表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
狂人ですが何か  作者: 紅葉 咲
敗北者
32/61

敗北者の観光・3

咲) こんにちは。皆の国の『紅葉 咲』です。え~、質問がきましたのでここでその質問にお答えします


Q  SAIDOUTってなんだろう・・


A  「サイド アウト」


要するに視点が変わることです


例: 狂人SAID(狂人視点) → SAID OUT(視点が変わる) → SAID敗北者(敗北者視点)


分かりにくくてどうもすみません・・・・


敗北者) うわ~? ひさしぶりだな~この小説の更新?

想華:「あぁ、早くここから出たいです~」


想華が何かをつぶやいた


あたし:「どうした?」


想華:「いや、なんでもありませんよ」


あたし:「・・・・そうかい」


きっと死んじまった『敗北者』の事でも考えていたのだろう


想華:「・・・そういえば、智子さんは奥山さんが嫌いなように見えるのですが?」


想華をあたしの今の家である赤いド派手な車の中に入れ、これから想華をどうしようかと考えていたときに想華が聞いてきた


あたし:「へぇ、良い目してるじゃんか。確かにあたしは奥山が嫌いさ」


想華:「『良い目』ですか・・・、まぁいいです。ところで、それなら何でここから出ていかないんですか?」


想華はあたしが『良い目』と言った時に少し目を伏せたが、すぐにいつもの調子であたしに質問してきた


あたし:「はははは。逃げるんならすぐに逃げてるさね」


想華:「? あぁ、もしかして逃げだそうとしら奥山さんに怒られるんですか? それともここから出ると化け物がたくさんいるから怖いのですか?」


あたし:「それもあるけど、あたしらは奥山に復讐がしたいしね」


想華:「復讐ですか? ・・・・・う~ん。それはちょっとあ」


あたし:「あっ、言っとくけど止めても無駄だからね。もうあたしらはあいつを殺すって誓ったんだからさ」


あたしらは第3者に何を言われようが復讐を諦める気はない


想華:「・・・・そうですか。『あたしら』ということは智子さん以外にも復讐を企んでる人が多数いるんですか?」


・・・このガキ、痛いところ突いてきやがった


あたし:「・・・・いや、実はあたしと哲也の2人だけさ」


想華:「哲也?」


あたし:「お前らをここに連れてきた5人組の1人さ。ほら、なんかしきり役みたいな奴がいなかったか?」


想華:「あ~、色グロの背が高い人ですか?」


あたし:「あぁ、そいつだそいつ」


想華:「そうなんですか。・・・・あれ? そういえば私、奥山さんが大人を何人か殺したと智子さんから聞いた覚えがあるのですが?」


あたし:「確かに言ったな」


ていうか目の前でお前のツレが殺されてたじゃねぇかよ


・・・・とは言わないでおく


想華:「しかも聞いてるからに周りは奥山さんみたいな屑ばかり」


あたし:「・・・あぁ」


こんな小さな子供が屑とか言うと少し違和感を感じるな・・・


想華:「そんな素敵な屑さん達にたった2人で復讐ですか?」


あたし:「そうだ」


想華:「面白いぐらい無謀ですね」


あたし:「・・・・なんだと?」


あたしは少しだけ想華を睨んだ


想華:「だってそうでしょう? 奥山さん1人でしたらまだしも、屑多数をどうやって2人でおかたずけするんです?」


想華はあたしの睨みにたじろかずに言葉を続ける


あたし:「そんなん、・・・・・無理に決まってるだろ」


想華:「でっすよねぇ~」


あたし:「それでもやらなきゃいけねぇんだよ!」


子供に対して大人げないかもしれないが、あたしは声を荒げた


想華:「そうですか~。ちなみになんの復讐を?」


あたし:「奥山に殺された『たつ』の復讐だ!! あいつはあたしと哲也の唯一の友」


想華:「あっ、だいたい読めましたからご丁寧な説明は遠慮しますね」


あたし:「っ・・・・・!」


一瞬だけ、あたしはこの小さな子供になにか良くないものを感じた


想華:「ようするに、智子さんと哲也さんに共通するお友達が奥山さんの手によりこの世からログアウトしたんですね?」


あたし:「てめぇふざけてんじゃ」


想華:「どうなんですか?」


あたし:「・・・・チッ。そうだよ」


何であたしはこんな見知らない子供相手に向きになろうとしてるんだか


ばかばかしい


想華:「それで2人で屑達に復讐を、ですか」


あたし:「そうだよ。なんか悪ぃか?」


想華:「別に悪くありませんよ。悪いどころか良いことじゃないですか。復讐でも友達のためだけに何かするということはとても良い事だと私は思いますよ」


・・・こいつ、なかなかに考えが読めねぇ奴だな


あたし:「・・・・・へぇ、へんな子供だと思ったが、話が分かるじゃねぇかい」


ちょっとだけ皮肉気味に言う


想華:「そうですか。ありがとうございます。ですが、復讐は諦めた方がいいですよ」


あたし:「まだそんなこと言うのか。なんと言われてもあたしたちはあきらめ」


??:「きゃぁぁぁっぁぁあぁあああああぁっぁあああ!!!!」


あたしが言葉の続きを発そうとしていたら、車の外から悲鳴が聞こえた


