学園侵入編IV
「スカイ君…実はお願いがあるんだけど…」
「お願い?なんだ??」
「良かったら僕に修行をつけてくれないかな…!!」
「は、はぁ?急になんだよ」
「僕はもうやられてばかりの弱者じゃ嫌なんだ!!」
「あ…」
普通の奴に言われたなら断るつもりだった、だがこいつは…昔の俺と本当によく似ている
そのせいもあった俺は断れずにいた
「はぁ…わかった、なら俺に一発なんでもいい攻撃を与えてみろ、話はそれからだ」
「スカイ君に一発なんて…そんなのできる訳…」
「ならこの話はなかったことに」
俺はクレイを試すようにそう言った
「わ、わかった…!僕は必ず君に一撃を入れる」
「わかった、なら放課後着いてきてくれ」
授業が終わり俺とクレイは誰も居ない不気味な場所へと向かった
「ここなら人目も居ない、存分に戦えるぞ」
一応何かあった時の為に認識阻害を掛けておいた
「じゃ、じゃあ…いきます!」
クレイは力強く地面を蹴り近ずいてきた、速度は正直に言うと他の学生と比べても遅い、クレイの攻撃を紙一重で避け腹に軽く一発入れた
ドン!!
鈍い音がクレイの腹から鳴り響いた、クレイはお腹の痛みに耐えながら更に攻撃を仕掛けてきた、今の一撃は先程タイロンに喰らわせた一撃と同等の力で打った、それなのにタイロンと違いクレイは俺の攻撃に耐えた、根性は中々の物だ
「くっ…!ハァァ!!」
何百振りと剣を振るうが当然俺には一振も当たらない、呼吸が乱れてきた事もありクレイは攻撃を辞め後ろに下がった
「どうした?お前の力はこんなものか?」
「はぁはぁ…まだまだ!!」
カァァン!
速度は更に上がり初めて剣に当たった、確かに速度は上がったし攻撃もクレイの体の割には攻撃も重い、だがなにかおかしい
「スキルを使えよ、まさか渋っているのか?」
先程からクレイは一向にスキルを使わない、一体なぜだ?
「使う?何を…僕はスキルを持っていないんだ!」
(なに?スキルを持っていないだと…)
驚いた、この学園に通うレベルなら一般的なユニークスキルやノーマルスキルぐらいなら持っているはず…それなのにクレイは何も持っていないのか?
「そうか…」
(こんな所まで俺と一緒なのか…)
普通ならここで鍛えるのを辞めるが、俺としては逆に好都合だ
「クレイ、もう終わりだ」
「な、なんで!?僕はまだやれるよ!?」
クレイは俺に勘当されたと思ったのか、焦りながら瞳に大粒の涙を貯め訴えかけてきた
「喜べ、お前は今までで比べ物にならない程強くなれる」
「え?それってどういう…」
そう、こいつは俺と同じで能力を何も持たない
それなら俺がアキレスにされた事と同じようにクレイに能力を与えられる
「今から1週間をかけてお前にスキルを与える」
「スキルを与える…?そんな事どうやって…」
クレイがそう思うのも無理はない、普通の人間じゃそんな事不可能だ、俺じゃなければな
だが問題もある、俺はあの時アキレスにスキルも貰ったのは俺に適性があったからだ、その適正は俺達が転移した時に得たものだろう、そのおかげで文哉達はスキルを得ることが出来た
クレイにはその適正がない、ならどうするか?方法は1つだけある…しかしこれが正解なのかは俺も試した事がないので分からない
「今からお前に1週間かけて与えるスキルは質量操作だ」
「え?そんな強力なスキルをどうやって…」
どうやらクレイは<質量操作>のスキルを知っているようだ、恐らくそれは俺とオルヴァルの戦いをみてだろう
「こうやるんだよ!」
ズゥゥゥン!!
俺はクレイに向けて質量操作を使った、クレイは何が起きたか分からず地面に押し付けられていた
「うっ…急になにを…」
「今から1週間お前にはこのスキルに耐えてもらう、そしてそれに耐えられたのならお前は俺からスキルを授かる事ができる」
俺たち転移者達と違いクレイには適性がない、だがクレイはスキルを持たない、ならば話は簡単だ、クレイには1週間毎日俺の質量操作に漬けられ、それに耐え事が出来たなら
クレイは質量操作を手にする事ができる
「うっ…そんな事言ったって…」
クレイは俺に能力を使われて5分が経った、やはりクレイの根性はとてつもない、兵士ですらすぐに気絶するのに対して幾ら抑え目に使っているからとはいえクレイは5分も耐えている、正直いって異常だ
「よし、、今日はここまでだ」
「はぁはぁ…これを後で6日も…」
「あぁ、だが6日後お前はとてつもない程の力をその身に宿す、というか1度お前のステータスを見せてくれないか?」
「えっ…いいけど…」
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クレイ・ロマンス 16歳 男
ユニークスキル:
筋力:200
体力:400
耐性:200
敏捷:300
魔力:100
スキル:
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「これは…」
思っていたよりも能力値が低い、ミームに聞いた限りだと平均でも皆400は超えるらしい、優秀な奴は1000を超える奴もいるとか、それに引き換えクレイは体力を除くと400未満だ
「は、ハハハ!」
こいつはこのステータスであれだけ攻撃を受けても耐え続け、俺の一発を喰らっても耐えた、ならこいつのステータスを鍛えたらどうなるか?そんなの決まっているこいつは学園で最強になる
「喜べクレイ、お前は学園最強の逸材だ」
この才能、もしかすると俺ら転移者を超える才能を控えているかもしれない、ならば学園から引き抜くのはクレイで決まりだ
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