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ダンジョン

至極簡単な登場人物紹介


ソルデスト・ヨセフ


ドットルーズのリーダー、リーダーらしく、チームの心配や、チームとの交流を何よりも大事にしているらしい、金髪青眼のエルフである。


武装は今のところ分かっているのは、背中に背負っている、二メートルはあろうかという大剣である。


過去に何かしらの、悲惨な出来事を体験したらしい。


ドラゴンキラーの称号を持つ。

ダンジョン内は一言で言うと、何故か明るい、真はそう思った。


具体的に言えば、整備された地下通路に似ているのだけれども、電灯らしきものがないのに、何故か明るい、結構整備されているのである、まあソラによると、それこそ、鍾乳洞みたいにまったく整備されていない場所もあるらしいし、視界ゼロの暗闇の場所もあるらしい、まあ、とりあえず、このダンジョンの場は、1Fから10Fまでは、ちゃんとこれくらいは整備されているらしい。


「ソラ、ダンジョンにいるモンスターって、どんな感じに出てくるんだ?」

ゲームで歩いていたらちゃららら~んと言う効果音とともに画面がゆがんで戦闘開始というわけではないだろうし、実際はどう出てくるのだろうともい、真はソラに聞いた。


「どう言う感じって普通に現れるだけだけど」

ソラが何言ってるんだ?と言う感じに言った、真はそのソラの顔を見て、なんだか悲しくなっていくような感じがしたのであった。



「なかなか現れないな…」

(ダンジョンに入ってから十分くらい経過したのだが、まったくモンスター現れないな…もしかして、俺嫌われているのか…モンスターに)

真はついそんなわけのわからないことを思い始めるのであった。


「…そうね…そうそろそろ現れそうだけど…あ…」

突然何かに気づいたように呟いた。

「探索マジックにモンスターらしき影がヒットしたわ、敵モンスターは現在30メートル前方に…」

「な!!」

真はどうやら、ソラの探索マジックにモンスターが引っ掛かったのだと思い、すぐさまヘンリー銃を構えた、ソラも、真剣な顔でレイピアを抜く、表れたのは…


「あれは…コボルトか?」



確かに30メートルくらい前に、子供くらいの大きさのナイフを持った、でかい鼻に、灰色の肌、ゴブリンの小型バージョン?の様な奴が表れた。


「…」

とりあえず、真はあのコボルトらしき生物のステータスを開いた。


コボルト


レベル5

初級モンスター ランクG


HP  17

MP  0

魔力  0

攻撃力 7

防御力 8

魔防御 10

精神力 22

称号  なし

武術技 持っている刃物で切りつける 肉体技

現在地 シュートラスのダンジョン1F

装備  コボルトの短剣

道具  なし



次のレベルまで ????


なるほど、どうやら俺のウインドウ機能は、どうやらモンスターに対しては正常に機能するらしい、なんでソラに効いたのだろう、仲間だからか?まあそれは置いておいて、このコボルトとやらはステータスを見る限り、ゴブリンよりはよわい、俺より強いけど…


その悔しさを燃料に、真はコボルトにヘンリー銃を向け、当たるように、狙いを定めた。


「…」

真はゴブリンに照準を付けた瞬間、頭の中なのか、それとも体全体からなのだろうか、よく分からないが、自分の中に何かが流れてくるのを感じた、普通なら気をそらしそうだが、精神をいじられた真はそんなこと有ってもない様なものであった。




そして、真の頭の中に突然、ふと何かが浮かんだ、(当たる…)と…


「ダン!!」

そのことが浮かんだ瞬間、真はヘンリー銃の引き金を引いていた。


「ドサッ…」

と、その音と同時に、コボルトが倒れたとおもわしき音が、空しくダンジョン内に響き渡った。



「…」

「…」

「さすが…異世界の武器…魔法なしで遠距離攻撃が可能だなんて…」

沈黙を破ったのはソラだった。


「銃なんて概念私たちの世界にはなかったからどういう攻撃なのか全く分からなかったけど、さっすが真の世界の武器、期待以上の威力を持っているなんて…」

ソラは驚きのため息をつきながらそう言った。


「…まあ、ソラ、あまり自己過信に陥らない方が良いと思う、相手がコボルトだったからこそ効いただけかもしれないし、コボルトのほかにも、全く別のモンスターだっている、油断はできない、もしそう言うやつが現れたら、ソラよろしく!」

精神をいじられたせいか、喜ぶよりも、冷静にそのことを分析してしまう、真であった。


「…まあ、確かに油断はできないかもね、だけど、ここにいるモンスターは、コボルトよりちょっと上ぐらい強い位だし、それに、いつまでも神経を尖らしても、精神的に疲労しちゃうし、のんびり行こうよ、真」

