敗北者の観光・5
咲) 熱いなぁ
敗北者) 暑いねぇ・・・? てゆうか、僕のパート長くないかな?
咲) もうお前主人公の話を別に書こうかなぁ
敗北者) 断る?
咲) 断られた!? 意外!
私と敗北者さんが奥山さんの住みかみたいな場所に着いた時にはもう何人か人がいました
奥山さんのすみかはコンビニから少し離れた所にある駐車場のすみでした
ここだけ柵がしっかりとされ、屋根もついていました
・・・もっとも、花梨のせいで所々壊れていますが
男B:「おい!! 奥山さんはどこだ!?」
女D:「私が知ってるはずないでしょ!!」
男C:「くそ!! もしかして東海林の方か!?」
男D:「東海林って誰だよ!?」
男C:「奥山さんの彼女だよ! いつも奥山さんの横にいるじゃん!!」
男F:「あ~あの子か?」
男E:「マジかよ!? じゃぁ奥山さんは彼女を助けに行ったってのかよ!」
女F:「えっ? でも東海林ならさっきここで見かけたわよ?」
男E:「なっ! じゃぁ行き違いになったのか?」
男I:「そんなことよりこの状況をどうすんだよ!!」
女E:「奥山さんを早く見つけて何とかしてもらわないと!!」
男B:「くそ!! 奥山さんはどこにいるんだ!」
私:「ありゃりゃ。敗北者さん、奥山さんったらまっさきに逃げたみたいですねぇ? しかも東海林っていう彼女を置いて」
敗北者:「そうだねぇ?」
私:「それにしても、なんでみなさんは奥山さんが逃げたという考えには至らないのでしょうね?」
敗北者:「それはあれだよ? 自分たちの中ではヒーローである人が逃げ出すわけがないと思い込んでいるか、嫌なことは見ない聞かない考えないという人間の悲しい心理がそうさせてるからじゃないのかな?」
私:「そうですか。さて、では奥山さんは一体どこに行ったんでしょうか?」
敗北者:「さぁね? でもこれではまた振り出しだね? 全く困ったもんだよ?」
狐のお面のせいで敗北者さんの表情は見えませんが、きっとニヤニヤと気持ちの悪い笑顔をうかべているのでしょうね
女D:「きゃぁぁぁぁあぁああああ!!!!」
そんな敗北者さんの事を考えていると、奥から悲鳴が生まれました
私:「これまた何のひねりもない悲鳴ですね。一体何事でしょう?」
敗北者:「そうだね? 1、花梨が見つかった? 2、ゾンビがここまで入ってきたか? 3、」
女D:「優ぅぅぅううう!!? 痛い! 痛いから!! やめてよお願いだから噛まないでぇぇぇえええ!!」
敗北者:「・・・・誰かがゾンビになったか?」
私:「答えは3のようですね」
男B:「嘘だろおい!? さっきまで人間だっただろうが!!」
女F:「今頃何言ってんのよ! 早くここから離れるわよ!!」
男G:「離れるってどこにだよ!! もう周りはゾンビだらけ、しまいにゃ俺らの仲間まで化け物になってる中でどうすんだよ!!」
男E:「もうだめだぁ・・・俺ら死ぬんだぁ・・・」
女G:「うるさいあんた!!」
男B:「おい! 誰かそいつを黙らせろ!!」
男D:「おい少しま」
「あぁああぁああああ」
男D:「・・・・・え?」
男Dさんがパニック気味の皆を落ち着かせようとしたところで、男Dさんはゾンビに食われました
女H:「助けてぇ・・・足がぁ・・足が動かないのぉ・・!!」
男B:「くそっ! 囲まれた!!」
女G:「どうすんのよ!!」
男E:「あはははは・・・もうダメだぁ・・・」
女F:「もうやだこんなの!!」
男H:「なにかねぇのか!? 武器はどこだ!!」
男C:「んなもんねぇよ!!」
女の人が足をすくませて動けないのをよそにゾンビに囲まれてしまって絶体絶命をしている人たちがいます
敗北者:「あ~、みんな思い思いに死んでってるねぇ?」
私:「そうですね~。あっ、あの人噛まれました」
いやぁ私たちは平和ですねぇ・・・・
男B:「くそっ・・・。せめてお前だけでも!!」
囲まれ組の1人が血迷ったのかゾンビ2人に体当たりしました
男E:「え・・・・・?」
そりゃ呆気にとられますよね~
男H:「・・・なるほどな。行くぜ!!」
女G:「どうしたのよ!!」
男H:「いいから行け!! こいつらは俺らが食い止める!!」
・・・なるほど、全員で助かるのは無理だと判断し、自分を犠牲に1人でも生かす作戦ですか
かっこよすぎてヘドが出ますね
男B:「ぐっ! くそが!!」
あら噛まれた
男E:「どうせ死ぬんなら俺だって!!」
女F:「私ももう無理だから、せめてあなただけは生きてよね・・・」
女G:「・・・みんな、ありがとう!!」
結局生き残ったのは女Gさんただ1人ですか・・・・
何もしなかった人が生き残るなんて皮肉ですね
敗北者:「おっ? あの女、皆を犠牲にしてあのゾンビ網から逃げ出したぞ? なかなかに良いセンスだな?」
敗北者さんも見てたのですね
センスってなんでしょう?
