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狂人ですが何か  作者: 紅葉 咲
初めに・・・
4/61

狂人の日常 3

 咲) 狂人の特殊能力発動!!

2037年10月4日



 真夜中の大きな公園には11人の影があった


構図は1人のお面をかぶった少年がジャングルジムの裏に隠れ、体格のいい青年を囲んでいる男たち9人を

見ているという構図だ




*****




僕:「こちらコードネーム『エターナル・クリムゾン(笑)』。ターゲットは追いつめられたようだ」


さて、いきなりこんなはじまり方で皆さまはお困りのことでしょう・・・この僕、お面をかぶった悪魔(笑)がなぜこの現状になったのかを回想でお教えしましょう!



~回想~



僕:「もう・・・・!なんでコンビニのエロ本にカバーがかかってんだよ!?」


僕は最初、コンビニで肉まん買うついでにエロ本を読もうとしたらカバーがかかっていることに気がついてキレていた


せっかくいつも行ってる保存食だらけのコンビニと違うコンビニに来たのに・・・、これじゃぁ意味がないじゃないか!


??:「!?・・・・?・・・・!!」


??:「・・・!!・・・!!・・・!」


エロ本の事で文句を言ってやるとコンビニ店員に近づいた時に外から大声が聞こえた


見てみるとコンビニの駐車場にたむろっていた複数の不良が1人の青年に向かって何か叫んでいる


すると不良の1人が青年を殴ろうとした。だが不良に拳を青年がかわし、すれ違いざまに鳩尾に膝蹴りを放ってどこかへ駆けていく・・・


不良らも青年を追い掛けるために駆ける


そして僕もコンビニから飛び出して追い掛ける。(肉まんはちゃんと持っています)


いや~、この前同様ヤジウマ心に火がつきまして・・・・



~回想終わり~



そして僕が不良に追いついた時にはもうこんな状況でした


青年:「よし、ここなら他人に迷惑がかからねぇよな」


不良1:「テメー!追いつめたぞ!!いきなり俺の仲間を殴りやがって!」


不良2:「泣いてもゆるさねーからな!」


不良3:「あれ!?るっちゃんは!?」


不良4:「あっ!たぶんあいつにいいもん食らったっきり微動だにしてなかったから、まだコンビニでのびてるかも!」


不良5:「お、おまえ、るっちゃんまでも・・・!」


不良6:「慰謝料払えや!」


うん、だいたいのいきさつは分かった。ようするに青年がるっちゃんをいきなり殺したんだな


青年:「ぅるせー!! てめーら屑はここでくたばんだよ!!」


やべー、聞いてる限り青年が悪いのになんかめちゃくちゃ怒ってる・・・


不良7:「なんでそんなにキレてんの!?」


不良8:「そ、そうだよ!!別に僕らはあんたに何もしてないんだよ!?」


青年:「何もしてないだと? ハッ!! 笑わせるぜ! てめーらが全て悪いというのにな!!」


不良9:「いやいや、だから俺ら何も悪いことしてないって!!」


僕も499:1で青年が悪いと思うな


青年:「そうか、ならば教えてやろう。お前らの罪をな! お前らが毎回あのコンビニ付近で下卑た笑い声を出すから俺の妹が寝られ寝られないんだよ! 俺の可愛い妹がな!! 可愛い顔にクマが出来ちまったんだコノヤロー!」


499999:1で不良達が悪いです先生っ!!!


不良3:「ハァ!? 知ったことじゃねーぞ!」


シスコン:「お前らは5歳の女の子が『おにいちゃん、おそとうるさくてねられないよ~』って言うんだぞ!! もう可愛いったらありゃしない!! よってお前らをぶち殺してやる!」


不良6:「うわ! こいつマジだ! マジでロリコンだぜキメェ!!」


いやロリコンではなくシスコンだねこの青年は


これからシスコンと呼ぼう


シスコン:「ロリコン? ・・・くそったれ! てめーらここで死ぬんだよぉ!!」


不良1:「うわ向かってきた!? 行くぞみんな!!」


こうして、シスコン1人と不良複数とのバトルが始まり


・・・そうだった


不良4:「グギャぁぁぁああッ!!?」


不良達:「!?」


不良たちは急に奇声を上げた仲間を見た


そこには、不良を踏みつけている



僕がいましたぁ☆



・・・あれま、皆あっけにとられてる。まぁそうだろうな~、これから乱闘って時に不良たちの仲間(シスコンから見たら敵)の1人がいきなり現れたお面の少年に踏まれて気絶してんだからね