あたし:「なんだ!? 化け物が侵入してきたか!?」


想華:「まぁ化け物が侵入してきたのは間違いないでしょうね」


いやに冷静な想華を無視してあたしは車から転げるようにして外に出た。だが、すぐにあたしは視界に移った『何か』で動けなくなった


あたし:「んなっ、なんだ、今のは・・・・?」


車から出た時に一瞬、60センチメートルくらいの大きさの細長いものが無数にうごめいていたのが見えたが、すぐにほかの車の下に潜り込んでしまった


想華:「よし、それでは私は行きましょか。あぁそれと、本格的に復讐は諦めてくださいね」


あたし:「どこ行く気だよ!!?」


想華は車から飛び降りると、『何か』がいた所に向かって歩き出す


想華:「どこって、私の行くべき場所にですよ?」


あたし:「はぁ!? お前マジで言ってんのか!? お前も見ただろ今の『あれ』をよ!!」


想華:「そうですね確かに見ましたね。では私は行きますので。短い間でしたがありがとうございました」


あたし:「おまっ、くそったれ!! 知らねぇからな!!」


あたしはとりあえずこの場から離れるために走り出そうとした


想華:「そうそう、あなたはどこに行くのですか?」


それを、想華の一言が止めた


あたし:「あぁ!? そんなん奥山ん所に決まって・・・」


言ってから気付いた。いや、気づいてしまった


想華:「ププッ。あなたは復讐する相手に助けてもらおうとしてるんですか?」


そうだ、あたしは今、復讐相手に助けてもらおうとしていたのだ


男C:「っんだよあの化け物はよぉ!!?」


男E:「んなの知るかよ!! とにかく早く奥山さんところに行くぞ!!」


女B:「きもいきもいきもいキモイキモイキモイキモイキモイキモイきもいきもいぃぃいいいいい!!!!」


男G:「邪魔だどけ!!」


男I:「痛ッ!!! テメェ何しやがる!!」


女F:「はやく奥山さんに助けてもらわないと!!」


周りにいた奴らも異変に気付いたらしく、動き出す


想華:「まぁそれも仕方ないかもですね~。周りの屑達はすぐに奥山さんに助けてもらおうとしてますし、智子さんも屑たち同様奥山さんに助けてもらいなさいな」


あたしは、もしかして屑たちと同じなのか?


「ああぁぁぁあうあぁうあああ」


男D:「あいつらまで入ってきやがったぞ!!!」


女H:「ぎゃぁやぁああああ!! やめてやめてごめんなさいごめんなさぐぎゃぁぁぁあああ!!」


男B:「しまった!! 桜が!!」


「ああぁぁぁあうぅぅううあああぁああ!!」


男C:「あきらめろ! もう助からねぇ!! あんなの無視して早く奥山さんとこに行くぞ!!」


男B:「クソが! まだ沢山入ってきてやがるぞ!!」


いや、違う!! あたしは屑達とは違うんだ!!


あたし:「・・・・・クソ!! おいまて想華!!」


想華:「あらら~、結局私たちの方に来るんですね~」


あたし:「うるせぇ!! 奥山に助けてもらうくらいだったら死んだ方がましなんだよ!!」


そうだ! 奥山に助けてもらうくらいなら死んだ方がましなんだよ! なんであたしは想華に言われるまで気付かなかったんだ!!


想華:「おうおうかっこいいですね~その覚悟。あと、私に付いてくると死ぬのは決定事項なんですか?」


あたし:「ごちゃごちゃ言ってねぇで逃げるぞ!!」


あたしは想華の手を掴んで出入り口に向かおうとするが、


想華:「え~と、すみませんが手を放してくれません?」


すぐに想華が手を振り払い、またさっきの『何か』がいた所に向かっていく


あたし:「・・・・いやいや何でそっち行くんだよ!?」


あたしはすぐに想華の肩をつかみ言う


想華:「いやいや逆に何で仲間の所に行かないんですか」


あたし:「仲間? 仲間って何だよ!!?」


あたしは想華を説得しようとした時に、背後から最近聞いた声がした


??:「やぁこんにちは? 今日も良い天気ですね? こんな日にはきっと良いことが起きますよ?」


あたしは体が固まってしまい、後ろを振り向く事が出来なかった


??:「それにしても酷いねこれは? いくら自分を殺した奴らが相手だからって訳のわからないモンスターを送り込んだ挙句? みんながこつこつ作ったバリケードまで壊してゾンビを侵入させるなんて? 一体どこの誰がこの状況を面白半分で作り上げたんだろうか? あぁ? 勘違いしないでよね? 僕が散歩ついでにここを通りかかった時にはすでにこうなっていたのだから? だからさ?














僕 は 悪 く な い ?」

咲) どうも~、色々とリアルが大変で更新できなかったのですが、何とか今日更新できました~


敗北者) リアルとかいうなし?


咲) まぁいいじゃんか。それにもう少しで敗北者の話も終わりそうだね


敗北者) 思ってたより長編になったよね?


咲) ねぇ~。ホントは1話だけのはずだったのにさ・・・



咲) 次回! 「敗北者の観光・4」!!


敗北者) 智子の後ろに現れた人物とは一体誰なのか!?


咲・敗北者) お楽しみに~!!?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