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勇者と魔王の宝玉と、そのカケラ

至極簡単な登場人物紹介


マッチョ・ギブソン


マッチョな大男である、そしてドゥットルーズの一味であるボルトの兄、武器屋の店長も営んでいる、彼の営んでいる店は、以外にも有名らしい、好きな物は、ゲーラッカ鳥の焼き肉という、よく分からないもので、おそらく七面鳥の丸焼きみたいなものだと推測される、好きなことは筋肉を鍛えること、兄弟そろって筋肉があり過ぎである。



トルシ・エカーナ


ギブソンの幼馴染、冗談なのかはよく分からないが、自分で自分を可憐な乙女と自称している、とても痛い人である、好きな物は、と言うより、好きなことは音楽である、歌うのもいいらしいが、弾くほうが良いらしい、これがのちに真が絡まれてしまう原因になっていまうとか、ならないだとか、ちなみに結構うまいと有名である。






コツ…コツ…

薄暗い地下牢なのだろうか、真っ暗やみの中、ただ、誰かとも分からない者の足音だけが、この地下牢に響く。



「ぐ…」

そんな真っ暗闇に、一筋の光がともった、光源は地球の世界にある蝋燭よりも、何故か結構明るい、紫色をした蝋燭であった、そしてその紫色の蝋燭が照らした先には、ドゥットルーズの隊長、ソルデスト・ヨセフが、鎖と、分厚い手錠で拘束され、牢の中で呻いていた。


「ふ…久しぶりですな、ヨセフ」

紫色の蝋燭を持っている者、ヤルトー、にっこりと笑いながら、牢の中にいる者、ヨセフに向かって言った。


「く…貴様は…」

ヨセフはうめき声を上げながらそう言う


「…まあ、別に貴方は私にあった事がないから、分からないでしょうが、私ですよ、3年前、貴方に奴隷を逃がされた、哀れな奴隷主、確かその時に使った名は…ケート、これで私の正体は分かったでしょう?」


「ッ!!」

ヨセフが驚いたようにうめいた。


「…お前…ケートか…」

ヨセフはこのように牢で縛られ、体力を極限にまで消耗したにもかかわらず、そんなこと気にも留めないように、ヤルトーを、鋭い目つきで睨んだ。


「そうです…ああ、懐かしいですね」

ヤルトーがにやつきながらヨセフに向かってそう呟いた。


「…貴様が…貴様が!!俺に何をしたか!分かってんのが!!」

ガシャンガシャン…と、ヨセフが怒りのあまり我を忘れるように暴れたが、しかしそんな事をしても、ただいたずらに、鎖をしならせ、音を立てることしかできないでいた。


「…ふ…分かっていますよ、私が何をしたかは…」

ヤルトーがそんな、怒り狂っているヨセフを見ながら、言った。


「さて…まず…貴方に聞きたい事が有るのですよ…」

ヤルトーは怒鳴るヨセフを無視しながら言った。


「…魔王の宝玉の破片…魔王のカケラは何処にある?」
















「…お…お嬢ちゃん…どどどうしたの?」

ジューコフが震えた声で言った。


しかし、目の前の少女はよほど悲しみに包まれてしまっているせいなのか、グスングスンと泣いているだけで、反応はなかった。


「おォオオおおお嬢ちゃんんんん!!」

クソ!!何で声震えてんだよ!クソが!!と、ジューコフは思いながらも、まるで自動扉かの様に勝手に震える声で、今度こそ聞こえてらうように、大声で言った。ちなみにその姿は変態でもあった。

「グスン…っえ…」

ソラがその言葉が自らに言われた事にようやく気付いたのだろうか、未だに流れる涙をぬぐいながら、ジューコフの顔を上目づかいで見た。


「…」

ジューコフはそのソラの上目づかい攻撃?により何故か目がくらっとしかけた。

(なんなんだよくそ!!俺さっきから可笑しいぞ…こんな女構っている暇が有るんなら毒薬調しろよ!依頼達成のための計画でもたててろよ!なのに、なんで俺はこいつの事を気にせずにはいられないんだ、なんでこんな無様な醜態をさらけ出さなくちゃなんねーんだよ!!)

