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デマイズ・オブ・ワールド  作者: 雨兎
第二章 東奔北走
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第十六話 兆しの輝きはいつも



──────闇だ。



──────ただ感じるのは闇だけであった。




感覚などは無い。手足の感触も、視覚も、聴覚も、嗅覚も。ただ、どういう理由か闇しか感じない。




────────死んだのだろうか。そうだ、死んだのだ。






何とも呆気なく二度目の人生は幕を閉じた。今思えば世界を救うなどとよくほざいたものだ。自分の身すら守れずこうして命を落としている。何が救うだ、死んでしまっては意味が無いではないか。





──────そう、意味が無いのだ。




───────────────────────。







なんだろうか、どこからか熱い何かがしたり落ちてくるを感じた。何も感じないはずなのに、何も。







『───────起きて、レイヤ』








ふと、声が響いた。聞き覚えのある柔らかく、優しい声音だ。









『──────私の弟子はそんなにも諦めの早いやつだったのかい?』








軽んじるような言葉ではない。信頼と願いのこもったそれだった。








『───────君が死ぬにはまだ早い』









一条の光が射し込む。───闇が、晴れていく。











『──────救えるのは君しかいない、だから』









──────光が、満ちていく。








『─────助けて、レイヤ』







──────時の歯車は、再び動き出す。






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