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惨敗

投稿することが難しくなってきました。


更新が遅い…(涙)


急展開です。

薄暗い、何処から照らされるのかは全く持って不明である光に照らされている不思議な場所ダンジョン、ここでは弱きものは死に、強きものが生き残る、そんな現代日本の価値観とはいろいろな意味で真逆な環境がそこにあった、そしてその現代日本とは全く違った価値観である場所に、その全く違った価値観によって生み出された兵器の音が響き渡った。


ダンッ!!

「ギャッ!!」

突如、この薄暗いダンジョンにそんな乾いた音が響き渡ると、ゴブリンはすぐさま自らでも気づかない内に額に穴をあけられ、あっという間に絶命したのであった。


ヒュン!

と、ゴブリンは消え、そこには恐らくドロップアイテムであろうポーションが現れていたのであった。


「…はぁ」

真はそんな摩訶不思議現象を目の前で目撃しながら、手で抱えていた銃をまるで杖の様に使うことで、体重をかけながら、疲れたようにため息をついた。

そしてそんな真の姿を見てなにを思ったのだろうか、ソラが真を見ながら同意するように口を開いた。

「ふぅ…これでたぶん20匹位は倒したんだと思うわ、はぁ…やっぱり疲れるわねこの作業」

ソラが汗に濡れた髪を弄りながらそう言う。

「…」

真はそんなソラを見ながら、グっと…より強く、杖扱いにしている銃によりかかったのであった。

「あっ」

そんな風にぼーっと呆けていた時、ふと、に真はあることについて思い出したのであった。

「そういえば…もう弾がないんだっけな」

真はそのことを思い出し、今現在自らが持っている予備の弾がもはやないと言う事を口にしたのだった。

「うん?…タマ?…ああ、そういえば銃ってタマ?がないと攻撃できないんだっけ…あっ!でもそれって大丈夫なの」

ソラが心配したように言う。ちなみにタマとは弾である。ここ重要

「いや、別にそこまで心配する事じゃないけど、別に弾が切れれば脱出用クリスタルですぐさま脱出すればいいし、それにせっかくここまで頑張って探してきたし、頑張ってたま切れになるまで頑張ろうぜ」

真がそう言う。

「…うん…そう言えば真、どうせなら予備のタマをここで召喚しない?召喚数はまだ余ってるんだし…それくらい出来るでしょ」

ソラが思いついたようにそう言う。

「うん…でもなんて言うか…」

真が頭をぽりぽり掻きながら言う。

「俺が今現在召喚できるヘンリー銃の弾…と言うより弾薬はさ、今すぐ召喚したら量的に勿体ない事になるんだよ」

真がそう言う。

「…?」

ソラが頭に?の文字が付く。

「なんて言うかさ…その、俺が異世界の物を召喚するには、写真でもいいから実物を見ておかなくちゃなんないんだよ、そして俺が写真を通じて見た事が有るヘンリー銃の弾薬は樽?みたいな物に大量に詰め込まれている物だけなんだ」

真が一生懸命にそう言う。

「つまり…?」

ソラがまだよく分かってないように言う。

「ああ…うん…つまり、いま俺が召喚できるヘンリー銃の弾薬は“持ち歩くには過剰すぎる程の大量の弾薬”だけなんだ、つまり…今ここでそれを召喚したら、すべての弾薬を持ち運べずに、無駄になっちゃうると言う事だ、俺としてはそんな無駄遣いをしたくはないし、ここは一旦ホテルに戻るべきだと思うけど」

真がそう言う。

「…あっ、なるほど」

ぽんっと手を撃つようにソラがうなずいた。

そしてそれと同時に、ある事に気づいたのであろうか、ソラは真を見つめながら二ヤついた。

「つまり真はさっさとダンジョンから出て、ホテルでぐっすり眠りたい!って感じかしら」

「いっいやそう言うわけじゃないが…」

真は実際、半分以上はそういう打算を考えていたためか、必死に否定する。

「…まあいいわ」

ソラが背伸びをしながらそう言う。

「私も疲れたし、真のじゅうのタマが切れれば、今日はこれで終わりにしようか」

ソラは真を見ながらそう言った。



「…ほぉ…」

そして自らの目論見が成功した真は心の中でこう思った。

(帰ったら、ソラに内緒で召喚したポテトチップスでも食べよう)








