転生 ケムックとツルッピ
動物の森には、ケムックと呼ばれる大きなクマが住んでいる。ケムックはふわふわとした毛が全身を覆い、森のみんなから親しみを持たれている。
森の中の池のほとりには、ツルッピと呼ばれるクールなサイが住んでいる。ツルッピはつるっとした肌が特徴的で、森のみんなからの人気者。
ケムックには転生前の記憶がある。「生まれ変わっても、また毛むくじゃらか」
ツルッピにも転生前の記憶がある。「生まれ変わっても、また毛がないのか」
ケムックには相棒のウサギがいる。ツルッピには相棒のカメがいる。
どうやら、ペットも一緒に転生したらしい。
ケムックはウサギと共に森の中を探索する。ツルッピはカメと共に池のほとりを散策する。
冬が近づき、ツルッピとカメは森の中でさまよう。さまよっていると、ふかふかのクマとウサギに出会う。
ふかふかのクマとウサギは、寒そうにこごえているサイとカメに覆いかぶさる。
「あたたかくて心地よい」ツルッピは安心して冬を越した。
夏になって、ケムックとウサギは水を求めて池のほとりに辿り着いた。辿り着くと、つややかな肌のサイとカメに出会う。
水浴びを終えたサイとカメは、暑さで死にそうなクマとウサギに寄り添う。
「ひんやりして気持ちいい」ケムックはなんとか夏を乗り越えた。
それからケムックとツルッピは、お互いの体温を活用しながら幸せに暮らしたとさ。