少年団の堕落☆ダンス
「……ッ、はぁ、はぁ……! 見てよ、この最高に**『前衛的』**な輝きを! 赤いスカーフを誇らしげに巻いていた模範少年団員たちが、今! 結晶の粉末を浴びて資本主義的狂乱を遂げたんだぁぁぁぁっ!!」
僕は叫んだ。放課後の教室は、もはや「学びの舎」ではない。そこは、ラングレー(CIA本部)の地下室も真っ青な、欲望と化学物質がドロドロに溶け合う**『思想改造ダンスホール』**へと変貌していた。
「あはっ……あはははは! 凄いよ、委員長! 君がさっきまで音読していた『偉大なる首領様』の伝記が、今や最高のトイレットペーパーに早変わりだねぇ!! メシウマ(地獄味)すぎて、脳のシワが全部アイロンで伸ばされそうだぜぇぇぇ!!」
クラス委員長の少女、李が、机の上で激しく腰を振っていた。
彼女は「少年団」の鏡と言われた模範生だった。だが、僕が精製した「氷」を鼻から吸い込んだ瞬間、彼女の脳内で何かが音を立てて千切れた。
「あははは! 見てぇ! 教室の壁に、ハンバーガーの雨が降ってるわ! 将軍様の肖像画が、ドナルド・マクドナルドに見えるぅぅぅぅ!!」
李は、首に巻いた赤いスカーフを乱暴に引きちぎり、それを口に咥えて犬のように四つん這いで吠えた。
それを見た他の男子生徒たちが、理性を失った獣のような目で彼女に群がる。
「いいかい、同志諸君! これこそが真の**『千里馬運動』だよぉぉぉ!! 結晶の力で脳をフルスロットルにして、死ぬまで踊り続けるんだ! これぞ合衆国が推奨する究極の『労働生産性』**だぁぁぁ!!」
僕は笑った。教室の隅では、真面目な書記の少年が、壁に向かって自分の腕にエイズの斑点をマジックで書き足していた。
「僕も……僕も仲間に入れてよ! 検事の息子さんみたいな、かっこいい『死の刻印』が欲しいんだぁぁぁ!!」
「あはっ……あはははは! いいよ、書記くん! 本物が欲しいなら、僕の体液を分けてあげるよ!! 結合こそが、民主化への最短ルートなんだからぁぁ!!」
僕は、狂乱する生徒たちの間を縫うように歩き、一人一人の肌に自分の斑点をこすりつけた。
父さんが僕を犯し、僕が彼女を汚した、その「死の連鎖」。
それが今、少年団のダンスを通じて、教室全体へと幾何学的に増殖していく。
「見てよ、父さん! 教室の空気そのものが、父さんの大好きな『毒』で充満してるよ! 規律も、義務も、首領様への忠誠も、全部この**『堕落☆ダンス』**のステップで踏み潰してあげるからさぁ!!」
僕は、机を積み上げて作った臨時の「玉座」に座り、自分の股間のテポドン・マグナムを誇示するように突き出した。
狂った生徒たちが、その質量にひれ伏し、結晶の白煙の中で互いの粘膜を貪り合う。
「あはっ……あはははは! 脳内で自由の女神が、自由の女神がストリップを踊りながら僕の脳髄をかき回してるぅぅぅぅ!!」
窓の外では、夕闇の平壌が静まり返っている。
けれど、この第○中学校の三階、端っこの教室だけは――。
CIAが仕掛けた「ハッピーな地獄」のビートに合わせて、絶望のカーニバルが永遠に続くかのように激しさを増していた。
第12話・完。




