第二十六話 出発、あの日に向かって!
カロリクターの脅威が去ってから、二十年の月日が流れた。
デブレンジャー平和記念博物館――
エントランスの中央に、嵐山長官の立像が設置されている。
そこに、かつてデブレンジャーだった面々が集結していた。
「あれから二十年も経ってんだぜ? だいぶ老け込んじまったよ。なぁ、セリーナ」
「そうだね。マサユキだってこの前、転んでアキレス腱を切っちゃったしね」
【ナレーター】
説明しよう!
ブルー・フィッシュの本名は、渡辺マサユキなのだ!
「老けもしますよ。僕たちの子供だって、もう高校生ですからね」
「あの子、アメリカの大学に行くんだって、バイトばっかしてるんだよ?」
「もう、ヘンなこと言わないで! それよりレッド、とつぜん呼び出したりして何なの?」
◇
レッドの案内で、一同は博物館の地下深くへと降りる。
コンクリート張りの殺風景な部屋は、十メートル四方ほどの広さ。
部屋の中央に、朽ちかけた電話ボックスが置かれている。
【ナレーター】
説明しよう!
電話ボックスとは、かつて存在した公衆電話をかけるためのブースなのだ!
「オレはこれから過去へと旅立つ……その前に、皆にお別れが言いたかった」
変身を終えたレッド。
だが、その身に纏っているのは、漆黒のファトルスーツだった。
「ファトラス! ニュー・ファトルキングの電子頭脳だった、オムニ・ファトラスですか! まさか、彼が生きていたとは……」
「私は死んでいませんよ、グリーン・ベジタボー。そもそも、生きているとは言いがたい存在ですが」
部屋のどこかにあるスピーカーから、聞き覚えのあるファトラスの声が聞こえてきた。
「ありがとうございます」
「そうですよ。そしたら、こんなに慌ただしくお別れしなくてもよかったはず――」
「レッド――いやブラック、そろそろ時間です」
ファトラスに促され、レッドが電話ボックスの扉を開ける。
ブラックを飲み込んだ電話ボックスの扉が閉まる。
空気に電気の匂いが混じり、部屋がまばゆい光に包まれた。
〈終〉
作者の〈ものうちしのぎ〉です。
かる〜く読めるギャグを書きたい、と思って始めたこの物語も、気がつけば二十話越えの長編になってしまいました。
毎回毎回、話がどこへ進んでゆくのかは、キーボードを叩いてみるまでわかりません。
そうです、行き当たりばったり方式というやつです!
とにかく、あまり深く考えず、流れのままに気をらく〜ぅにして楽しんでいただければ、願ったり叶ったりというわけでして。
さて、そんな物語がここまで来れたのも、ひとえに読んでくださった皆さまのおかげです!
最後までお付き合いくださり、本当に本当にありがとうございました!
それでは皆さま、ご一緒に——
チェ〜ンジ・ファトル〜、ォオンッ!!