男F:「こいつらどこからわいてきやがった!?」
女B:「あぁもう邪魔! こんなときに何転がってんのよ!!」
女H:「お願いだから、誰か助けて・・・」
男G:「・・・・・あぁぁああああぁぁああ」
男I:「なっ! こいつ噛まれてやがったのか!!」
男G:「ぁぁぁっぁああうぅう」
男I:「くんじゃねぇ!!」
男Iさんが無謀にもゾンビに殴りかかりました
男I:「しま・・・っ」
その殴ったすきをゾンビにつかれ、噛まれてしまいました
男F:「危なっ!!」
女B:「ちょ! 離してよ!!」
女E:「助けてよ死にたくないのぉ。あいつらみたいになりたくないよぉ・・」
女性が2りくんずほぐれつしています
女B:「あんたもう噛まれたじゃないの! いいからその手を離して!!」
「あぁぁぁああ・・」
後ろにゾンビがいるのに何してるんでしょうか?
女B:「えっ・・・嘘でしょ?」
女E:「死にたくないよぉ死にたくないよぉ・・・・」
男F:「ご愁傷様です!」
あの男の人ちょくちょく登場しますね
女B:「やめて離してお願い離して離して離せって言ってんだろぉが!!」
「あ、あ、あ、ああああぁぁああ」
女B:「っひうぎぃいああああああぁ!!」
女E:「死にたくないよ死にたくないしっししsににたたくしにたたたしにたくな・・・・」
大体全体を見ました
私:「敗北者さん。そろそろ私も避難したいのですが?」
敗北者:「ん? そうだねぇ? それにしても16人いた人間がもう3人か・・・? いやぁゾンビって怖いねぇ?」
私:「何をいまさら。・・・・・・敗北者さん、あなたはいったいどちらへ向かわれようとしているのでしょうか?」
敗北者さんがゾンビの群れに向かって歩みを進めてました
敗北者:「見て分かんないかな?」
私:「見て分かりません」
敗北者:「いやあの残りの3人を手に入れようかなと?」
私:「・・・・助けるのですか? また柄でもないことを」
敗北者:「僕に助けられた人間1号が何を言うのさ?」
私:「私はただあなたに似ているから助けられ・・・・」
そこで自分の言葉で私はひらめきました
私:「・・・もしかしてあの3人もあなたに似ているのですか?」
敗北者:「似てるって言えば似てるかな?」
私:「どこら辺がですか?」
敗北者:「後で話すよ? 今おしゃべりしてたらあの3人、死んじゃうよ?」
私:「それもそうですね。さっさと助けてきてくださいね」
敗北者:「へいへい?」
私:「返事は一回ですよ?」
敗北者:「へい?」
そういうことではないのですが・・・・
私:「・・・・では、頑張ってくださいね」
敗北者:「まっ、頑張るのは僕じゃないけどね~?」
そう言って敗北者さんは近くにあった車の上に登り、両手をメガホンの形にして叫び始めました
敗北者:「は~い生き残ってる皆さんちゅうも~く? さっき殺された僕が君たちを助けに来ましたよ~!!!?」
咲) そういやお前自分に似た人を集めるために旅してるんだよね
敗北者) なかなかいなくて大変だよ?
咲) そういや、『花梨』て誰?
敗北者) 誰でもないよ?
咲) ・・・・・・・・・?
*
咲) 次回! 「敗北者の観光・6」!!
敗北者) いい加減に終わってほしいな・・・?
咲) まぁまぁいいやんか。 それでは次回を
咲・敗北者) お楽しみに―!?