悔恨の詩
時間を巻き戻すことも、投げつけてしまった言葉をかき消すこともできない——静まり返った部屋で凍りつく指先と、届くことのない想いを抱えた一人の夜を描いた、胸を穿つ悔恨の物語。
悔恨の詩
静まり返った部屋の隅で
掠れた時計の針だけが
引き返せない時間を刻み続けている
あのとき手放した手のぬくもり
言葉の刃で切り裂いた小さな声
「また明日」と笑ったあの日が
もう二度と訪れないことを
ぼくはまだ、受け入れられずにいる
青蒼とした夜の闇に浮かぶ
スマートフォンのかすかな明かり
二度と届くことのない送信ボタンの上で
震える指先が凍りついていく
抱きしめるべきだったのは
プライドではなく、あなたの痛みだった
耳を傾けるべきだったのは
自分の言い訳ではなく、あなたの沈黙だった
過ぎ去った季節の影を追いかけても
手の中に残るのは、冷たい追憶の塵ばかり
取り戻せない過ちの数々が
胸の奥で静かに息をひそめ
消えない傷口をそっと撫で下ろす
今夜もぼくは
届かない謝罪の言葉を紡ぎ
誰もいない闇に向かって
小さな希望を殺し続けている
『悔恨の詩』の後書き案を作成しました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
過ぎ去ってから気づく大切なものや、二度と取り戻せない言葉の重みをテーマに筆を執りました。
静かな夜の暗闇の中で、消えない後悔と向き合う切ない空気感を感じていただけたなら幸いです。
温かいご感想やブックマーク、評価などいただけますと今後の大きな執筆活動の励みになります。
また次の作品でお会いできるのを楽しみにしております。




