眠り
掲載日:2026/02/05
小さくひらいた口の中が
乾いたまま深くなる呼吸
明かりの消えた部屋の
薄ら闇に浮かぶ
からだ一つ分の膨らみ
明日からは遠い場所より聞こえてくる
子守唄は低くかすれ
眠る舌が歌詞を辿るようにわずかに跳ねた
一処に集めた夜を
すり潰して敷き詰めた
背を透かす星の光
寝入り端の温もりを包み
しらしらと溶けていく
今日という今日が遡り還っていく
真新しい重力に手を引かれ落ちて行く
忘れていくことは罪だろうか 幸いだろうか
まだらな夢を越えて
さびしい星屑の呼ぶ声がする




