ひびのくらし
僕の名前は萌田ユウヒ。本当にごく普通の中学生だ。本当にごく普通の腐男子である。陰キャ陽キャとかはよく考えたことはない。今は学校への登校中だ。うちの学校は小中高一貫の学校で偏差値はそこそこである。確か62ぐらいだった気がする...
「ユウヒ君おはよう!」
「うわぁ!って渡子かよ...」
こいつの名前は綿志話渡子。実に読みにくい名前だ。もうここまで来たらわたしわわたしのほうがわかりやすいぐらいだ。
「絶対私の名前バカにしてたでしょ!」
「お前はエスパーか?」
渡子の容姿は簡単に言うとよく居る清楚系の美少女だ。
そして、渡子は腐女子だ。しかも僕よりかなり激しい。
ゴキ腐リぐらいだ。
「って今日はあいつより先に学校に行かなきゃいけねーじゃねーか!渡子また後でな!」
と言ったあと僕は猛ダッシュで学校に向かった。あいつとの約束を忘れるなんて僕はサイテーだ!そんなこと思いながら学校に着いた。
「おせーぞ少女顔のユウヒ」
「うるさい!喜笑太なぁ顔は僕もかなり気にしてんだぞ!」
「そんなことより昨日の約束だ。今日の昼の学食お前の奢りな!」
「約束は約束だしな」
あいつは鯛洋我喜笑太。喜笑太もとても読みづらい名前だ。だがどストレートな名前なので渡子よりかは読みやすいと思う。
「よく考えてみれば鯛洋我ってなんだよ。どんな名字だよ」
「ていうかユウヒの名前は読みやすいよな特に萌田とか」
「お前らが読みづらすぎるんだよ」
喜笑太の容姿は茶髪腹筋割れてる高身長イケメン...サイコーじゃねぇか。僕だったらやらないかって言われてもホイホイとついていってしまうぞ。それに比べて僕は...腹筋割れてない、低身長、少女顔...そらモテないよ。はぁ、この世界はなんでこんなに顔の偏差値が激しいんだろうね。
まぁこんな特殊な世界でもなんでもない世界だが僕はこんな世界が大好きだ。ずっとこの世界に住んでいたいな。
このまま何も起きずに平和な世界だといいんだけどな。
そんなことを思いながら1日を過ごし、僕は寝室で眠りについた。
そこに聞こえたのは懐かしい声だった。その声が僕の...
いや、僕らの絶望的な出来事の始まりだったなんて分かるはずもなかった。分かりたくもなかった。