表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

プロローグ

 君のいない未来なんて、あの頃は想像できなかったんだ。


「俺達はずっと一緒だろう?」


 そんな、信頼性なんてこれっぽっちもない情報。それでも、信じたかった言葉。

 俺達はずっと一緒だ。


 それでも離れるしかなかったんだよ。

 嫌いになりたくはなかったから。そんな自分は、自分だと認めたくないから。


「頑張って、ひとりになろうとしてるんだと思う」


 いつか逃げない自分になるよ。そうして君に会いに行く。


「お前のこと、信用してるよ」


「おい、頼むから会って、電話でもいいからっ」


「じゃーな」


 いつか会いに行く。それだけは約束するから、だからもう少しだけ、時間をください。

 ひとりになるための時間を。


「もう、笑ってくれないんだ」


 でかい身体を小さく縮こまらせて、あいつはそういった。

 泣いてるかな、なんて少しの罪悪感を感じて胸が痛い。


「もし、俺のことで泣いたらさ、」


 あいつがゆっくりと顔を上げるのを待った。まだ泣いてはいない。目を見て、俺は少しだけ安堵する。


「愛してるって、いっといてくれよ」


「んなの自分でいえ、帰ってきてな」


 あいつがそういって睨むのに対して、俺はただ苦笑いを浮かべることしか出来なかった。


「また、連絡するよ」


 ねぇ咲、俺のいない生活はどうだい。

 俺は、さみしくて仕方ないよ。



***

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