ジューコフはそんな感じに自らを奮い立たせることにより、何とか外見の面においては、冷静な感じでいられたのであった。


「…」

「…」

とりあえず、一時期の沈黙がまた、二人の間を流れた。


「あ…あの…」

ソラが涙を拭いながら言った。

「お…お嬢ちゃんって私の事ですよね」

ぽたぽたと、ソラはそんな事を言いながら、未だに現在進行形で流れて行く涙、正直ソラのその言葉は、あまりろれつが回っておらず、聞き取りにくかった。

「…」

ジューコフはそんな様子を見ながら、ふと思った。

ジューコフはスパイとして、このような少女にあった場合、相手の心を掴むためにある事のをするのだということを、一応は知識として持っているのである。

そして、何故かジューコフの心の底で、スパイとしての知識関係なく、それをやるべきだと、まるで中東のアラブの春のごとく訴えかけていたからでもあったからである、と言ってもジューコフ自信、みずからのその気持ちに気づいてはいたが、それがどう言った感情なのか、混乱する頭で、わかってなどいなかったが。


「…」

まあとりあえず、そう言った要素もあってか、ジューコフはごそごそとポケットを探ると、あるものを取り出した。


「…こ…これで涙ふけよ」

そこにはジューコフに似合わない、真っ白なハンカチが握りしめられていた。







「はぁ…はぁっソラ…」

一方その頃、別に興奮しているわけではなく、走って疲れた際に出た、ただの鼻息であるが、まあとりあえず、真はシュートラス広場に辿り着いていたのであった。

 しかし、シュートラス広場は思ったより広く、自らの探し相手であるソラを見つけられないでいたのであった。


「…くそ、何処にいる」

あたりを見渡しても、所々かがり火によって照らされている噴水と、そこらへんに植えてある街路樹?みたいな木、そして、ベンチ位しか見えなかった。


「はぁ、誰もいない…あ!」

そのとき、真の目に人影が映った。

「ソラ?」

その人影を自らの相棒なのかと思い、真はその人影を観察した。

「…」

しかし、よく見てみると、その人影は、何やら幾数学の様な模様の黒い服を着ている人であった。

(なんだよ、ソラじゃないかよ)

真は一応、その人の顔を良く見ようとしたが、全身に着ている黒い服同じような、幾数学な模様が描かれているフードによって隠されていたため、性別すら分からなかった。


(…とりあえず聞いてみるか)

真は元の世界なら不審者として、即刻御用になりそうな人でも、もしかしたらこの世界では普通の人の人なのかもしれないし、しかも、あたりを見渡しても他に人が居ない所から、とりあえず、ソラの事を聞いてみようと思ったのであった。



そう思い立った真は、すぐさまその人の所まで小走りで走っていき、幾数学模様が描かれた黒い服を着ている人に、話しかけた。





「あの…すみません!」

「…はい」

一応はちょっと警戒しながら声をかけた真であったが、その人の声は以外にも弱めな感じの女性の声だった。


「…ふぅ」

真はその声を聞き、別にこの人は別に怪しい人ではなさそうだと、怪しいのはこの服装だけのなのかもしれない、そう思った。


「…なんでしょうか」

あれだな、近所のほっそりとした女の人のみたいな感じの人なんだなと、真は思いながら、すぐさまその目の前の女性?に、自らの要件を伝える事にした。


「えと…この広場に、マコト…マコト…って泣きながら叫んでいる少女が居ると聞いたので明日が、実は自分、その子の相棒と言うか…同じパーティなんですよ、ですから、その子を見かけていたら、ちょっと教えてくれませんか」