ササッ

すでに日が暮れ、電気がないこの世界を照らすべく、篝火がたかれているシュートラスの町を駆け抜けている一つの影が有った。

その影は人目を避けるようにして移動を繰り返し、ついに目的地だとおもわしき場所に到達した瞬間、その素早い移動をやめたのであった。

「…」

見事に暗闇の中に溶け込むようにして目の前の目的地…真達が泊まっているホテルを見上げていた。

流れるような長い金髪、青色の瞳、その姿は自らの主人であるロウンの命を受け、真達を調査しに来たベアトリーチェの姿であった。

「…」

ベアトリーチェは、薄暗く…良く見えないはずのホテルをまるで明るい昼間と同じかの様に見つめた後、ゆっくり、小さな声で呪文を唱えた。

「…」

呪文を唱えた後、ベアトリーチェは凄まじい身体能力を発揮し、飛び上がった後すでに目標地点と決めていた、三階のとあるホテルの一室の窓に張り付いた。

「…」

もちろん、窓には厳重に鍵が掛けられており、そう簡単には開かない仕組みとなっていた。

「…アンロック」

すぐさまベアトリーチェは、この窓の鍵をあけようと、小さな声で呪文を唱えた、もちろんこのホテルは高級ホテルである、魔法によるロックの解除など想定の範囲内であり、とうぜんそれ位の魔法ぐらい防げていたはずであった、しかし…

「カチッ」

小さな音がすぐさま響き渡った。

鍵が閉まっているとか、防御魔法が仕掛けられてあるとか、そんなことお構いなしのベアトリーチェは、自らの強力な魔法を使い、悠々と侵入したのである。

「…」

ベアトリーチェは辺りを見渡す、どうやらこの部屋の持ち主は今現在留守の様だとベアトリーチェは思った。



…バッ

ベアトリーチェは小声で呪文を唱えた後、すぐさま手に光の玉とおもわしき物を作り出し、部屋全体を照らしだした。

「…」

ベアトリーチェの目の前にある机には、なにやら奇妙な文字や記号が描かれた紙やら、何を描いるのかさっぱり分からない絵入りの本などが散らばっていた。

もちろんこれらは真が召喚した器具類であるが、今現在自分がさがしている物とは違うのですぐさま興味を失い、他になにかないかあたりを見渡した。

「…」

しかし、幾度も自らが探しているものはなく、目的のものと全く違ったものしか存在しなかったのであった。

「…」

ゴソゴソ…

もちろん見渡しただけで諦めるわけにはいかず、ベアトリーチェはすぐさまゴソゴソとタンスやら道具箱などを物色し始めた。

「…」

しかし、タンスや道具箱などを物色していても、お目当ての物はやっぱり見つからなった。

「…ッ」

ちょっとばかりいらいらし始めたのだろうか、不機嫌になりながら、今度は傍にあった木箱?を開けてみた。

「…」

そこにはよく分からない、先っちょが尖がった鉄の塊が、大量に置いてあったのであった。

「…」

もちろん目的のものとは違うので、すごしその木箱の中身を弄った後、他に何もないと確認し、木箱を閉じた。

「…」

今度こそとベアトリーチェは次に、鍵が掛けてあった小さな道具入れを魔法で鍵をあけ、物色する。

「…」

そこには、なにやら可笑しなカラフルな絵で飾られた質の良い本と、またもやカラフルな絵、そして記号やら何やら丸い薄っぺらいモンスターが描かれた、初めて見る材質で作られた袋?とおもわしき物が有った。

