武神祭編Ⅱ
「お疲れ様、よくやった」
「ありがとうスカイ君、自分でも驚きだよ…まさかのイルヴァ君に勝てるなんて…」
クレイ自身まだ自分が強くなった事に驚きを隠せないようだ、それもそのはずクレイは今日まで俺と以外は戦っていなかった、自分では気づかないのも当然だ
「2回戦はタイロンvsアリアか…」
正直この2人に実力差はない、2人とも学生レベルを超えている…接近戦ならタイロンだ、だが魔法の使えるアリアは遠距離戦を仕掛けるだろう、それにタイロンがどれだけ対策出来るかが勝負の鍵だ
「始まるね…勝った方が僕とか…」
クレイとしてはやはり幼なじみのアリアと戦うのは嫌みたいだ
「始め!!」
「悪いけどあんたには勝たせてもらうわ!」
「だまれ、だまれ、だまれ!!だまれぇ!」
なにかがおかしい…タイロンはいつも横暴なつやだが、こんなに狂っているやつではなかった
それに今のタイロンからはあの時とアリアと同じオーラを感じる…
「ヤァァァァ!!」
アリアは遠距離で戦うと思っていたが、勢いよくタイロンに近ずいた、どうやら近接戦闘をする気だ
アリアは持ち前のスピードを活かし、タイロンに斬りかかった、タイロンはそれを軽く剣で受け一撃を放った、アリアはそれを避け炎魔法、<ファイヤーブラスト>を放った
タイロンはそれをまともに受けた、だがタイロンはダメージを受けてもそんなのでやられる事はない
アリアはそれをわかっていたので魔法を放った後も続けて攻撃を繰り返した、タイロンはそれを全て受けた
戦いを見ていた誰しもが勝負あったと思ったその瞬間、煙の中から出てきたタイロンは無傷だった…
「そ、そんな!!」
「いってぇなぁくそが!!」
タイロンの反撃に気づいたアリアはすぐさま距離を取った、だがタイロンは後ろに下がるアリアの腕を掴みそのまま地面に押しつけた、地面には亀裂が入り鈍い音が鳴り響いた
アリアは<ファイヤーブラスト>を連続した放った、だがタイロンは構わずに剣を打ち続けた、地面にはありえない程の亀裂が入り煙で当たり一面が見えなくなった
「しゅ、終了ー!!」
状況を見るにアリアの負けだと察しドクターストップがかけられた、普通ならその瞬間選手は攻撃を辞める、それなのに…タイロンは変わらず攻撃を続けていた
「や、やめろぉぉ!!」
「まてクレイ!!」
クレイは取り乱しながら部屋を出て闘技場へと走り去って行ってしまった、クレイの足じゃ3分は掛かる距離だ、行ったとこでどうにもならない…俺が転移を使ったら間に合う…だがそれをしたら俺の正体がバレてしまう
「くそ…どうしたら…」
力を抑えている今の俺じゃクレイに追いつくのでギリギリだ、当然間に合わない…誰か、誰か止めれる奴はいねぇのか…
「おい、やめろ」
その瞬間、特別席で見ていた文哉が飛び降りてきて攻撃を未だ辞めないタイロンの腕を掴んだ
「あぁ!?黙れよくそがぁ!!」
タイロンは掴まれていな方の腕で文哉を殴ろうと拳を振り上げた、その瞬間文哉は掴んでいたタイロンの腕を折った、タイロンの腕から鈍い音が鳴り響いた
タイロンは折れた腕を構わず使い再び文哉に殴りかかった
文哉は呆れた様子で拳を難なく避け、腹に強い一撃を入れた、タイロンはそのまま蹲り倒れ込んだ
「医務員!この子を柚の元へ引き渡せ!急げ!急がないと大変な事になるぞ!」
文哉はタイロンに回復薬を投げ捨て、特別席に戻るかと思えば、廊下に居る俺に気づき声をかけてきた
「あいつなにかがおかしい注意しろ、彼女は柚に見てもらえば大丈夫そうだ」
「助かった」
去り際に文哉はそれだけ言い残し歩き去っていった、正直文哉が居なければアリアは死んでいたかもしれない…文哉には助けられた
「よくも…よくもぉぉ…!」
クレイはタンカーに運ばれて行くアリアの無惨な姿を見て今まで見た事ないほどにブチ切れていた
「安心しろ、アリアは無事だ…お前は次の用意をしておけ」
今のクレイは1人にした方がいいと考え俺はアリアの方に着いていく事にした、近くで見てようやく分かったがあれはやはりアリアの時と同じ奴の仕業だろう、あいつはこの会場に絶対に居る文哉の言う通り用心しておこう