真は自らとソラとの関係をどのようにして伝えるのかを一瞬迷い、一瞬無言の慌てぶりを見せたが、何とか思いつき、そう言った。



「…ふっ」

目の前にいる女性は、真のその言葉を聞くと、何やら短い二ヤけた声が聞こえた感じがした。

真は一瞬その笑い声に戸惑ったが、自分がギブソンとエカーナにからかわれた事を思い出したのか、なぜこの女性が笑ったのかを理解した。

「あ!その…なんていうかそういう方面ではないんで、とりあえず貴方が知っている事だけ聞かせてくれれば、それでいいです」

真は恥ずかしそうに髪の毛をいじりながら、そう言った。


「…ついてきて」

女の人はぼそっとそう言い、ゆっくりと、歩き出した。


「ちょ…待ってくださよ、いきなりそう言われても」

真は少々慌てながら、この人は口下手な人なのかな…とか思いながら、結局はその女性について行く事にしたのであった。






「あ…ありがとう、ぐすん…」

一方此方はジューコフとソラの場面、あの後ジューコフは、自らのそばに公園によくある様なベンチを発見し、一応はスパイとして一流な奴であったためか、軽やかな感じにソラをそこに座らせた、そして自らも隣に座ると言う、なんともさわやかなことを実行出来なのであった、しかし…


「…」

(くそ…ああもう、どうすりゃいいんだ、一応スパイとしての知識を最大限にしてエスコートしたが、心臓がバクバクして、次に何を言えばいいか頭が真っ白だ、ていうかなんで俺はこいつをエスコートしてんだ?あああ!!もうくそ!)

この様に、ジューコフ自らが混乱、と言うか、葛藤?していては、こんな素晴らしい展開に見事運んだとしても、何の意味もなさないでいたのであった。


「心配掛けごめんなさい、本当に…」

「いやいや、あ…あなたの役に立てるのなら、俺はそれでいいですから」

本当ならスパイとしての経験から、性格を偽ることができるはずのジューコフであるのだが、この少女の目の前では、そんなことが出来ないでいた。


「…ぐすん」

「…」

ジューコフはまたもや流れる沈黙のなか、段々と、今まで泣いていたソラが、落ち着いていくのを感じ取っていた。


しかしながら、同時に思っていることもあった。


(この仮面、怪しくねーか)

そう、それは自らの正体がばれないように施した仮面の事であった、正直言って、こんな真夜中に仮面を付けている男と言うのは、ありえないほど怪しい、などと言う事はジューコフでも簡単に分かる、そしてジューコフは何を思ったのか、目の前のソラが自分に話しかけないのは、この仮面に原因が有るのでは?という考えに行きついたのである。



「…すまんが」

ジューコフはすぐさま、その事を弁解すべく、緊急で考えた弁解を言った。

「その…俺実は顔に大やけどを負ってるんだ!そう…でけーやけどの跡が、それがコンプレックスなんだよ、だから、俺が仮面をかぶってるのは、その…やけどを隠すためであって、絶対に俺は怪しい奴なんかではない、だから、そのなんていうか」

自分でも何言ってんだ…俺?そんな事を思いながらジューコフは言った。


「…」

「…」

しかし、当の本人であるソラは、ジューコフのその言葉を聞いても下を向いていた、どうやら、何でそんな風になっているのかは分からないが、あまりにもの悲しみに、俺の仮面の事なんて考えてもいなかったみたいだな…と、ジューコフは思った。


「…とりあえず、何が有ったんだ?俺でよければ話し相手になってやるが」

会話を続けなければ、ジューコフは思った、でなければまたもや話しかける機会を失っていますと。


「…すみません」

ソラはいつまでたっても前を見ずに、下を向きながら言った。


「自分で…探せますから」

ぐすんと、涙を手でぬぐいながら固粉にジューコフの言葉を拒否するソラ、くっと、ジューコフはうめきそうになった。


(こうなったらヤケだ)

