人間国統一編XI
「では、次は私の番ですね」
「あぁ、だが作戦通り頼むぞ」
サーヤは小さく笑い去っていった
「次負けたら私たちどうなっちゃうの…?」
闘技場の観客達がざわめき出していた、次自分らの国の人間が負けたらどうなるか、その恐怖に観客は押しつぶされそうになっていた
「第3試合!サーヤvsマーシャ!!はじめ!」
「あんたが私の次の相手?見るからに強そうだけど負けるわけにh…」
「危険(棄権)します」
「……は?」
試合始まりのゴング鳴ったその瞬間、なんとサーヤが棄権を宣言した
「な、なんと!!サーヤ選手棄権しました!!一体何故ですかね… な、なんと!!次の対戦者の柚選手も棄権しました!!一体どうなってるんでしょう!?」
柚とサーヤが棄権し、会場には希望と混乱が渦巻いていた。2人が棄権しお互い2勝2敗、つまりは後は俺とあの王の一騎打ちと言う事だ
「次は俺の番だな」
2人が棄権したのを確認すると立ち上がり闘技場へと足を運ぶことにした
「君の作戦に乗ったんだ、負けるなよ」
「あぁ」
「試合も最終戦!!これでどちらの国が人間国を統一するのかがかかっています!!」
「一体なんのつもりかは知らんが、後悔するなよ」
「俺は後悔するつもりはねぇよ、あんたを倒して俺が人間国を統一する」
オルヴァルは俺を殺気の籠った目で睨みつけてきた
恐らくスキル<殺気>だろう、だが俺にそれは効かない
「はじめ!」
始まりのゴング鳴ると<縮地>を使い音を置き去りにする速さでオルヴァルに詰め寄った、異空間から剣を取り出しオルヴァルを切りつけたが体を逸らし軽々と交わした(躱した)。
体を逸らした(反らした)反動を使いオルヴァルは強烈な拳を俺の顔に目掛けて打ってきた、何とか腕でガードしたがオルヴァルのパンチは重かった為軽く吹っ飛ばされた
「一筋縄じゃいかねぇよな…」
そんな事は初めて顔を合わせた時から分かっていた事だ、今更そんな事を考えてもしかたがない
「ソラと言ったな?今のお前に私は興味はない、全力で来い」
オルヴァルの体からは先程よりも濃いオーラが出ていた、どうやらオルヴァルは本気で来るようだ
「安心しろ、見せてやるよ」
<起動>
異空間から取り出した小さい塊に俺の魔力を込めると塊はどんどん大きくなり、やがては俺を取り込んだ
取り込まれたその瞬間、身体中から力が湧いてくるのを感じた
「いくぜ」
カァァン!
お互いの剣がぶつかり合い、激しい鉄の音が闘技場を包み込んだ、力は互角のようで剣が一向に進みも下がりもしない
「だったらこれはどうだ」
<質量操作>
オルヴァルの地面に秘裂が入った、元々のパワーは確かに同等だったが、今の俺はスーツを着用したことで能力値が3000程上がっている事にプラスして質量操作によって俺の剣は先程までと比べて何倍にも膨れ上がっている
「舐めるなよ」
<身体強化>
先程まで押されていたオルヴァルは俺と同等の力を発揮した、オルヴァルは剣で攻撃を流し至近距離でスキル<火炎旋風>を使用しようとした、至近距離で喰らうと不味いと思い<攻撃阻害>を使い阻止した
10m程後ろに下がった、空は異空間から武器を取り出し念力で打ち放った、空の大量の武器達はオルヴァルに当たる寸前でスキル<雷撃>を使い全て地面へと落ちていった
「……やるな、ならば次はどうする?」
<天雷>
先程まで快晴だった空が段々と曇り始め空から雷が降ってきた、直に受けると不味いと思い異空間から盾を取り出し防いだ、強い衝撃が盾を通じて体全体にまで流れてきた、盾は黒く焦げてしまい使えそうにない
「距離取られるとまずいな…」
遠距離になられると俺の出来ることは限られてくるのに対してこいつは遠距離でも俺を殺す事が出来てしまうならば答えはひとつだ、前に出るそれしかない
<アクセル>を使い最大速度で近づいた、その速さは残像すら見える程の速度だった、オルヴァルは数秒出遅れてしまい空に攻撃を与えられた、チャンスだと思った空は今出せるありったけの魔力を使い<魔王拳>を使い全力の一振をオルヴァルに放った
「これで終わりだぁ!!」
ブシュ!!
オルヴァルは為す術なく斬られその場に倒れ込んだ、民主や文哉達やそれに倒した空ですら勝ったと思ったその瞬間
「認めようお前は私より強い、だが勝つのは私だ」
「なっ…!?」
確かにさっき倒したはずだ、こいつから魔力が消えたのも感じた、それなのに…こいつからは先程同様のオーラを感じる
「どうやら驚いているようだな、まあ無理もない、先程私は確かにお前にやられた、だがその瞬間私は今まで貯めていた魔力を一気に使い全てを自己再生に回し復活したのだ」
こいつは俺が切ろうとしたあの瞬間から既に自己再生を始めていた、そんな事俺ですら考えつかない方法だ、なぜなら自己再生は失った欠損部分を傷を治すスキルだ、すなわちとてつもない程の細胞を活性化させているのだ、それを傷も負っていない体でやると体が細胞の活性化に耐えきらず滅びてしまう可能性があるのだ
「今の私の魔力は0だ、しかし体は万全だ」
そうこいつは今魔力はないが体は万全だ、だが俺は魔力も使い果たし体もボロボロだ、だけど今だからこそ出来る事もある
「確かに今の俺はお前より劣勢だ、体もボロボロで魔力も0だ、だけどな今この体だからこそ出来る事もあるんだよ」
空は深く息を吸い、体を限界までリラックスさせ、空気中に満ちている魔力をイメージした、すると体の中に空気中の魔力が入って行くのがわかった
「な、そんな馬鹿な…」
「オルヴァル、俺もお前に負けるつもりはねぇんだよ、勝つのはこの俺だ!!」
もちろん魔力の全てが回復したなんて事はない、せいぜい20%程だろう、これ以上回復しようとすると体が魔力に侵されてしまう、今の俺が回復できるのはこれがギリギリだ
「第2ラウンドといこうじゃねぇか!」
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