに対抗できるよう戦力増強する作戦でも良いような気がしていた・・・いや・・・さすがに早々にバレるのはマズイか。


 それはもっとやつらのことを知ってからだな・・・まずは各々の国で情報を仕入れないと・・・。

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