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 俺とレオンハルトはミカエルに使用を許可してもらったトレーニングルームにいた。目的は新技の開発だ。とは言ってもやはり・・・


「新技の開発と言っても物理攻撃をメインとするスキルが多くて改造というのは難しそうですにゃ」


「俺もちょっと難しいかなぁ。忍術を『心を刃にする』術に変えるとかはこじつけが過ぎるし本来のスキルと関係がある形に仕上げなきゃいけないのか。やっぱここは改造じゃなくて開発にしてみるか?」


「まぁ、そうなりますかにゃぁ。戦闘スタイルに合わせたスキルないしアーツの開発を目標としますにゃ」


「後ろに突っ立ってるか攻撃避けるかだけしかすることがないってのが実状なんだが」


ああは言ったもののやはり突っ立っていることの方が圧倒的に多い。スキルの改造をするにも使用頻度の高いものを改造した方が使い勝手がいいとは思うんだが召喚魔法も忍術も今のままで困ることはないしなぁ。


「むむぅ、難しいですにゃ」


「そうだなぁ。まぁ改造なら忍術ベースだし開発するならどうなるかねぇ。スキルの統合とか、どうだろ」


「統合、ですにゃ?」


「うん、これはお前向きだと思うんだけど全属性の魔法剣術と妖精剣術を1つのスキルにまとめるってどうかなぁと。特に強化されるかはわからんが2属性同時とか結構強いと思うぞ」


「なるほど、なんというかそれは強力にゃのですがミカエルさんの言っているスキルの開発に入るかと言われると微妙なのですにゃぁ」


「まぁ・・・合わせるだけじゃあな。っていうかレオンハルトはそういう類いの工夫みたいなのってゲームの頃からやってたと思うんだよな。爆風で範囲攻撃を防ぐとか炎を推進力にするとかな」


「そう言われてみるとそうですにゃ。でもそれで十分ならばミカエルさんは僕には新技の開発を求めないはずですにゃ。つまりまだ改善の余地があるということですにゃ」


こいつの向上心のあるところは大好きだ。戦い方はこれが最善なのか、無駄な行動をしなかったか、パーティーの助けになったか、そういうことを常に考えているやつなんだ。


「そうだな。なんとかして進歩してかなきゃな。試しにちょっと何個かアーツ使ってみてくれないか?注意して見れば何か気付くかもしれない」


レオンハルトが俺の前でアーツを何個か実演して見せてくれた。一見アーツとアーツの繋ぎ方も完璧に見えるし無駄のない動きだ。でもそこに少しだけ改善の余地を見出だすことができた。


「動きが完璧過ぎる。構えに無駄がないのはいいんだけど右を振る時に左をもうちょい右手から離してみるといいぞ。忍術から着想をしたんだが相手に死角を作る戦法だ。相手の注意する範囲を広げることで結果的に注意力を下げることを狙ってる。本来無駄かもしれないことなんだがな。そっからさらに剣速に緩急を付ければ相手の精神を削れるんじゃないかな。まぁ素人の考えではあるんだが」


「ふむ・・・にゃるほどにゃるほど、参考にさせてもらいますにゃ」


「あと俺の方もなんとなくイメージは出来上がったし実戦の中で研いていこうぜ」


レオンハルトの方は割と早めに出来上がったのだが俺の方は完成までに5日もかかってしまった。

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