「…」

ベアトリーチェはとりあえず、変な薄っぺらいモンスターが描かれた袋を取り出した。

「…」

訳の分からない材質であるが、恐らく袋であろう物を食い見るようにベアトリーチェは見つめた。

「…?」

しかし、ベアトリーチェは頭に?を浮かべる、なぜならこの袋には本来中身を取り出したり、入れたりする穴が存在しないのである。

「ん…」

しょうがない、もしかしたらこの中に目的の物が有るかもしれない、そうベアトリーチェは思ったのであろうか、すぐさまベアトリーチェは、謎の材質でできた袋を引きさいた。

ビリ…ビリ…


ぼとぼと…


「ん?」

袋を引き裂いたらその袋の中から、なにか良く分からないものが飛び出していた、ちなみにその袋から飛び出したものは、先ほど引き裂いた袋に描かれたモンスターそっくりであった。

「…」

ベアトリーチェは珍しくその物体に興味が湧いたのであろうか、その良く分からない薄っぺらい物を手に取った。

「…」

良い匂いがする…ベアトリーチェはそう思い、警戒しながらもちょこっと、ぺロリとその薄っぺらい食べ物らしきものを舐めてみた。


「んっ!!」

ベアトリーチェは今まで無表情だった顔を崩壊させ、目を見開きながら驚いた。

「…はむ」

ぽりぽり…

美味しい…ベアトリーチェは心の底からそう思った。

本来ベアトリーチェは、自らの主人であるロウンにより、最高級の料理をいつでも食べれる身分に居た、しかしこの食べ物は…そんな高級料理とはまさしく言葉通りの別次元の美味しさであった。


そう、自らの価値観とは…いや自らの世界そのものとですら全く違った価値観の美味しさが、ベアトリーチェにこのような衝動を起させたのであろう、そして恐らく、その感じたこともないその不思議な価値観の影響によって、ベアトリーチェはまるで…普通の少女の様に、目の前の謎の薄っぺらい食べ物に夢中になってしまったのであった。


「…」

早くも一枚目を食したベアトリーチェは、いつの間にか右手に、二枚目の薄っぺらい食べ物が握られていた。

「…」

はむ…

当然のごとくベアトリーチェはそれを食すのであった。




ギィ…




しかしベアトリーチェはこの自らが犯した行動によって、取り返しのつかない失態を起していた、そう、この部屋に近づく、二人の存在の事を…異色の価値観によって影響されてしまったベアトリーチェは、そんな存在に気づくことが出来なかったのであった。





「…え?」

「…だれ?」

ドアを開け、そしてそのドアを開けたその部屋に、存在してはいけない物の存在を確認した異国風の男と、青髪長髪の少女は、固まりながらそう呟いた。


「…」

ベアトリーチェは食べかけの薄っぺらい食べ物片手にその二人の声を聞き、心の底から自らの大失態に嘆きながらこう思った。


しまった…と。















「…あんた、だれよ」

まずはじめに、ソラが警戒心を最大限にあげながら目の前の金髪少女を睨めつけながらそう言う。

「…」

真はまさか扉を開けたらこんな少女がいるだなんて予想だにしてなかったと言う感じに沈黙していた。

「…」

さっと、真達が警戒するように戦闘態勢みたいなのを取った瞬間、目の前の少女は後ろにジャンプするように翻った。

恐らく…後ろある窓から逃げるつもりであろう。

「真、あいつを逃がさないで、とっ捕まえるわ」

そう言うとソラは素早く呪文を唱える。

「…エアーカッター」

ぼしゅっと、日頃の成果が出ているのであろうか、結構な威力のエアーカッターがソラの手から放たれ、目の前の少女に向かって突っ込む。

「…」

しかし、目の前の少女は避ける素振りなどせず、さっと、右手でソラの放ったエアーカッターを受け止める様な姿勢を取った。


「なっ」

ソラが目の前の少女がとった素振りに驚きの声を上げた、当り前であろう、なにせエアーカッターを片手で防ごうとしている様であるのだから、しかし、次の瞬間におこった現象にソラはさらに驚愕する事になった。


