第6話 【俺があった女性は先生のようだ】
いつになったらダンジョンできるんだろ
しばらくステータスが直ったか確認したり、息子の位置を直したりしながら待っていると……。
ガチャンガチャン!!カサカサカサ………
部屋のなかからこんな音が聞こえてきた。
「……気にはなるけどさっきの事故はもうやらかしたくないからな、待とう」
とか考えているとドアが音をたてて元に戻っていた……。
それからまた少し時間がたち……
キィ……
青色のローブとフードをかぶり目だけしか見えなくなり、右手には白い手袋、左手には黒い手袋をつけた人がドアから出てきた。
「やぁ……待たせたね新米君、てっきりまた覗くと思ったからせっかく下着も服も全部脱いで待ってたのに……」
声は少しくぐもってきこえるが間違いなく先ほどの彼女であることがわかる。
「か、からかわないでください!!あなたは女性なんですから男にそんなことやっては」
「ククククク……新米君がからかいがいがあるから悪いんだよ?」
そういって彼女はくぐもった低い笑い声を出した。
ああもう!この人調子狂うなぁ
「さっきから新米君新米君って!!俺の名前は」
そういうと左手で俺を制してきた
「おっと……自己紹介は僕からしたいし部屋の中で落ち着いてしようよ。仮にも君は新米でも魔王なんだから、配下に先に名乗らせるのが良いんじゃないかな?」
ん……?そうなのか?
「いや、それは失礼じゃないか……?先に相手に名乗る方が礼儀正しいと思うんだ」
「そうなのかい?僕の育った村では目上の人間には先に名乗らせないで自分たちから先に話すって風習があったからさ。世界は広いね」
「面倒な風習もあったもんだな」
「そうなんだよ新米君、さ、僕の部屋においでよ。服をいくつかあげるよ、キシアルが後で着せ変えるとは思うんだけどさすがに今その格好は嫌だろ?」
「嫌だけど女性ものじゃないですよね……」
女性ものだったら今の方がまだましだぞ……スカートとかヒラヒラ〜〜姿の男とか、オエッ。
「大丈夫大丈夫、君の顔は結構どっちでも通用するよ。可愛いしカッコいい。捉え方は人それぞれだけど、ね?」
そういってまたくぐもった笑い声が……よく笑う人だな。
「そうなのか?あ〜〜……意識が目覚めてから顔なんて確認していなかったもので」
別の世界から来たことは念のため伏せとこう……すぐにぽろっと言ってしまいそうで自分は怖いが
「ふ〜〜ん、一瞬の間が気になるけどまぁいいや。部屋に入ったらの鏡がある、それを使いなよ。さ、いい加減入った入った!!」
そういうと俺の後ろに周り背中を押してきた
「うわっ押さないでくださいよ、わかりましたわかりましたから!!」
俺は部屋の中に入る、すると
「………これさっきと同じ部屋ですか?」
「そうだよ?お客様を入れるんだからささっと綺麗にした」
部屋は思いのほか広く、先ほどのごちゃごちゃ感はどこへやら、モノクロの絨毯が敷き詰められ、天上には等間隔で光る石がはめこまれていて部屋は暖かな光に包まれている。
先ほど見えなかった壁や棚には地面に散らばっていた紙がファイルのように重なって布は全てどこかへ消えていた。
部屋の横半分を埋め尽くしている本棚には大量の本がぎっしりつまっている。
部屋の一番奥にはデカイ機械が置かれており、ゼンマイやらなにやらの部品で構成されていた。
謎の光を放つ薬品たちも機械の隣の小さな棚に移動されているようだ。
本棚とは逆の方向には椅子やベッド、テーブルなど生活感漂う空間がある。
さっきの刺激臭もなくなり、頭がスッキリとするような匂いが広がっている。
「ほえ〜〜……凄いですね」
「さっきのこの部屋は研究や実験のせいでぐちゃぐちゃだったからね、綺麗に直せばこのくらいだよ」
と言ってローブとフードを脱ぐ。
服はキャミソールで、髪は整えられくまもなくなり可愛い女の子になっていた。
「ってなんでローブみたいなものやフードっぽいものを脱ぐんですか!!」
「自分の部屋の中だからに決まっているじゃないか。楽な格好をさせてよ……クク」
絶対わざとだこの人!!
「さ、少し待ってねお茶入れてあげるから、あそこのテーブルの椅子に座って待っててよ」
「……わかりました」
俺はテーブルと椅子に近づき座る。
椅子は結構しっかり作られていて不思議な暖かさがある。
不快な暖かさではなくじんわり暖かくそして暑くなってくるとすこし冷たくなる、不思議な感じだ。
「さ、待たせたね。飲み物とお菓子だ。つまんで待っていてくれ。その間に服を用意しよう」
「了解です」
俺は出されたお菓子を食べる、不思議な甘さだ。
………!?
体に違和感が!?
暑くなったり寒くなったり痒くなったり……こ、これは一体。
「お、さすが僕の薬。効き目早いね」
「な………なにを」
「ん〜〜教えてあげない、フフフ」
や、ヤバイヤバイヤバイ!!
と思っていたら体がかるくなって動くようになった。
「はい治療終わり、もう開くはずだよ」
「え、開くって何が?」
「ステータス表示。試してみてよ」
「本当ですか!?」
俺はステータスを開いてみる、すると特に文字化けもなく普通に見れる!!
「お、おお見えます!見えますよ先生!!」
「成功したね、さすが僕」
俺は先生の手をとりブンブンする。
「先生、お名前を!!俺は皆本葉緒って言います!!」
「僕?僕はミュー、よろしくねハオ君」
「よろしくっす!!」
俺とミューは固い握手をかわす
「ミュー先生、服きる前にすこし時間いいですか?」
「カードからもらったもののチェックだね、早く終わらせてね」
「了解っす!!」
俺は早速ステータスを確認し始めた。
次回予告無し!!
なぜならステータス表次回になるから!!
あえて言うなら
ミューの治療により閲覧できるようになった主人公
主人公の新しくなったステータスとはいったい!!
次回にこうご期待!!
……できたな次回予告。
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