魔人国統一編Ⅵ
「もう終わりか、人間にしてはよく頑張った方だ」
空はタイアスに心臓を貫かれ動かなくなった、かろうじて息はあるもののもう時期心臓も止まり死ぬ
「人間国の兵士よ!!お前達の王はこの私が討ち取った!!」
「なっ…空が殺られた…?」 「うそ…」
文哉達は空が殺られた事に驚きを隠せずにいた、サーヤとアリスが駆けつけた時には空はもうタイアスに心臓を貫かれていた
「よくも…!!空さんを!!」
「クレイだめぇ!!」
クレイは空高く飛び上がりタイアスに向かっていった、クレイはスキル<身体操作>を使い自身の重さを限界を超える5倍程に設定しタイアスに渾身の一振を放った
「しねぇぇぇ!!」
空中からの落下に対する重さに加え自身に付与した5倍の重さを加えた今のクレイの一撃の重さは通常の約20倍程普通なら倒せる程の攻撃力だ
パリィィン!!
タイアスは手で受け止め力に耐えきれなかったクレイの剣は粉々に砕けた、タイアスは空中から落ちてきた無防備なクレイに蹴りを入れ崖から突き落とした
「おぇぇぇ!!」
クレイは腹に入れられた蹴りが重すぎる余り無様にも地面にゲロを撒き散らした
「王を失ってもまだなお戦うとは…いいだろう私が直々に相手をしてやろう」
崖から降りてきたタイアスは目にも止まらぬ速さで人間国の兵士を薙ぎ倒して行った、文哉は止めるべく自身の持つ最強スキル<剣聖>を使用し立ち向かった、だが今のタイアス相手には2倍になった文哉のステータス如きでどうにかなるはずもなく一撃で骨を砕かれ数十メートルも吹っ飛ばされた
「よくもぉ!!」 「ファイヤーブラスト!」 「スタースラッシュ!!」
柚、麗、彩葉の放つ自信の最強技をタイアスは一振で粉砕し、その一振の反動ですら3人は吹き飛ばされた、オルヴァルは<雷纏>を使い最大の一撃をタイアスに放った
「中々やるな」
カァァン!!
タイアスはオルヴァルの一撃を意図も簡単に防ぎカウンターを入れた、オルヴァルの攻撃は失敗したかに思えた
「うぉぉぉぉ!!」
「なに!?」
オルヴァルはタイアスの剣を砕き空をサーヤ達の元まで投げ飛ばした、サーヤはなんとか空の体をキャッチした
「後は頼むぞ!!アリスさん!!」
「任せろぉぉ!!!居合切り!!」
ブシュュュ!!
アリスはタイアスの右手を弾き飛ばした、だがアリスの攻撃はまだ終わらない、斬り終えた剣を下から上へと上げる反動を活かし残っているタイアスの左手を切り落とした
「これで終わりだぁ!!!」
アリスは心臓を狙い突きを放った、アリスの剣が後数ミリでタイアスの心臓を貫くかと思ったその瞬間タイアスはアリスの腹を蹴り後ろへ弾き飛ばした
「かはっ!!」
「こんな剣の腕を持った奴が人間国に居たとは…先程の雷の男と光の女、それにあの2人も中々の者だったか貴様はレベルが違う」
今のタイアスは魔力を0にし能力値を上げている事もあって、魔法などの攻撃をするより
近接戦闘で戦う方が得策だ、剣の腕と体の動かし方はアリスの方が数段上な事もあり本来の力の一割のアリスであっても勝機はある
「終わりとしよう」
タイアスは先程アリスに切られた両腕を即座に再生し、空中に飛び詠唱を始めた
「無知なる者どもの魂を喰らい尽くす烈火よ、その灼熱の輝きを放ちて、全てを蝕み尽くさん、我が前に跪き、我が前に滅びよ。燃やし尽くすまで、全てを焼き払え、デモンファイア!」
「まずい!!皆さん私の元へ!!」
タイアスの放った魔法は空中が覆い隠される程の巨大な炎だった、その炎は段々とサーヤ達の居る地上へと近づいていた、近づけば近づく程炎の熱が強くなり呼吸も浅く、皮膚が痛くなる感覚を覚えた
「アマードシールド!!」
サーヤは周りに散った仲間達を魔法で近くに転移させ、自身の持つ最大の防御魔法で迎え撃った、アリスと違いサーヤは本来の二割程の力を持っている、サーヤは復活してからの時間を魔力回路の回復に当てていた事もあり魔法の効果は二割程の今でも3倍程上である