シスコン:「・・・・誰だてめぇ?」


おっ、シスコンが誰よりも早く正気に戻ったぞ


僕:「元気百倍、アソパソマソ!!」


『ドドドドドッ』と後ろに効果音が付きそうなポーズをとる


・・・皆が白い目で僕を見てるよ~・・・


僕:「・・・・・あー、安心して、僕は君の味方さ」


僕はシスコンを指さす


シスコン:「・・・どうゆうことだ?」


僕:「僕は妹の事を大事に思う君の心に感銘を受けた。そして、君の力になりたいとも思った。だから・・・」


シスコン:「だから?」


僕:「この、女の子の安眠を妨害する生命体の底辺どもをぶち殺すのを手伝うよ」


不良たち:「んなっ!?」


僕は不良の上でかっこつけていった


シスコン:「・・・・そうか」


僕:「あぁ、そうさ」


僕とシスコンは少し見つめあい、


僕&シスコン:「いくぞッ!!」


同時に屑たちを排除するために動く


不良7:「ぉらっ!!」


僕に一番近くにいた不良7が蹴りを放ってきた


僕は蹴りだされた足をかわしながら掴んで近づいてきた不良2人に不良7を投げる


重い!


なんとか不良7は近づいてきた不良2人を巻き込んでくれた


僕はもみくちゃになってる不良3人の下半身のアレを思いっきり踏みつける


不良3人:「「「あぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」」」


不良3人はこれでしばらく立てまい!!


多勢相手は囲まれたら終わりだ。何としても囲まれる前に数を減らさないと


そう思いシスコンの方を見てみた


4人に囲まれフルボッコにされてる


僕:「え~・・・・・」


かっこよくたんか切ったのにフルボッコにされてる~・・・


死角から全く音を立てずに近づき、石で攻撃してきた奴を軽くかわしながら呆れていた


夜の草むらに伏せて僕の足をつかもうとしてきたもう1人の不良の手を踏みつけシスコンの救助法を考えた


軽く7通り思いついたんだけど


僕はとりあえず中々うまい連携をしてくる不良2人をなんとかしないといけないから時間がかかるね


不良1:「なんで俺の攻撃をかわせるんだこのお面野郎!? 明らかに俺に気付いてなかったろ!?」


不良4:「このお面野郎見えてない攻撃を全部かわすかカウンターしてやがる・・!!」


お面野郎って言うのやめてほしいな・・・


僕:「フフフッ! これぞ僕の能力の力さ!!」


かっこつけて言ってみた


まぁただ僕は空間認識が異常なのと、相手の感情を感じたりみれるだけだけどね


居場所ぐらいだったら感情が教えてくれる


それに、攻撃は空間認識で相手の攻撃が当たらない所を割り出せばかわすこともカウンターを決めることだって楽だ


・・・・そういえば、シスコンの方から明らかな殺意の感情をずぅっと感じるんだが


気になってしょうがないので不良2人から目線を外してシスコンの方をみてみると




シスコンが笑いながら不良4人を地面にキスさせ、僕たちを獲物を見る目で見ていた





僕:「あらら。珍しいな? この平和な日本で『戦闘狂』がいるなんて。よし、明らかに僕にも殺意を向けてるね。きなよ」


シスコンは笑いながら僕と不良1・不良2に向かってきた


・・・僕もきっとこの時お面の裏で笑ってたんだろうなぁ









*****




シスコン:「・・・ありがとな」


僕:「うん?」


僕たちは今、あのバカでかい公園(個人的には『秘密要塞型遊び場所・東第3公園』と呼んでる)を離れてシスコンの家に向かっている


そんなときにシスコンがお礼を言ってきた


僕:「あぁ、別にいいよ。あいつら弱かったし」


シスコン:「いやいやあいつらの事じゃなくて俺を止めてくれて」


僕:「え、そのこと?」


シスコン:「あぁそうだ」


あと、どうでもいいことかもしれないけど不良たちは唯一生き残った不良2が何とかするらしい。最後にこれからうるさくしないと約束してくれた


シスコン:「・・・あとな、おれがロリコンでも普通に接してくれて」


僕:「? 何言ってん」


??:「おにいちゃん!!」


何言ってんだお前病院行くか? って言おうとしたら幼い声にかぶされた・・・


声のした方を見ると、ピンク色のパジャマを着た5~7歳くらいの女の子がトテトテと走ってきた


きゃぁぁぁぁああああかわえぇぇええええ!!!