パンッ

「…うそ」

「…」

ソラが驚くのは無理もなかったのかもしれない、目の前の少女はまるで当たり前の様に、掲げた右腕一本だけで、ソラの放ったエアーカッターを打ち消したのであったのだから。


「…あれ?やばくね?」

恐らく真はさっきの現象から、相手が強敵である事に気づいたのだろうか、真も相手を攻撃するべく、とりあえずは相手の足を狙う事にした。


かちゃ…

真はそう思った後、直ぐに射撃体勢を整える。

「喰らえ!!」

しかし真は慌てていたのか、重大な失態を犯してしまう事になる。

カチ…

「あれ?」

カチ…

「…」

あ…そう言えば、真は思った。


今現在絶賛弾切れだったじゃん、真は絶望したようにヘンリー銃を見つめながらそう思った。







「…」

一方、ベアトリーチェは目の前の二人の慌てぶりを、無表情な顔で見つめていた。


そしてこう思った、やはりこいつ等はそこらへんの無力な一般人すぎなかったんだな…と


「…」

ベアトリーチェはそう思いながら、呪文を唱え反撃に移る。

試してみるか、ベアトリーチェはそう思った。

「エレクトロソード」

バチッ!!

呪文が唱え終えた直後、痛々しい音と共に、ベアトリーチェの手に稲妻の剣が握られていた。



「ゲ…」

「うそ…」

もちろん真達はその稲妻の剣を見て、そう呻いた。

刹那…ベアトリーチェは目の前の二人を切るべく、凄まじい速さで駆け巡る。


「やべッ…」

最初に襲うべき対象として、ベアトリーチェは真を選んだのだろうか、すぐさま、真に向かって走り出し、稲妻の剣を振り下ろした。


ダスッ!!

「…ッ!!」

「…」

一応近代兵器操作術が発動しており、なお且つ俊敏力が上がっている真はなんとかこの攻撃を避ける事に成功する。

「喰らえ!!」

そして真もただ何もしないでいるつもりはない、振り返りざまに真は銃剣を目の前のベアトリーチェに総力を掛けてぶつけた。


スッ

「ッ!」

いとも簡単に交わされてしまった。

「ちっ」

かわされたことに怯まず、真はさらに攻勢をかけるように、銃剣を相手の反撃を余地を与えないように続けざまに攻撃する。

「オラッ!」

スッ

だがしかし、目の前の少女はおそろくべき洞察力で真の攻撃を交わしていく。

「チッ!やっぱり弾が必要だ!」

銃剣術ではこいつは手に負えないと判断した真は、もう形振り構わず例の大量の銃弾が入った予備の箱を召喚すべく叫んだ。

「ソラ!弾薬を召喚する、それまでの時間を稼いでくれ」

「ッ!!…分かった!」

一体ソラの強さでどれだけ稼げるのだとか、ソラの強さで相手の少女に勝てるのだとか、そんな事真は考える事が出来なかった、今は少しでも早く弾薬を召喚しそして素早く装填するかがカギとなる。そう真は思ったからである。


そして、真は次に起きた出来事を永遠に嘆く事になる。


「山崎 真が命ず!○○弾薬庫のNo52番のヘンリー銃の弾薬を召喚せよ!」




しかし、なんの反応もなかった。

「…あ?」

あれ?なんでだ…なんで召喚されないんだ?

「山崎 真が命ず!○○弾薬庫のNo52番のヘンリー銃の弾薬を召喚せよ!」

「は?」

なんでだ?なんで召喚されない…


真は近代兵器操作術で冷静な思考の中…そう思った。


「なんで召喚され…」

ぐちゃ!!