医務室に俺が遅れて行くと柚は既に治療を始めていた
「安心して一命は取り留めたよ…だけど頭蓋骨やその他色々の骨が砕けてる、今私がどれだけ治せるかが正念場になりそう」
「そうか…柚に任せたんだ、きっと大丈夫だろう、アリアの事頼んだぞ」
1時間程治療も終わりなんとか一命は取り留めたみたいだ、どうやらまだ治療は続きそうなので、俺が居ても気が散るだけなのでアリアの容態も確認できたので俺は部屋に戻る事はせず、闘技場に1番近い選手達が入ってくる廊下側に来た
こうすればタイロンの様子も見れる、それに…もしかしたら先程と同じ事になるかも知れない…そうなった時に俺が止めれるようにここで見ることにした
「では続きまして第6試合!タイロンvsクレイ!!」
これに勝てばクレイは後2戦で決勝だ、見た所今回の大会は上級生の学園最強を誇る生徒会の面々は次の人間国最強を決める戦い、武闘祭に参加する為居ないみたいだ、つまりここでクレイが勝てば優勝も見えてくる
「次の相手はお前か…くそ弱虫、俺はお前をずっと殴り殺してぇと思ってたんだよ!!」
「では始め!!」
両者、ゴング鳴ったその瞬間に相手に近ずいた、クレイはタイロンの剣を全て流し何発もタイロンに攻撃を入れた
力はタイロンの方が上だがスピードはクレイの方が上だ、このまま焦ったり、油断しなければクレイは勝てるだろう、だがわざわざこんな大勢が集まる大会の前でわざわざこんな事をするぐらいだ、油断はできない
「よくも!アリアを!!」
<身体強化>
クレイは身体強化を使い更にスピードを上げ攻撃を仕掛けた、今のクレイの魔力量を考えると5分が限界だろう、つまりこの5分で勝敗が決まると言っても過言では無い
カァァン!カァン!
(いける、これならタイロンに勝てる…!)
クレイはここから足に魔力を集中させ、更にスピードを上げた、タイロンはもはやもう目で追うのでやっとだ、タイロンは何も出来ずにクレイの猛攻撃を受けた
クレイはチャンスだと思い新スキルの<身体操作>を使い今のクレイの一振は2倍程上がっている
カァン!
予測していない程重い一振に驚いたタイロンは剣を落とした、クレイはチャンスだと思いありったけの一撃を放った、クレイの剣はタイロンの腕わ切り裂き、地面にタイロンの腕が転がった
「うがぁぁぁ!」
「今のがアリアの分だ」
タイロンは腕を切られた痛みに苦しみ悶えていた、審判が試合終了の合図を言おうとしたその瞬間
「くそが、くそがぁぁぁ!お前かぁ!!全員死んだらいいんだよくそが!」
タイロンはアリアの時と同様に激しく叫び出した、戦闘の意思を感じたのか審判は試合終了を取り下げた、意志を感じたのもあるがクレイの切り落としたはずの腕が再生していたのが大きい
「自己再生か…」
それは俺が使うのと同じで紛れもなく<自己再生>だ…だがあんなスキルただ喧嘩だけしていたはずのタイロンが手に入れられるはずのないスキルだ、ならきっとあのスキルは催眠を掛けた奴の仕業だろう
「しねぇぇぇぇ!!」
その瞬間タイロンからとてつもない程の魔力を感じだ、それは俺がオルヴァルとの戦いで使った空間内にある魔力を体の中に入れるのと同じ物だ
恐らく今のタイロンは暴走状態に入っている、<解析>を使いタイロンを見るとタイロンの体の中の魔力回路は跡形もなくぐちゃぐちゃになりただ魔力が入り、流れ出ている状態だった
ドォォン!!
タイロンは大量の魔力で覆われている事もあってクレイ以上のスピードでクレイに拳を放った、クレイはそれをなんとか剣で耐え後ろに吹っ飛ぶ事で反動を半減させた
「なんて速さだ…それに攻撃力も上がってる…まるでスカイ君と戦ってるみたいだ」
今のタイロンの速さ、それに攻撃力はスカイと同等にまで跳ね上がっていた、今のクレイが勝つ方法は一つだ<身体操作>の負荷を上げ全身に使う事だ…だがそんな方法は今の所やった事すらない、下手したら全身の骨が砕けるかもしれない
だが今のクレイはなんとしてでもアリアの仇を取りたい、ならば使わない手はない
「いくぞタイロン、この一発でお前を倒す」
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