シスコン:「なっ! 妹!?」


僕:「え!? あれ妹!? マジでか! 触らせて! お願いします!!」


シスコン:「うるせぇ朽ちろ!」


僕:「お前さっきのショボーンとした態度はどうした!?」


僕とシスコンが口論していると、シスコンの妹はシスコンに抱きついた。というか飛び付いた・・・


僕はこの時、シスコン死ねばいいのにと思いました。マル


シスコン:「おまえ、何でこんな時間に外にいるんだ?」


シスコンが少し怒った風に言う


妹:「おにいちゃんがいきなりおそとにおでかけしちゃうからしんぱいしたの!!」


おうおう、いいねぇお兄ちゃんはよぉ・・・


・・・殺すか?


シスコン:「だからって外に出・・・どうしたお前!!」


シスコンが僕の殺気に気付いたようです


何お前も能力持ち?


僕:「別にぃ~・・・」


妹:「おにいちゃん。このおめんのひとはだぁれ?」


シスコン:「ん? あぁ、このお面の人はお兄ちゃんを・・・・・手伝ってくれた人だよ」


『手伝った』ね~、まぁ2人で怖いお兄ちゃん達をフルボッコにしてましたとは言えませんな~


妹:「そうなの? ありがと!! おめんのおにいちゃん!」


殺気はなくなりました。逆に幸せになりました


僕:「いいよいいよ~。そのありがとで僕は2日間飲まず食わずでもやっていけるよ~」


妹:「? アハハ! このおにいちゃんおもしろいね!」


シスコン:「そうだぞ、こいつはなかなか面白い」


そういってシスコンは妹の頭をなでた。妹も気持ち良さげに目を細める


だが、シスコンはハッと僕を見てなでるのをやめた


僕:「? どしたの? 殺気は出してないはずだよ?」


シスコン:「いや、・・・・お前はロリコンってさけないのか?」


僕:「はいぃ? 君何言ってんの?」


妹:「おにいちゃん?」


シスコン:「・・・いや、なんでもない」


なんだよそれ、意味ありげにしちゃってさ・・・


僕:「別に僕は君をロリコンだーって馬鹿にする気もさける気もしないね。逆に尊敬すらするよ。てか君『ロリコン』じゃなくて『シスコン』だからね」


シスコン:「は?」


僕:「家族である妹を大切にしたり、可愛がるのは簡単そうで難しいんだよ? なんせ『1番近い他人』なんだから。うざかったり邪魔だったりと案外マイナスな所が多いんだもん。もちろんいい面もあるけど、若いうちは忙しかったり自分のことでせいいっぱいだったりと気付かない奴が多いからね。それなのに君は兄の最大の義務である妹の面倒をちゃんと見ている。そこらの妹をないがしろにする奴なんかより、君はずっっっっとましってことさ」


言い切ったらシスコンが呆けてた。馬鹿にしてんのかな?


妹:「うん? おめんのおにいちゃんはなにをいいたいのですぅ?」


妹が首をかしげながら聞いてくる


かわえぇ・・・


僕:「うーんと。まぁ、簡単に言うと妹君のお兄ちゃんに『お前はすごい奴だ、別にロリコンなんて言われたっていい。逆に『俺はシスコンでだっ!!』って開き直りなさい』っていったのさ」


妹:「ん~、よくわかんないや!」


僕:「ハハッ。今はそれでいいよ。・・・・それじゃぁね」


僕はそういって踵を返し歩き出す


シスコン:「まてよ・・・」


僕:「・・・なに?」


僕は歩みを止めて振りかえらずに聞く


シスコン:「お前、名前は?」


僕:「『狂人』」


そしてまた僕は歩きだす・・・


妹:「あっ!ま、また来てくだしゃい!!」


・・・・あぁ、やっぱいいねぇ妹は













・・・・・・・・・・・・・・あれ?肉まんどこいった?

 咲) お前の能力だせぇ


 狂人) 意外と便利なのにその言いぐさは無いでしょ!?

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