ジューコフはもう、心の底より発せられる例のウザったい温かいなにかにこたえるべく、もう、適当な感じに言った。


「いいから!!」

ジューコフはソラの顔を掴んみ、こっちに向けた。その強引さに、ソラは驚いたような顔をしながら、ジューコフを見つめていた。

「相談しろ!俺に」

「…」

「…」

因みに、こんなカッコいいことをしているジューコフであったが、まさか適当でも自分がこんな事をするとは思っておらず、ちょっとばかり混乱していたのは秘密である。

「あ…すまん」

ジューコフは乱暴な事をしているに気づいたのか、ソラの顔を話した。

「…う…」

ソラは嗚咽しながら言った。

「分かりました」

小さな声で…

「ここまで言われたのに、断るのも失礼みたいだし」

ソラは言った。

「それになんだか」




「一人じゃ…寂しくてずっと泣いてそうなので」

ソラはジューコフからもらったハンカチで、涙を拭きながら言った。














「カツッカツッ」

「…」

真は自らと、そして目の前を歩く女性の足跡しか聞こえないシュートラス広場を歩きながら、その目の前の女性が来ている幾数学な模様の服を見ながらこんな事を思っていた。


(この人はいったい何者なんだ?いやまてよ、あれだあれ、如何にもな案内人みたいな人?主人公に付いてきなさいだとか、抜け道を教えてくれるだとか、そんな感じの人か?)

のんきに、ファンタジーにありがちな事を思っていたのであった。


「…魔王の宝玉って知ってる?」

「へ?」

真は急に立ち止まり、そして浴びせられた突然の女性からの質問に、呆気にとられた感じの声を上げた。

「じゃあ、勇者の宝玉は?」

しかし、そんな真の反応など気にも留めず、女性の質問は続いた。

「…いいえ、しりませんが」

「…そう」

女性は真のそんな控え目な反応を聞きながら、端的にそう呟いた。


「…勇者の宝玉」

女性は虚ろめいたように呟き始めた。

「その宝玉は、もともとは勇者が強くなるために、用意されたもの」

女性は呆然としている真の顔なんか視界に入らないと言う感じに続ける。

「勇者の旅の目的、それは魔王を倒す事、しかし、勇者の持つ勇者の剣だけでは、力不足だった」

一旦女性は話をきったあと、また女性は言う。

「それで、作られたの、人々の思いによって…人々の力によって、世界のあちらこちらに、勇者の力を強める為の宝玉を…」

「…」

「世界のあちらこちらに、ランダムで散らばっていた勇者の宝玉を、見事すべて集め終えた勇者は、ついに魔王を倒した」

「…」

確かに、その話は聞いたな、と真は思った。

「だけど、魔王はそれで終わらなかった」

「え…」

しかし、そこからは、真には初耳であった。

「魔王は倒される寸前、勇者の宝玉をモデルに、同じように、魔王の宝玉と言う物を作ったのよ、そうすることによって、魔王はその宝玉をすべて集めた者を新たな魔王にする事が、可能になった、つまり、魔王はまた復活できると…」

「…」

沈黙が流れた。

「けど…」

女性はなぜか分からないが、空しそうに言った。

「あの時…何が有ったのだろう、私には分からない、もしかしたら知っているのに、知らないのかもしれない、だけど、問いただしてみたとしてもそんなことはわからない、そう…魔王と勇者の宝玉は、バラバラになったの」

「え…」

「人々の思いと力が作り出した勇者の宝玉と、魔王が復活の為に作った魔王の宝玉が、バラバラに…」

女性は言った。

「こうして、バラバラになった勇者の宝玉と、魔王の宝玉と共に、勇者と魔王は、何処かえと、消えて行った」

女性は振り返りながら言った。

「ギルドは残された勇者のパーティが作ったもの、なき勇者を惜しむように、彼らは死ぬまで、世界の平和を守り続けた…」

「勇者と魔王の宝玉は、もともと七つずつあった、そして、その七つあった宝玉が、更にバラバラになってしまった、そして、そのバラバラになってしまった勇者の宝玉と魔王の宝玉の破片を…それぞれ、勇者のカケラ、魔王のカケラという…それがもう一つの、勇者に関する物語」