ソラが何故か肩を触りながらそう言った。


「…いや、俺の精神は大丈夫だって…」

弄られているから、全く精神的には疲労しない、そう真は言おうとしたが。

「はぁ、だめだめ、とりあえずいい?のんびりと、楽しく行くの、分かった?」


「…へいへい」

真はどうせ説得しても無駄だと思い、そして、別にそこまで嫌がることでもないので真はそういった。

「それでよし」

ソラはそう満足した後。二人はダンジョンの奥へと入り込んで行った。







「ヨセフさん、もうそろそろ良いのでは?もともとこのダンジョンに入ったのも、誘導するための物だけですし、そろそろ出て言っても無難かと」

「うん…もう少し引き延ばした方が良いのでは?ラべス」

一方此方はドゥットルーズのメンバーである、彼らもまた、ダンジョンに入ったのである、しかし、その目的は真たちとはずいぶん違うみたいであるが。


「いえ、ヨセフさん、私もラベスさんと同じ意見で、もうそろそろ良いかと、我々がここに来た目的は、3年前に見逃してしまった違法奴隷を扱った商人の捕縛です、このダンジョンに入ったのも、その商人がいらぬ警戒を抱いて逃げ出さないよう、このダンジョンに視察に来たという偽りの目的が有っただけです。我々がその商人の存在に築いていないように見せかけると言う目的も含んで、そして、おそらくその商人は私たちが気づいていないと言う事に気づき、ヨセフさんが3年前、奴隷を解放する際に偶然手に入れてしまった物を取り返しに来るだろう、と、そして、その瞬間を取り押さえる、そうですよね」

ニコニコした笑顔でラテがそう言った。


「…ああ、そうだが」

「それにしても、本当にその、ヨセフさんが3年前偶然手に入れてしまった物をその商人が奪い返しに来るものなのでしょうか、甚だ疑問なのですが」

ラテがもう一度確認するようにそう言った。


「…大丈夫だ、それに関しては問題ない、奴は絶対に取り戻しに来る、こればかりは確定だ」

「ちなみに、その物は何処に」

「ん?なに、キチンと肌身離さずに持っているさ、これなら絶対に盗まれたりしないからな」

「…そうですか」

ラテはいつも通りにニコニコした笑顔を浮かべながら、それ以上の追及はやめた。


「あの、ヨセフさん、そう言えばその3年前にその、商人から奪った物って何ですか?気になります」

ミミがふとその話をききそう不思議に思ったのか、そう言った。

「…さあな、こればかりはお前たちにも話せない、すまないがな」

ヨセフは、すまなさそうな声でそういった。

「…そうですか」

ミミは残念そうな声で言った。


「まあ、とりあえず、戻るとするか、こんなダンジョンじゃ、修行にもならんことも事実だしな、地上に戻るぞ」

「「了解」」

メンバー全員がそう言ったあと、彼らは地上に向けて歩き出した。


「…」

因みに、終始ラテは何故か笑顔でいた。







「ダン!」

「しゅ~」

核の部分に銃弾を受け、蒸発していくスライム…今のところはゴブリンを3体、スライムを4匹、キャタピラーとか言う芋虫に似たモンスターを2匹倒している、まあ簡単に言えばヘンリー銃無双である、せっかくダイナマイト持ってきたのに、ダイナマイトを持ってきたのは過剰だったか?と真は思った。



「…真が凄すぎて私の出番がないんだけど」

ヘンリー銃を使っての遠距離射撃の活躍で、全く活躍できていないソラが不満そうにそう言った。

「したかないだろう、近接戦闘は俺は苦手だし、こうして銃を使っての遠距離攻撃を行った方が、安全な上、簡単に倒せるし、ソラもそう思うだろう」


「まあ、そうだけど」

真のその合理的なその言葉きいても、やはり何かしらの不満は残るのか、ソラは機嫌悪そうな感じにそう言った。

「…そう言えば、ドロップアイテムっていつになったら出てくるんだ?かれこれ9匹位倒したけど一つも出てこないけど」

「ドロップアイテムは、スライムの様なG級モンスターの場合、10匹くらい倒して、ようやく1つ出てくるか出てこないかよ、逆に言えば強ければ強いほど、ドロップアイテムを落とす確率が高くなるのよ、落とすアイテムの価値もちがってくるの」

つまり、スライムの様なG級モンスター倒した位では、そう簡単にドロップアイテムは出てこない、出ても、そこまで価値あるものは出てこないと言った所か、真はソラの説明を聞きそう思った。


「なあ、ソラ」

「なによ」

「…なあ、今度はソラがモンスターを倒してくれよ」

真はソラがいつまでたっても不機嫌そうなので、宥めてた方がよさそうだと思い、そう言った。

「いいの?」

「まあ、弾ももったいないし、そもそも、ここには実戦経験を高める為に来たんだ、ソラも戦わなきゃ、意味がないだろ」

真は、一応、本心からもそう持ったので、この機にそのことを言うことにしたのであった。


「…ふふふ」

何故かソラは不敵に笑いながらそう言った。

「見てなさい、私もその、へんりーじゅうとか言う武器に劣らないほど、つよいということを!」

ガッツポーズを上げながらソラはそう言ったのであった。

「…」

機嫌直るの早!と真は思った。






「居た!」

数分後、再びソラお得意の探索マジックにより、モンスターを見つけた時の合図?とも言える声をソラが出した。


「あそこ!ちょっとばかり整備されていない通路の右側!」

(うん?右側?)

