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異世界と地球がダンジョンで繋がった ー異世界転移者の私ー  作者: 白木夏


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第7話

朝、小鳥のさえずりで目を覚ますと隣には安らかに眠るケイの姿があった。

彼女の柔らかな栗色の髪をそっと撫でた。

着替え終えて忍び足で寝室を抜け出す。

廊下を抜けて階段を降りていくと、既にアクアとサラがキッチンで朝食の準備を始めていた。


「おはよう、二人共」


彼女の存在に気づいたアクアが振り返り、恭しく一礼をする。


「おはようございます、レーナ様」


「おはよう、レーナ」


サラが屈託なく挨拶を返す。


「さっそく手伝いますよ」


私は袖をまくりつつ食材に手を伸ばしたその時、階段から複数の足音が響いてきた。

シルフィ、イル、カイト、マリがそれぞれの個性的な朝の挨拶をしながら降りてくる。


「おはよぉ~」

「おはようございます」

「おはようございます、母さん」

「おはよう、ママ」


「あらあら早いわね。みんなおはよう、もうすぐ朝食だから顔洗ってきてね~」


私は微笑みながら彼らに挨拶をした。

シルフィがいつもの軽やかな調子で聞いてくる。


「ケイはどうしてるの?」


「まだぐっすり眠ってるわ。シルフィ、お願いできるかしら?」


「了解!」


彼女はまるで羽のように軽やかに階段を駆け上がっていった。

私は手早く朝食の準備に加わった。


「サラダとパンと卵焼き、それと日本で買ったウインナーを焼こうかしら」


「いいですね、栄養バランスも良くて」


アクアが食材を器用に盛り付けながら同意した。

私は昨日購入したウインナーを取り出し、軽く焼き始めた。


「焼きたてが一番だからね」


香ばしい匂いがキッチンに漂い始めた。


「みんな~、この皿をダイニングにお願い」


大きなサラダボウルと料理の大皿をテーブルに運ぶよう頼む。

シルフィがケイを2階から連れてきた頃には朝食の準備が出来ていた。

最後にレーナが日本で買ったコーンスープの素をカップに入れお湯を注いで各々に配膳した。


「「「「いただきます!」」」」


活気のある声がダイニングに響いた。

私の作った焼きたてウインナーが香ばしい香りを放ち、それを巡って視線が交錯する。

マリは箸で卵焼きを切り分けながら、シルフィはパンにバターを塗りつつも目はウインナーに釘付けだった。


「ケイ、たくさん食べなさいね」


イルがケイに優しく勧めた。

私は皆の食べる様子を眺めながら満足気に微笑んだ。

昨日の地球訪問の興奮が朝の光の中でゆっくり解けていくようだった。


「今日は一人で地球に行ってこようと思うの」


食事が一段落したタイミングで切り出す。


「えぇ!?ママ一人で行くの?」


マリが意外そうな表情を見せる。


「ええ、実家を見に行くんだし大勢で行っても怪しまれちゃうからね」


彼女の言葉にカイトが軽く肩をすくめた。


「まぁ母さんがそこまで言うならいいけど……」


「数日は帰ってこないだろうから、家のことよろしく頼むわね」


私は立ち上がりながら告げる。

一同がそれぞれ頷いた。


「それじゃあ着替えてくるわね」


洗い物は任せ、自分の部屋に向かう。

クローゼットからシンプルな白色のシャツ、黒いブレザー、黒いプリーツスカートを取り出した。

手早く着替えを済ませて鏡の前で最終チェックをする。


「この服で良いかしら」


少し悩んだが、これが最も日本で目立たないと判断した。


「カイト、マリ、ダンジョンへ行く準備はできた?」


居間に戻るとすでに二人とも冒険者の装いを整えていた。


「準備OKです」


「いつでも行けます、母さん」


私は精霊たちに向き直り、


「家とケイのことお願いね」


と頼む。

ケイが飛び跳ねながら


「ママ、お土産忘れないでね!」


と叫んだ。

彼女は柔らかく微笑み、


「いってきます」


と一同に告げた。

精霊たちが恭しく一礼し、ケイが


「いってらっしゃ~い!」


と大きく手を振る中、私はカイトとマリを伴って家を後にした。

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