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1.乙女戦争
勝負はチャイムのなる前から始まっている。
不自然にならないように、気づかれないように机の上を片付ける。すぐ、出られるように。
チャイムが鳴ったら、お弁当を持ってダッシュ。気持ちは全力疾走だけど、実際は注意されない程度の早歩き。
お弁当を傾けてはいけない。
目的の図書室は遠い。
これは乙女の戦争なのだ。
今日も私の負け。水面のように穏やかに微笑まれる。
「いつも早いね、こんな時間に来る人は居ないから、焦らなくていいのに」
わかってない。それとも、わかっていて言っている? そんな顔じゃわからない。
飲み込んで、笑顔をつくる。
「こんにちは、そちらこそいつも一番じゃないですか」
ダッシュする女の子を書きたくなった(でも走ってない)
脳内BGM:Z女戦争(ももいろクローバーZ)