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森の仲間たち  作者: T-99
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遅れてきたプレゼント

トラのポルルは何でもすぐに信じます。


みんなが笑ってしまう嘘も信じてしまいます。


今回は、疑うことを知らないポルルの話です。




うさぎのミミは森の仲間みんなにいいました。


「明日はミミの誕生日、みんな遊びにきて」


ミミの呼びかけに、森の仲間はいいました。


「絶対行くよ」


きつねのヤンが真っ先にこたえました。


「プレゼントは何がいい」


たぬきのチッチがつづきます。


「素敵なプレゼントを持っていくよ」


ポルルが最後にいいました。


ミミは、誕生日が今からとても楽しみになりました。




翌朝、ミミは誕生日の準備に大忙しです。


部屋をきれいな花で飾り、テーブルにケーキを並べました。


ジュースやおかしを用意して仲間がくるのを待ちます。


しかし、約束の時間が過ぎても森の仲間は誰も訪れません。


待っても、待っても、誰も来ないのです。


「どうしたのだろう」


心配になったミミは急いで森の仲間の所にいきました。


するとみんな笑いながらこういいました。


「エープリール・フールの嘘にはひっかからないよ」


そうです、ミミの誕生日は4月2日。


みんなは4月1日に話したミミの話を、エープリール・フールの嘘と思ったのです。


信じてもらえなかった誕生日を考えると、ミミはとても悲しくなりました。


日が落ち暗くなっても、ミミは火のともされないケーキのローソクを眺めていました。




「ミミおそくなってごめん」


突然の声にミミが振り向くと、そこにはポルルが立っていました。


「四葉のクローバーがどうしても見つからなくて」


ポルルはそういうと、玄関にみんなの靴がないことに気がつきました。


「みんな帰ったの? 遅れてごめんね」


あやまるポルルの手に握られた四葉のクローバーを見て、ミミはいいました。


「来てくれて本当にありがとう」




挿絵(By みてみん)




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