ちょっとそれカセットテープ
「昭和、平成の懐かしいものの名前を使ってのネタ、書いてみたで」
「おお! これでお笑いの賞レースに参加できるね!」
「ほな、行くで? 俺ボケるから君、ツッコんでな?」
「よっしゃ、よっしゃ。フリーツッコミだね? おいでー!」
「勝利の女神が微笑むでぃー!」
「ん?」
「勝利の女神が微笑むでぃー!」
「2回言うんだ? ごめんなさい意味わかんないんだけど……? 説明して?」
「MDやがな、MD! 勝利の女神がほほMD!」
「3回言っちゃったね。っていうか全然面白くない。次行こう、次」
「ほな、次はとどめ差すでー?」
「もうとどめなんだ? いいから早く」
「俺、なろラジ、火星で聞いてんねん」
「え? 火星でって……。なんでわざわざ?」
「俺、なろラジ、火星で聞いてんねん」
「いや、繰り返さなくていいから……。なんで?」
「わからんかな!」
「え。な、何が?」
「俺、なろ、ラジカセで聞いてんねんがな! ラジカセや! ラジカセ!」
「……」
「なんか言わんかいな!」
「……あなた、今、その手に持ってるノートって、ネタ帳?」
「せやで」
「もしかしてくだらないダジャレばっかり?」
「くだらん言うなや。自信のネタばっかりや」
「ちょっと見せてもらってもいい?」
「嫌や」
「なんで? やっぱり自分でもくだらない誰ばっかりだって思い始めてるんでしょう?」
「嫌や言うたら嫌やねん!」
「いいから。貸してみて」
「嫌やったら嫌や!」
「ちょっと貸してみてってば」
「嫌やー!!」
「ちょっとそれカセットテープ!」
「ん?」
「んっ?」
「君が言うんかいな!」
「チャン、チャン★」