「…」

真は沈黙しながら、その物語を聞いていた。

「…あの…どういう意味ですかそれ…ていうか、貴方は何者ですか?」

真は恐る恐るそう言った。


「…もしかしたら」

その言葉にこたえるように、女性は言った

「それらのカケラを集め、完成させた宝玉を集めると、何かが起こるのかもね」

スッと…女性は自らの横を指差した。

「こっちに、貴方が探していた者がいる、自分の欠けた部分を探してさまよっている、貴方の探し人が…」

「…」

恐らくこう言う人は、これ以上何かを言っても答えてくれなさそうだし、ソラのことだってある、なら、ソラの所へ行った方がよさそうだと、真は思った。


「…あ、ありがとうございます」

真はそういい、女性が指差した方向へと、走って行った。
















「つまりなんだ?お前はその、マコトって言うやつを探してんのか?」

ジューコフはソラか聞いたことをまとめるように、そう言った。


「うん…そう、私の相棒なの、ちょっと間抜けだけどね」

ソラはにっこり笑いながら言った。


「容姿は異国風の人で、黒い髪に黒い瞳、容姿は別にそんなに優れていない、異国風と言う所を取っちゃえば、ただの普通の男、それが私の相棒、真なの」

ソラは満点に広がる夜の空を見つめながら、恐らく、真の事をも居ながら呟いた。


「…」

何故かその言葉を聞くと、変な気分になったジューコフであった。


「…だけどね、単に探してるだけじゃないの…」

「は?何でだ」

ジューコフがソラの可笑しな発言に、疑問下にそう言った


「なんて言うか、私たち」

ソラは小声で言った。

「命…狙われているのかもしれないから」

「え…」

ジューコフは絶句した。

「おい!!うそだろう!一体だれに狙われてんだ!!ちょっ言ってみろよ!!」


「え…い…言えないわ、絶対に信じてくれなさそうだし」

「ちっ、でもな…」

いつの間にかソラとの話し合いに慣れて来たジューコフは、突然のソラの私命狙われています発言に、恐らくジューコフ自信もきづいていないのだろうが、心配なのであろう、力みながら叫んだ、一方ソラは、まさかドゥットルーズのことを言っても信じでもらえそうにない、という、真と同じ考えからか、言えないのであった。


そして結局、ジューコフが最終的に、これ以上ごり押ししても、ソラに変に見られてしまうだけ、と言う事に思い至り、ジューコフはソラに問いただすのをあきらめたのであった。


 ジューコフは頭を抱えながらこう思う。


(ちくしょ…命を狙われているだと…なんでだ、なんでこいつが命を狙われなくちゃーなんねーんだよ、誰が…誰が狙っているんだよクソが!!)

まさかソラが言う、その命を狙っている人物が、自分だと言う事など、ジューコフは知る由もなかったであった。












「…」

ソラはなぜか隣で、悩んでいるみたいに、呻いている仮面の男を見ていた。


(…いままで別に可笑しなことをされなかったから、悪い人じゃないのかもしれない)

ソラはその仮面の男を見ながらそう思った。


(…真が見つかるまで、この人と一緒にいてもいいと言う私の考えは、よかったのかも)

ソラはそう思った。


(それにしても)

しかし、ソラは思った。


何でこの人はこんなにも悩んでいるんだろう?と…


「…うーん」

ソラは考えた、何故この男が自分の事を気にかけてくれたのだろうか、いままでも一応であるが、仮面の男以外の人とも会っている、しかし、どうやら夜中に泣け叫んでいる可笑しな女などとは関わりたくなかったのだろうか、結局は話しかけてはこなかったのだ。



(…もしかして)

ソラはピン!!と思いついた。



(この人は顔のやけどのせいで友達が少ない、そして友達を作るために、私がちょうどよくて、それで話かけたのだけど、その人が命を狙われているという身の上話を聞いて、自分まで命を狙われるかもしれない、だからやめようかな~って考えてるのかも!)



哀れジューコフ…













とまあ、そんな勘違いだらけの二人の会話は、一人の異国風の男そっちのけで、進んでいくのであった。







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