表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
《歯車仕掛けの小公女》――魔法と機械と、永遠の少女  作者: 混沌のきのこ
第二章 数式魔術と“封じられた心臓”
4/10

Episode 2 魂を宿す歯車

「……これが魔法?」


 詩織が小さく息を呑んだ。


 「魔導数式よ。“数”で魔を定義し、“式”で物理を書き換える。

 わたしの得意分野は――《存在再構築》」


 レンが指を鳴らす。

 机の上の箱が震え、青白い光が継ぎ目から洩れた。


 封印が解けると、静かな音を立てて蓋が開く。

 中にあったのは、青みがかったガラス製の心臓。

 内部には、きらめく歯車と、金色の魔導配線が絡んでいた。


 「これは……まだ動いてる?」


 「ええ。かすかに鼓動してる。中に、“魂の断片”が残ってるわ」


 「魂?」


 「医者のあなたなら、魂を信じないかもしれない。でも――これは“意志の残響”。

 この人工心臓を作った者は、生き延びるためではなく、自分自身を封じたのよ。

 名もなき“魔導霊機アーシス・コア”……記録と再生の機械心臓」


 詩織は絶句した。医学では説明のつかない“在り方”が、そこにあった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