真は自らのいる通路の50メートル前方にある右側に行く道が有ることに気づいた。そして、その通路の中に…

(あ、確かにあれは)

そこにはスライムとおもわしきモンスターが居た


「ふふっ、真は私の後方支援として、居るだけで良いから、あのスライムは私に倒させて」

「分かってるって」

別に、すでにそう約束たんだし、別にわざわざそう言わなくてもと真は思った。


「とりゃーーー!!」

「ちょ!おま待て…」

次の瞬間、ソラが、日本軍銃剣突撃よろしく、レイピアを抜き、それを高々と上げた後、スライムに向かって走りだした。


「ストレス発散――――――!!」

「…」

どうやら魔法攻撃より、ストレスが発散しやすいからあんな攻撃方法をとったようだ、て言うか何でストレスたまってるんだ?真はそう思った。


「そして早…あの速さはどこから来るんだ?」

そして、その速さはおそらく、魔法を使っているのだろうか、まさしく風のごとくでもあった。

しかし、ソラの気配に気づいたらしいスライムがソラの気迫に恐れをなしたのか、逃走を図った。


「まて―――――!!」

もちろん、そのスライムを見逃すはずもなく、真おいてきぼりで、そのまま、ソラはダンジョンの奥へ行ってしまった。


「・・・・・・・」

あれ?


「って…」

(あれ?やばくね?これパーティ分断フラグじゃねえ?)

そう思った時にはもう遅く、ソラははるかかなたの場所に行ってしまわれていたのであった。













「なるほど、ダンジョン内で捕まえる…そう言う事ですか」

またまた場所は飛んでとある館、その中央にある部屋の中で、ヤルトーが納得したように言った。


「そうです、地上じゃ誰かが助けに来る確率が有りますからね、目撃されてしまう確率も、しかし、ダンジョンならその心配も少ない、そして、ダンジョン内ならば、彼らが消息を絶ってしまったとしても、何者かが連れ去ってしまったという声ではなく、モンスターにやられてしまった、という事の方が大きくなります、そしてそれは、もしもの目撃者にも言える事です」

ロウンが自信ありげな声でそう言った


「しかし、それでもやはり無理があるでは…彼は腐っても名のある冒険者です、ダンジョン如きでやられてしまった、などと、他の冒険者たちは考えてくれるのでしょうか」

ヤルトーは心配そうにそう言う


「大丈夫です、たしかに、このシュートラスのダンジョンは初心者向けとして知られていますが、いくら初心者向けといえどもダンジョンはダンジョンです、奥に行けばいくほど、難易度が跳ね上がります、ギルドを操って、ドゥットルーズはその底なしの冒険心をもってして、ダンジョンの奥深くに行き、やられてしまったと発表させれば、それでおしまいです、彼らは別に、このダンジョンの奥にはいかないとは言っていないですし、それに表上の彼らの目的は、ダンジョンの探索です、奥に行ってしまったと発表しても何ら怪しまないでしょう、現にそう言う事は実際に何回かありますからね」


「…なるほど、分かりました」


「理解いただき光栄です、さて、次に彼らを捕縛するために派遣した人物についても言いましょう」

ロウンがなにか面白そうな笑みを浮かべながら言う


「今回、私たちが使った人物の名前は、ジューコフと言う17歳くらいの少年です」

「少年ですか…」

ヤルト―が驚いたように言った。


「ええ、ですがただの少年ではありません、我がビョーシェ商人ギルドが誇る、スパイ、そして、暗殺者の黄金の卵ともいうべき、才能ある少年です、彼の偽装や隠密性は、もはや我々ビョーシェ商人ギルドですら気づくのは難しいでしょう、彼なら、いとも簡単に奴らを捕縛してくれるでしょう」


「なるほど…栄誉あるドゥットルーズの最後は、そのリーダーよりも年が下の少年によってもたらされるか…可哀そうにな…」


「ええ、ですからせめて、彼らはダンジョンの底にいる、正体不明の最強のモンスターにやられてしまったという、名誉ある死を発表しようと思うのだ」


「ふふッ、ロウンさんは優しいですね」


「いえいえ、我々が利益を得る為の、単なる手段ですから」

ロウンは無気味な笑みを浮かべながら、自らと同じく、無気味な笑みを浮かべているヤルトーに向かって言ったのであった。










「…奴を捕まえ、あれを手に入れれば」

しかし、ヤルトーの笑みの意味は、どうやら、別の意味も含まれているようだった。


「魔王様…」

ヤルトーは、誰にも聞こえぬ声で言った。


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