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絶品 ケムクジャーラさんとツルピカーピンさん

 町外れの丘の上に、ちょっと変わったレストランがあった。毛むくじゃらのシェフ・ケムクジャーラさんと、ツルピカのシェフ・ツルピカーピンさんが共同で経営している「フサツル食堂」という名のレストランである。


 ケムクジャーラさんは、もこもこの毛に覆われた腕で豪快に肉をさばき、香ばしい匂いを立てながらスープを煮込む。

 一方、ツルピカーピンさんは、毛のないすべすべの肌で毛が混入することなく、衛生面に気を付けながら、繊細なハーブを選んでスープに加えることで味に深みを与える。


 ある日、2人は新しい特製スープを作ることにした。


 まず、ケムクジャーラさんは山から採ってきた新鮮な野菜を、大きな鍋で煮込み始めた。特に、ケムクジャーラさんが選んだのは「毛むくじゃら茸」と呼ばれるふわふわしたキノコであった。このキノコは、ケムクジャーラさんのように外側は毛むくじゃらで、中はジューシーな肉厚の食感が特徴である。


 一方、ツルピカーピンさんは、特製の「つるっとスパイス」を取り出した。これは、ツルピカーピンさんが独自に開発したスパイスで、透明感のあるクリアな味わいが特徴である。どんな濃厚なスープにも、このスパイスを一振りすれば、驚くほどスッキリとした後味に仕上がる。


 ケムクジャーラさんが「毛むくじゃら茸」をたっぷりとスープに投入し、ツルピカーピンさんが「つるっとスパイス」を加えると、鍋の中からは何とも言えない素晴らしい香りが立ち上がった。2人は味見をし、満足げに頷き合った。

「最高のスープができた。」

「これぞ、奇跡の味だ。」


 このスープはたちまち評判となり、フサツル食堂には、遠方からもお客が訪れるようになった。みんなが一口飲むごとに、濃厚な味わいと爽やかさが絶妙に融合した、その新しい味に感動するのであった。


 こうして、ケムクジャーラさんとツルピカーピンさんは、自分たちの個性を生かした料理で、多くの人々を幸せにしたのでしたとさ。

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