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 「じゃあ行きましょうか、ゾンガルフ大洞穴」


あれから2日。昨日のうちに色々と準備を済ませ向かうは食の宝庫、ゾンガルフ大洞穴だ。


「ってかうちにのパーティーって回復役いないよなぁ」


「しょうがないわよ。こんな物理一辺倒なパーティーに入ってくれるわけないじゃない」


そう、このパーティーはラインヘルさんが戦士、ロベルトさんがアサシン、マリィさんがアーチャーという超物理構成なんだ。


「回復に関してはあてがありますし任せてください。攻撃にも参加できますからお荷物にはなりませんよ」


「なるわけないじゃねぇか。あの一騎当千のアダンさんがお荷物だなんて」


「まぁ身体能力でもロベルトさんと互角くらいはあると思いますが」


本当は倍以上はあるっていうのを昨日のうちに確認している。どうやら他人のステータスを見る機能は健在のようだった。


「・・・まぁ、英雄と比べられたらしょうがない」


「術師でロベルト並みって反則だぜ。そろそろBランクになれそうだってのに」


確かに1人だけちょっとステータス高いしなぁ。


「さぁ、ダンジョンだ。伝説の召喚術師がいるからって気ぃ抜くなよ」


「うん、わかってる」


「・・・もちろんだ」


入ったらいきなり食えそうな草生えてるんだもん。さすがは食の宝庫。


「今回は人命救助ということもあり急ぎたいので皆さんに足を用意したいんだがいいだろうか」


「まぁ早く攻略できるってんなら大歓迎だ」


『従魔召喚:エルダーウルフ』


『従魔召喚:エルダーディアー』


『従魔召喚:グレイトパンサー』


『従魔召喚:ブライトホース』


全員分脚の速い従魔を召喚する。全員そこそこ強いので戦闘も安全だし俺の乗るブライトホースは光ってるので暗いところも難なく通れる。さらに、


『従魔召喚:シルフ』


「シルフ、ここから下の層のモンスターを全部処理してくれ。メインの道だけでいいぞ」


「分かりました。マスター」


ぴゅーっと飛んで行ってくれたので楽々クリアできそうだ。たださすがにダンジョン全部は無理があるだろうか・・・mpとか。まぁきっとなんとかしてくれるさ。


「5体も召喚するなんてすげぇな」


「こんな怖いモンスターに乗るなんて緊張するなぁ」


「・・・あのシルフかなりできる」


三者三様の反応だ。そしてロベルトさんは分かってる。うちのシルフはここのダンジョンのボスぐらいなら普通に倒す。


「じゃあ行くか!」


ラインヘルさんがエルダーウルフ、マリィさんがエルダーディアー、ロベルトさんがグレイトパンサー、俺がブライトホースに跨がり走り出す。


そしてあっというまに7層。なんとそこには息を切らしたシルフがいた。


「どうなっている?」


「あそこにいるモンスター、おそらく亜種です。かなり強く今マスターがいらっしゃらなければやられていたところです」


そこにいたのは大きな猪のモンスターだ。体から蔦や花が生えている。蔦と苺のような実をつけるベリーボアの亜種だろうか。シルフがやられるということは本当に強い。多分シルフなら倒せたんだろうが・・・あれは命令なしだと使えないんだろうか。


「一旦戻ってくれ、シルフ」


「わかりました。マスターも、負けないでくださいね」


当然だ。


「どうする?こいつかなりやべぇ」


「でしょうね。ワイバーンなんて話にならないくらいに強いです」


「俺たちは下がっててもいいか。正直な話足手まといにしかならねぇと思うんだ」


「いいですよ。俺の従魔を傷付けたやつですし、俺がやります」


ここはそこまで広くないし召喚できるモンスターは限られてくる。そうなると最善策は・・・


『武具召喚:黒帝の剣』


俺が戦うことだな。

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