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手違いの異世界転生  作者: 彩月 海利
始まり
2/17

私の人生

ひとりになり、私の人生を振り返る。


(かがみ) 真実(まみ)に生まれ、32年。

家族は両親、兄、私、妹の5人家族。

至って普通な人生なはず。


今年の誕生日もお一人様大満喫もできず、働いてたな。

ブラック企業、ブラック医院に働きていた。

やる気を異常に搾取され、朝から晩まで平日は8時から昼の1時間以外休憩なしで21時まで働き、土日は学会やセミナー準備、出席で潰れることもしばしば。

それで月給13万はしんどいなと思いながら派遣だからと背中から聞こえる悪口にも耐えていた。

一度、仲良くしてる上司に給金安いのにめっちゃ働いてると軽くいったら次の日から仕事が増えたから周りとも話さなくなった。

そんな生活が2年になりかけた頃、手違いで人生が終わった。

実にあっけないものだった。


負の感情は連鎖していく。


小さい頃から友達も少なかったな。

友達だと思っていた子たちからも隣にいるのに目を合わせながら私を悪く言われていたり、3回挨拶しないと返事がなかったり、触るとうつるとバイ菌扱いされ、うるさい静寂の中で生活をしていた。


だから、罵倒に2年も耐えられたのか納得。


家では厳格な母が気まぐれに、人格否定や動物以下の評価を四六時中言われ続け肯定されることはなく、家事の手伝いを強要された。

家出することも叶わず実家に住み着く寄生虫とも呼ばれていたがあまり気に病むこともなかった。


そう思っていたがどうやら手違いされるほど魂は疲弊していたようだ。

やれやれ、無意識とは恐ろしい。


人生振り返ると良いことが浮かばないとはこのことだろう。

悪いことばかりではなかったはずだ。


厳格な母も優しい一面がもちろんあって気は遣うが地雷を踏まなければ問題なかったし、一緒にいて楽だった友達もいる。

意地悪な兄妹とも仲良くやってきたし、親しき中にもの考えは正しかったと思う。

そういう意味ではいつも気を遣っていたな。


別れることが寂しいと思えないのは魂が疲れきっているからなのだろう。

いつかかなしいと思えのかな。

仕方ないと嘆くのかな。

いやだな、そんな人生。

ふと笑えてしまった。

その瞬間少し何かが軽くなった気がする。

だから次の人生と言われてもぴんとこないのか。


自分の状況に納得していると先ほどの佐伯さんと東さんの後ろから司祭みたいな人が入ってきた。


(かがみ) 真実(まみ)さんかな?」

「はい。」

威厳の権化みたいな声でおじいさんは確認してきた。

「これは失礼。私は時と世界を司る神で人間からはなんと呼ばれていたかな?日本人ならイザナギか?いすぎてわからん。」

ローマとかに居そうと思ってごめんなさい。

イザナギさんって、二柱の?

神様いすぎるのね。

確かに、神道を考えれば生活するすべてに神様がいるんだっけ?

そりゃたくさんだわ。


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