「キャッ!!」


真の耳に耳を塞ぎたくなるようなグロテスクな音と、何処かで聞いた事のある声が悲鳴をあげていた。


「…」

真はその悲鳴と、グロテスクな音が聞こえた方向を向いた。


「…あ」

そこには、恐らくあの稲妻の剣によって切りつけられ、血を床に垂れ流し、その白い肌と青い髪をよごしながら、倒れふせているソラの姿が有った。


「…」




真は驚愕に…染ま…



…ら…なかった、テンプレの如く怒りに身を任せ、ベアトリーチェに特攻するような事もなかった。

おそらく近代兵器操作術や精神を弄られた影響なのだろう、ただ真が感じたのは、ああ…ソラが倒れたんだ…と言う現実みがない出来事に対する認識と、いま怒りに身を任せてベアトリーチェに立ち向かっても死ぬだけだと言う、無気味で吐き気が起きそうな感覚と、感情だけだった。


スッ

「ッ!」

いつの間に真に近づいたのであろうか、真は目の前に迫ったベアトリーチェは、次の瞬間真の首を掴み、するどく真の顔を睨めつけた。


「…」

ベアトリーチェは真の顔を見ながらこう言った。

「まじっくぺんは何処にある?正直に言え」

「…ない」

真は弄られた精神によって、この様な絶望的状況に置かれてしまったとしても、発狂したり怒りに身を任せて沈黙しているのではなく、そしてなぜ目の前の少女がまじっくぺんの事を知っていて、なお且つそれを探しているのかなど気にも止めず、ただ淡々と、そう言い放った。

「…」


「おい!何事だ!」

「…」

恐らくこれまでの戦闘の音を聞いたのであろうか、ホテルの警備隊およそ10人が、槍や剣で武装しながら真達が居る場所に集結する。


「…」

さっ…と、ベアトリーチェはおそらくこれ以上騒ぎを大きくしたくないのであろうか、現れた警備隊を殺すこともせずに、悠々と自らが侵入した窓から、脱出して行った。

勿論それを弾が切れ、何もすることができない真は、ただ呆然と見つめることしかできなかったのであった。


「大丈夫ですかお客様」

「クソッ、奴を追え!奴を逃がせば我がホテル恥だ!」


「…」

真は自分に心配かけてくれる警備隊の人を押しのけて、血まみれになりながら倒れ伏せているソラに向かって四つん這いで歩いていった。


「ひで…おいヒーリングが出来る奴はいないか?」

「もうすぐ回復専門の魔術師の連中がやってくるはず、それまで辛抱…」

「…」

真の周りには警備隊が大量に取り囲んでいたが、真はそんな警備隊なんて気にもしていないように近づく。


「…」

「…」

さ…っと真はソラの血に濡れた頬を摩った。

「…」

触った頬はまだ温かく、そして呼吸をしていることから、まだソラは生きていると言う事が実感できた、しかし油断はできない、現在進行形でソラの体から血が流れ出ているのだから、このままでは大量出血で死んでしまうかもしれない。


しかし真の心は無気味なほど静かであった。そして今の自分に、この大量出血を止める手段は存在しておらず、精々あの時ドゥットールズにダンジョンで行ったまさしく急場の治療くらいであった。

そして…

別に自分がそれしかできないからって涙が出るほど悲しくもなかった、悔しくて悔しくて床に拳をぶつけたくもなかった、クソッ!!っと雄たけびを上げるほどの感情もなかった、抱きしめて、ソラの名前を呼ぶと言うことも、なんだか出来なかった。


真は思った。


それらがなぜ出来なかったのだろうか、普通のファンタジーな物語ならそう言うことは定番中の定番なのに…精神を弄られたから?近代兵器操作術が発動してるから?それともあまりにもの事に精神がマヒして追いついていないからか?いつまでも異常なまでに冷静な感情の中、真はそう思った。

「…ソラ」

真は顔を摩りながらそう呟いた。もちろんソラの顔は自らの血でぬれており、とうぜん真の手もソラの血によって、赤く汚れて行く。




「…ごめん」

真はなんの感情も湧かない自分が悔しく、そして別にそれに関しても悔しくないと思ってしまうと言う感情の矛盾に吐き気が湧きおこりそうな中、真は唯一そう言った。

















「ごめん、ソラ」









更新が受験のせいで停滞しまくりです。もうしわけありません。


近代兵器大活躍はもうちょっと先です。(この先のことはきちんと考えてあるけど、書く暇が幾度もない…妄想ばかりが膨らむ)

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