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ひとしきり笑ったかと思うと、カイの方を見遣る。
「はー、笑った。……で?お前が俺の新しい世話役だって?」
バクが舌なめずりする。
「味は悪くねぇな。もっと血をよこせ」
「……申し訳有りませんが、これ以上差し出してしまいますと倒れてしまって貴方の世話をする者が居なくなってしまいます。どうか御容赦を」
「ちっ、ケチ臭ぇな」
予め用意していた答えを言うと、文句を言いながらも興醒めしたように諦めた。
「それでナコトから何言われた?俺に気に入られろって?」
「……私自身の価値を見定めてもらえ、と」
「価値、ねぇ」
ふぅん、と言いながらカイを無遠慮に上から下までじろじろ見回す。
「まあ、精々良い退屈しのぎになってくれよ。最近の人間共ときたら保身ばかりで、全く張り合いがねぇからな」
「……」
カイは目の前の自分勝手な神に静かに憤りを感じた。知らず知らずのうちに目つきが鋭くなる。
誰のせいでこれまで何人もの犠牲者が出ていると思っているのか。