「サーヤさん!!魔力シールド!!」
意識を取り戻した麗も加わりタイアスの魔法と激突した、衝突したその瞬間地形は変動しサーヤと麗のシールドはパリィィンと言うガラスが割れるような音を出しながら消えていった
「ほう…これも耐えるとは…」
「はぁはぁ…今ので私の魔力は使い切りました、今は撤退を…」
サーヤと麗は魔力を使い切り大気中から魔力を補給したとしても数秒では大魔法を放つ程は回復出来ない、まさに絶対絶命の状況だ
「この私が逃がすと?」
タイアスの後ろにはまだ残っている兵士が3万程控えていた、逃げるだけなら何とかなるかもしれないが狙われている空を抱えて無事に戻るなど不可能に近い
「なにか方法は…この魔力まさか…!?」
「サーヤさんどうしたんですか?」
「麗!!アリス!私に10秒時間を頂戴!!」
サーヤはなにか思いついたように魔力を大気中から吸収し始めた
「わかった!!」
「小賢しい真似を!!」
タイアスが地面に降り立ち、後ろに控えてる軍勢と共に襲いかかってきた、アリスとサーヤでなんとか食い止めながら、意識を取り戻した文哉、柚、彩葉の3人、それに静香、アルト、ユウキの小部隊が加わりなんとか必死に喰らいつきサーヤを守っていた
「もう持たない!!」
幾ら人間国の最強格が揃った所で今の手負いの状態では数秒持ち堪えるだけでもきつい状態だ
「転移!!」
サーヤが残りのありったけの魔力を使い魔力眼を一瞬程解放し空を転移させた、空は白い光に包まれて何処かに消えていった
「貴様ァァァ!!」
「皆引いてください!!」
人間国の兵士達は攻撃を辞め後ろへと下がって行った、もう時期空も暗くなり戦い所の話ではなくなってしまう、サーヤが魔術回路を傷つけながらも魔力を吸収し、兵士達の回復とバフ効果を同時に付与しなんとか逃げるだけの力は渡した
「バーニングバースト!!」
サーヤは最後のありったけの魔力を使い炎を使い数百人のオリオンの兵士を燃やし尽くし、煙で何も見えなくなる程に巨大な炎を放った
「後は頼みましたよ…」
サーヤはその場に倒れ込み、アリスに抱えられながら自分の陣地へと戻った、兵士達は半分程になり全員が致命傷を負いボロボロだ
「おいサーヤ、空様を何処へ送ったんだ?」
今全員が気になっていたのは空をどこに転移させたのかだ、人間国に戻したとしても人間国には今死にかけの空を治せる程の回復スキルを持った者は誰も居ないはずだ、それなのに何処へ送ったのか、全員不思議でしかたがなかった
「あのバカ兄の元です…」
「バカ兄…まさか!!」
空は転移されたと同時にサーヤによって出血を抑えられた事によって死ぬまでの時間を引き伸ばすことに成功した、お陰で空は目を覚ました
「どこだここ…」
空が目を覚ました先は山奥でなにもない場所だった、体を動かそうにも足の感覚がなくて経つことが出来ない
「ガゥゥゥ!!」
「なっ…!」
生きているのがやっとな空の前に特殊個体のウルフが五匹程空の前に現れた、まさに絶対絶命のピンチだ
「動け動け、俺の体!!」
体を動かそうにも体が動かない、大気中から魔力を吸収し魔法を放つ事も出来ない、空は死を覚悟した、自分はここまでだとと思った
「悪いアキレス…約束破っちまう」
空は死を受け入れ襲いかかってきたウルフ達をら眺めていたその時
スパァァン!!
どこからか現れた数本の武器が空を襲いかかろうとしていたウルフの体を貫いた
「なっ…」
そのスキルに空は見覚えがあった、それもそのはずそれは空が使うスキルと全くと行っていい程一緒なのだ
「お前がアキレス様の力を継いだ奴か」
「お前は…?」
「俺の名はノアだ」
この男に俺は見覚えがあった、実際会ったことはないが前に夢で見たアキレスと同じスキルを使っていた、とてつもない力を持った男が恐らくコイツだろう
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